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【かぼす】【すだち】【ゆず】違い分かる?簡単な見分け方と使い分け

【かぼす】【すだち】【ゆず】違い分かる?簡単な見分け方と使い分け

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2020年12月17日

香酸柑橘類と呼ばれる「かぼす」「すだち」は見た目も似ており、見分けがつかない方も多いのではないだろうか?本稿ではさらに「ゆず」も交えながら、それぞれの特徴や簡単な見分け方、使い分けについて解説する。選び方や保存方法などとあわせて、ぜひ参考にしてほしい。

  

1. かぼす・すだち・ゆずの簡単な見分け方

まずは見分けるポイントから解説しておこう。

大きさ

かぼすはテニスボールほどの大きさで、この3種類の中ではもっとも大きい。逆にいちばん小さいのはゴルフボールほどのすだちだ。そして両者の中間ほどの大きさなのがゆずである。大きさで見分けると簡単だろう。

特産地

かぼすは大分県の、すだちは徳島県の特産品となっており、それぞれ全国の生産量の約9割を占めている。ゆずは高知県が主な産地として有名だが、全国各地で広く生産されている。

2. かぼすとは?

かぼす・すだち・ゆずの見分け方が分かったところで、続いてはそれぞれの特徴などを解説していこう。まずはかぼすからだ。

かぼすの特徴

大分県の特産品であるかぼすは、主に8~12月にかけて出回っている。大きさはお伝えしたようにテニスボールほど、重さは1個100~150g程度だ。ゆずの近縁種で枝に鋭いトゲがある。成熟すると皮は黄色くなるが、緑色のうちに収穫されるのが一般的だ。酸味が強く独特の香りがある。主に果汁を使うことが多い。

主な栄養素

かぼすには、疲労回復や老化防止などにも効果的とされている、クエン酸やビタミンCが豊富に含まれている。

3. すだちとは?

続いて、色や形がかぼすに似ているすだちについて解説する。

すだちの特徴

ハウス栽培は4~8月中旬、露地栽培は8月中旬~10月中旬、冷蔵で貯蔵したものは10月中旬~3月にかけて出回るため年中入手しやすい。ゴルフボールほどと小さく、重さは1個40g程度である。かぼすと同じゆずの近縁種で、さわやかな香りやほどよい酸味があるのが特徴だ。利用されるのは主に絞り汁である。成熟すると皮がオレンジ色になるが、出回っているもののほとんどは緑色の「未熟果」と呼ばれるタイプであり、香りは未熟果の方がよい。

主な栄養素

かぼすと同じように、すだちにもビタミンCやクエン酸が豊富に含まれている。食欲アップや胃腸の働きの促進、疲労回復などにも効果が期待されている。

4. ゆずとは?

最後は高知県が主な生産地であるゆずについて見ていこう。

ゆずの特徴

高知県のゆずは「ほんゆず」と呼ばれることもある。比較的寒い地域でも栽培できることから、東北以南で広く生産されている。原産は中国の長江上流域であり、唐の時代に遣唐使が持ち帰ったとされているが、現在では消費・生産ともに日本が最大である。青ゆずは8月、黄ゆずは11~1月にかけて出回っている。重さは1個120g程度で、皮は凹凸がある黄色をしている(青ゆずもある)。強い酸味と独特の香りがあるのが特徴だ。使うのは主に皮の部分であり、果汁はポン酢や鍋物に使うことが多い。

主な栄養素

ゆずにはクエン酸や酒石酸、リンゴ酸やビタミンCなどが豊富に含まれている。食欲アップや疲労回復、冷え症の改善などにも効果的とされている。

5. かぼす・すだち・ゆずの選び方と保存方法

かぼす・すだち・ゆずいずれも、選び方や保存方法は基本的に同じである。

選び方

新鮮なものは果皮にハリやツヤがあり、ヘタが茶色に変色していない。また果皮に傷が見られるものは避けたほうがよいだろう。

保存方法と保存期間の目安

半分だけ余ったものなど、すぐに使うのであれば冷蔵庫で保存しよう。ラップで包み、ジッパー付きなど密閉可能な保存袋に入れるとよい。一方、大量に手に入ったときなどは冷凍保存がおすすめだ。しぼりやすい形にカットしたら、同じくジッパー付きの冷凍用保存袋などへ入れて保存しよう。冷凍であれば、長くて3カ月程度は保存がきく。

6. かぼす・すだち・ゆずの使い分け

かぼす・すだち・ゆずはいずれも近縁種であるが、たとえば香りならすだち、酸味ならかぼすといったように、味や香りはやや異なる。それぞれに適した使い方を覚えて上手に使い分けしよう。

かぼすの主な使い方

ポン酢や焼き魚に搾り汁を加えたり、ケーキや紅茶などに使ったりすることもある。かぼすの搾り汁を炭酸で割ったドリンクや、香りを活かした「かぼす焼酎」なども出回っている。また、日本料理では食酢として昔から利用されており、ふぐ料理には欠かせない柑橘類にもなっている。

すだちの主な使い方

焼き魚や刺身、豆腐やそうめんなどに搾るという使い方が一般的である。そばの上にすだちを乗せた「すだちそば」などは、夏の定番の料理だ。秋になると秋刀魚や焼き松茸などに添えられることも多く、秋ならではの味覚ともいえる。

ゆずの主な使い方

皮を薄く削ぐように切り、吸い物や土瓶蒸しに少量入れて香りを楽しむ方法、あるいはお茶やお菓子、ジャムなどに加工して使う方法がある。「わた」は苦味成分が多いので、子どもや苦味が苦手な方はできるだけ薄く切るとよいだろう。また料理だけでなく、その独特な香りから入浴剤や化粧品、アロマなどに使われることもある。すだちやかぼすと比べても、さまざまな物に加工され親しまれているのがゆずだ。

結論

かぼす・すだち・ゆずの違いは、知っているようで意外と知らない方も多い。大きさや見た目の違いだけでなく、それぞれの特性に合った使い方があることもお分かりいただけたのではないだろうか?香りのよい香酸柑橘類を上手に使いこなして、料理の仕上がりをぐんとアップさせよう。
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  • 公開日:

    2018年2月11日

  • 更新日:

    2020年12月17日

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