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実は種類がいっぱい!麩の魅力と活用法

実は種類がいっぱい!麩の魅力と活用法

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2021年11月 2日

決して派手な具ではないが、日本料理になくてはならない名脇役。味噌汁に入っているとちょっと嬉しい、それが「麩」である。色や形がついていたり、大きな輪状だったり、ひとくちに麩といってもさまざまだ。栄養豊富で郷土色豊かな麩を、普段の食生活に加えてみよう。

  

1. 結局何なの?麩の正体

乾燥すると固く、戻すとフワフワ。麩の主原料は小麦粉である。
製法によって大きく4つに分けられる。

生、焼く、揚げる、干す

小麦粉に食塩水を混ぜて袋に入れ、水中でよく揉むとでんぷんが流出し、ガムのようなモチモチしたペースト=グルテンが残る。
これを蒸したものが「生麩」と呼ばれるものだ。京料理でよく見られる、食感がモチっとした出来立ての麩である。この生麩を油で揚げたものが「揚げ麩」、生麩を煮てから成形して干したものが「乾燥麩」。乾燥の工程を焼くことで行った麩が「焼き麩」である。

さまざまな細工麩がある

全国各地に伝わる麩の種類は、なんと90種以上とも言われている。主に形や製法によって分けられるが、代表的な麩は真ん中が空洞の「車麩」、スーパーでよく見かける味噌汁定番の「小町麩」、山形の庄内麩で有名な板状の「板麩」などだ。季節のあしらいには色や形がつけられた小さな「細工麩」があり、まるで干菓子のように愛らしい。子供や女性は細工麩をお吸い物に浮かべるだけで大喜びだろう。

2. 実は凄い麩の栄養

麩の原料は小麦粉だが、製造過程ででんぷん質を洗い流している。このためカロリーが低く高たんぱく質ということで、ダイエットや美容に効果的だ。

高たんぱく低脂質

鶏のササミと同じ感覚だが、麩はすべて植物性たんぱく質だ。低カロリーだし、ナトリウムやカリウムなどミネラルもバランスよく摂取できる。コレステロールが低いことも嬉しい。成長期や運動する人、ダイエットしている人に向く、凄い食材なのだ。

他の食材と組み合わせると効果が上がる

麩はスポンジ状の網目構造のため、保水力はなんとパンの1.5倍もある。ハンバーグやつみれのつなぎにするのがおすすめで、特に青魚のつみれに使うとDHAやEPAの働きを高める効果がある。また、炒め物の具に入れると、野菜から溶けだしたビタミン類をすべて麩が吸い込んでくれるので、無駄なく栄養素の摂取が可能だ。

胃に優しい

麩は小麦のグルテンペプチドが豊富だが、グルテンペプチドは鎮痛や血圧低下、胃液の分泌抑制作用がある。
胃潰瘍や十二指腸潰瘍の食養生にも最適な具である。

3. おすすめ調理法

定番は味噌汁やお吸い物の浮き身だが、少し工夫すれば実に応用がきく食材になる。

車麩のステーキ、フライ

真ん中に穴の開いたドーナツ型の車麩は、その大きさを活かしてステーキのように焼いたり、衣をつけてフライにすると美味しい。
タレやソースがよくしみ込むので、下味も簡単につけられる。

唐揚げや照り焼きに

麩のまわりを肉で巻いたり、つなぎにして肉とまとめて揚げ焼きにしてみよう。肉汁を吸った麩は美味で、ボリュームが増えて食感もよくなる。

野菜炒めや卵とじに

麩は食感も栄養価も卵液と相性がいいため、卵とじなどにぴったりだ。沖縄ではゴーヤチャンプルーと同様に「麩チャンプルー」があるくらい、炒め物によく使われる。野菜や卵から溶けだした栄養素はすべて麩が受け止めてふっくら仕上がる。

結論

麩はいきなり熱湯に入れると固く縮んでしまう。フワフワにするには水かぬるま湯で戻し、水分は一度しっかり絞って使おう。他の食材の旨みや栄養を余すことなく吸い込むので、単体より他の食材と一緒に使うのがおすすめだ。味噌汁に入れる小さな小町麩だけでなく、大きな車麩や板状の板麩など形もさまざまである。どの麩でどんな料理を作れるのか、考えてみるのも面白い。

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  • 公開日:

    2018年6月30日

  • 更新日:

    2021年11月 2日

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