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目指せプロ級の見た目!「焼き魚」の盛り付け方

目指せプロ級の見た目!「焼き魚」の盛り付け方

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:東京農業大学 醸造科学科 教授 前橋健二(まえはしけんじ)

2020年2月13日

尾頭付きや切り身など魚の盛り付けに迷ったことはないだろうか。日本料理の原則はあるものの、魚の種類や形によっても例外もある。「かいしき」や「あしらいもの」といった、焼き魚に彩を添える脇役についても触れ、焼き魚の盛り付け方の基本について解説する。

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1. 尾頭付きの盛り付け方

日本では古くから、「左上位、左優位」・「左上右下(さじょう・うげ)」という伝統礼法の考え方が根強く、お祝い事では必ず左側に頭を置くという盛り付けの原則がある。 逆に弔事では頭を右にして盛る場合もある。
さらに、日本料理では「海腹川背」と言われるように、サンマなどの「海魚」は腹を手前に、イワナなどの「川魚」は背を手前にして盛ることが基本だ。(アユは例外で腹を手前にするという盛り方もある)
これは、魚が川の上流に上る様子を皿の上で表現したもので、川を上る魚の姿を人間側から見ると背が手前に見えるからだが、実際は背を真上に向ける「立てて」盛るケースが多いようだ。また、川魚も海の魚と同様に腹が手前になるように盛りつける店も多いという。
一方、海魚のカレイは例外で、皮目を表に向けると右向きになってしまうので、反対に頭を右に盛り付ける。地方によっては、白い方を表に向けて頭を左に置き、南天の実や熨斗を添えることもあるという。
サンマのような細長い魚は半分に切って盛り付けることもあるだろう。その場合は、一本につながっている時と同様に頭は左、腹を手前に盛り付ける。頭の方の半身を奥側、尾の方の半身を手前側に置くことが多いようだがこれといった決まりはない。

2. 切り身・干物の盛り付け方

魚の切り身の盛りつけ方は、魚の種類によって、皮を上にする「皮表」と、身を上にする「身表」があるが、ほとんどの魚は皮表で盛りつける。これに対し、ウナギ、アナゴ、ハモなど身のやわらかい魚は身表とする。
料理人によっては、川魚は皮表、海魚は身表、干物・開きは身表で盛り付けることもある。また例外的に、サバのような脂身を味わう魚は皮目を上に、脂身がなければ皮目が下になるように盛り付けても良い。
鮭など皮が帯のように細長く付いている切り身の場合は、皮を奥にして、身の厚いほうが左にくるようにする。皮目の厚さのある部分を奥に置くことで必然的に左側が高くなり、日本料理の山水盛りという基本的な盛り付けになる。切り身の形が左から右に向かって小さくなるように置くとバランスがよく見える。
しかし、サバの三枚おろしのような右身は、皮目を上にすると左側が細くなる(尾の側になる)が、それでも前述したように皮目を上、腹側を手前にして盛り付けることが一般的だ。
また、干物は通常左に頭を向けて身表に盛り付ける。(頭を左にすると身の部分が表になるようにさばかれている)
塩サバも本来皮目模様の美しさやパリッと焼けた香ばしさから、通常の切り身と同様に皮表で盛り付けることが多い。

3. 焼き魚の添え物

魚の下に敷くものを「かいしき」といい、笹の葉や南天の葉、もみじの葉、いちょうの葉など季節の植物の葉を使う。かいしきを差し入れるだけで、一皿が彩りよくバランスよくまとまる。かいしきは、皿に敷く直前まで水に浸しておくことで瑞々しさを保つことができるが、衛生面を考えると、かいしきはよく洗って食べる直前にしくようにし、短時間の使用とすることが原則だ。
焼き魚の添え物として定番のすだちやレモン、大根おろしなどは、「あしらいもの」といい、毒消しや食欲増進の意味合いがある。あしらいものは必ず魚の手前、右横におくのが和食のルールである。そして、色合いや味においても主役の魚のじゃまをしないことが大前提だ。
脂ののった魚にはさっぱりとした柑橘系のゆず、かぼす、レモン、シークワーサーなどがよく合う。甘辛く炊いた山菜の佃煮や煮豆、野菜の和え物やきんぴらなどもあしらいものの一種だ。
魚が味噌焼きであれば野菜の漬物や酢漬けを、照り焼きであれば大根おろしやはじかみを合わせるなど、異なる味わいのものをあしらいものとして添えることで、続く他の料理を味わうために口の中をリセットしておくことができるのだ。そのため、あしらいものは本来魚を食べ終えた時点で口にする。

結論

焼き魚は「左優位」の考え方から、左に頭を持ってくるのが基本だ。その他にも細かな決まりはあるものの、いちばん大切なのは、「おいしそう」に盛り付けること。食べる人のことを考え、喫食者がおいしく食べられるようにすることが、正しい盛り付けにつながるのだ。
  

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