1. 詰め込み弁当とは

以前から具沢山で彩りきれいな弁当はあった。子どもむけのキャラ弁、デコ弁とは一線を画す、見た目も栄養もバッチリの「詰め込み弁当」。ポイントは彩りと水分だ。
なるべく仕切りは使わない
アルミカップやバランなどの仕切りは使わないのが詰め込み弁当の基本である。その配置は実にフリーダムで、ごはんそのものが仕切りだったり、一口大にしてランダムに置くこともある。ごはん、野菜、副菜そのものを仕切り代わりに、隙間なくギュッと詰め込んでいくのが詰め込み弁当の醍醐味だ。
水分を出さない工夫と隙間埋め
どの弁当でも水分が出るのは避けたいものだ。味や形が崩れるし、傷みやすくなってしまう。野菜はしっかり水気を絞り、おかずの汁気はごはんに吸わせるのも手だ。作る時片栗粉や小麦粉をうまく入れたり、ゆでたパスタを底にしくと水分を吸収してくれる。隙間には彩りのいいおかずを詰めていくのだが、野菜でも何でも、そのまま食べられるちょっとしたもので大丈夫だ。
2. 実は簡単!作り方のポイント

色がカラフルで具も多いため、作るのが大変だと思われがちな詰め込み弁当。コツさえつかめればむしろ楽で、意外と簡単に作ることができる。
ごはん・メイン・サブの3種のみ
弁当は限られたスペースの箱で腹を満たす必要がある。このためにはごはんが重要だ。仕切りを使わないなら、ごはんは器の半分まで入れ、断面は上側を浅くして斜めに詰めてみよう。斜めの部分にメインのおかずを立てかけるようにする。メインのおかずはごはんと食べることが多いため、味移りも気にしなくていい。レタスやサラダ菜で仕切るのもおすすめだ。余ったスペースにサブのおかずを詰め、さらに隙間に彩りおかずを詰めていく。
隙間は作り置きや市販品で埋めるだけ
そのまま食べられる食材や、ちょっとした作り置きがあればラクラクだ。例えばウインナー、ちくわ、キャンディーチーズは定番である。ハムを巻いたり、パセリやミニトマトも重宝する。色は信号の赤・黄・緑を中心に、意外と忘れがちなのが白・黒・茶である。白はごはんや卵の白身やハンペン、引き締め効果のある黒は海苔、ゴマ。茶は煮物や肉が相当する。
3. 詰め込み王道メニュー

これさえあれば安心、という王道メニューを押さえておこう。アレンジ自在で、その日の気分やバランスで変化を付けられる。
ごはんアレンジは簡単
ごはんはふりかけや混ぜ込みで簡単に変身できる。ワカメや青菜で緑、ゆかりで紫、おかかなら茶色だ。1口大のおにぎりをそれぞれ別の味にして配置してもいいだろう。時間がない時は弁当箱の半分にドンとごはんを詰め、ゴマ塩を振るだけでも十分な引き締め効果がある。
玉子焼き、きんぴら
玉子焼きに水溶き片栗粉を少しいれるだけで、破れにくく巻きやすい上、余計な水分が出なくなる。青のり、カニカマ、ネギなどを加えてカラフルにもできる。また、きんぴらは余計な水分が出ない上、ゴボウだけでなくさまざまな食材で作ることが可能だ。
楽しい野菜型抜き
5mm厚にしたニンジンやダイコンを可愛い抜型で抜くのも彩りにピッタリだ。野菜は酢で下茹ですると傷みにくくて一石二鳥である。ごはんの上や隙間にトッピング感覚で詰め込んでみよう。
結論
詰め込み弁当が流行した背景には、曲げわっぱの弁当箱に人気が出たことが挙げられる。木製の弁当箱は水分などを吸い取ってくれるため、仕切りなしの詰め込み弁当が美味しく作れるのだ。ご飯の上におかずをのせるのも簡単で楽しい。気負わず気軽に詰め込み弁当にチャレンジしてみよう。