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有機野菜の定義って何?無農薬やオーガニックとの違いとは?

有機野菜の定義って何?無農薬やオーガニックとの違いとは?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 渡邉里英(わたなべりえ)

鉛筆アイコン 2021年5月21日

“有機野菜”とはどのような栽培方法で作られた野菜かご存知だろうか?「よく耳にするが実はよくわからない」という人も多いはず。そこで今回は、無農薬野菜との違いや有機野菜の定義など有機野菜について解説する。

  

1. 食の安全性、どう確保する?

自分で選択する

我々が"食"に求めることは多い。美味しさや栄養バランスだけでなく、満足感、健康効果など様々なことを期待する。そして、近年特に重要視されるものが"食の安全性"である。食文化の多様化に伴い、料理の選択肢は著しく増加した。スーパーなどで取り扱う食品の種類も豊富である。しかし、日本の食料自給率は先進国の中でワーストワンであり、多くを輸入に頼っている。様々なものが手に入るが、その多くは輸入品というのが現状なのだ。厚生労働省では食品衛生法23条の"輸入食品監視指導計画"にて輸入食品の安全確保に取り組んでいる。しかしながら、食品偽造や賞味期限の改ざんなど問題が多いことも事実。自分自身と家族のために、安全な食品を選ばなければならない時代なのだ。

食品表示をチェック

安全性の高い食品を選ぶといっても、どのように選択すればいいのだろう?"日本は多くを輸入に頼っている"と解説した。地産地消の観点から考えれば国産を推したいが、だからと言って"輸入品=危険"というワケではない。食品表示法に基づいて記載されている原材料名はもちろん、製造者・加工者・輸入者や販売者などもしっかりとチェックすることが大切だ。

"有機野菜"という選択

野菜は、人間が栄養を取り入れるために非常に重要である。食べる頻度が高く、そして生で食べることもあるだけに、なるべく新鮮で安全なものを選びたい。野菜には、有機野菜やオーガニック、無農薬や減農薬などの選択肢がある。無農薬や減農薬は栽培時に使用する農薬の量によるが、有機野菜やオーガニックとはどのような定義で決まるのだろう。以下で詳しく説明する。

2. "有機野菜"の定義とは?

"有機"の意味

有機野菜について解説する前に、そもそも"有機"とは何かを説明する。有機の反対は無機だが、これは無機化合物などの略で、「炭素を含まない化合物」である。炭素とは生物の構成材料であり、いわば自然のもの。そのため、無機とは「炭素を含まず、科学合成物などを含むもの」を意味する。反対に、有機とは「炭素の化合物」や「化学合成物でないもの」を指す。

有機野菜の定義

"有機野菜"とは、基準を満たす有機栽培(有機農業)によって生産されたものを指す。農林水産省のJAS法に基づいて品質を保証するために"日本農林規格(JAS)"が規格を設定しており、認定されたものには"JASマーク"が表示される。加工食品の名称に"有機"や"オーガニック"を表示する場合にも、JASマークの表示が必要である。有機野菜を証明するJASマークは、国による品質保証の証なのだ。有機野菜の定義は、簡単に言うと「認可外の農薬や化学肥料を3年以上使っていない畑で、禁止されている農薬や化学肥料を使わずに栽培された農作物」だ。有機野菜と表示するためには、農薬の使用や資材だけでなく畑の周辺環境などの細かい条件のもとで登録認定機関の審査を受け、"有機JAS認証"を取得しなければならないのだ。有機野菜の定義を並べると以下のようになる。
  • 種まき、又は植え付ける2年以上前から、畑の土に禁止された農薬や化学肥料を使用していないこと
  • 禁止された農薬や化学肥料を使わずに栽培すること
  • 天然物質又は化学的処理を行っていない天然物質由来の肥料や農薬のみを使用すること
  • 畑や用具などに農薬や化学肥料の悲惨、混入が無いこと
  • 遺伝子組み換えの種を使用しないこと
  • 病害虫防除の際に農薬に頼らないこと

3. 無農薬、オーガニックと有機は同じ?

無農薬との違い

有機野菜の定義について解説したが、では、無農薬野菜とは何が違うのだろう?"無農薬"とは、名前の通り農薬を使わずに育てる栽培方法だ。有機野菜の定義を考えると、無農薬で育てられた農作物は有機野菜にも当てはまることになる。しかし、有機野菜と無農薬野菜の相違点はいくつかある。まず、肥料についての定義が存在しない点だ。有機野菜の場合には禁止されている化学肥料を使用せずに栽培されるが、無農薬野菜を名乗るには農薬を使わないこと以外に定義がないため、栽培者によっては化学肥料を使うこともありうるのだ。二つ目は、JAS規格による認定の有無。有機野菜を名乗るには農薬以外の様々な条件を満たす必要があり、厳しい審査の結果として"有機"と名乗ることができるのだ。

オーガニック=有機

"オーガニック=有機"この定義は間違いではないが、もともと"オーガニック"と呼ばれていたものは有機栽培の定義とは異なるものであった。以前は、有機物を肥料として使用する栽培方法をオーガニックと呼んでいた。肥料となる有機物とは、家畜の糞や生ゴミ堆肥などである。しかし、現在はJAS規格に認定されたもののみが"有機"や"オーガニック"を名乗ることができるため、二つの言葉は同じ意味合いを持つ。

結論

有機野菜の定義について解説した。人間の体は、食べたものから作られている。自分自身と家族の健康を守るため、安全性の高い食材を選びたいものである。品質を保証された有機野菜は、安全性と野菜本来の風味を楽しむことができる点が魅力。まずはよく食べる野菜から"有機"に変えていこう。
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  • 公開日:

    2018年2月13日

  • 更新日:

    2021年5月21日

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