かぼすの旬はいつ？産地や収穫時期を紹介

かぼすは大分県特産の果実だ。温暖な気候を好む果樹のため、愛媛県や宮崎県など温かい地域でも生産されている。

かぼすにはいくつかの種類があり、種の少ないものや貯蔵用の品種なども開発されている。

香酸柑橘類の一つであるかぼすは、ゆずやすだち、レモンなどと比較すると、酸味が低く甘みも強い。またミネラル分としての塩味もしっかりとしており、料理の塩などの調味料の代わりに活用でき、減塩効果が期待できる。

大分県のかぼすの歴史は、江戸時代に医師が京都から苗木を持ち帰って来たのが始まりといわれている。もともとは薬用として一般家庭の庭などで植栽されていたものだ。

かぼすはクエン酸、ビタミンCを多く含んでおり、古くから食欲不振や風邪、筋肉疲労の緩和などに愛用されてきた。
今では、素材の繊細な味を活かす果実として、和食には欠かせない存在となっている。

かぼすの収穫時期は、8月中頃からはじまり10月位まで続き、この時期がまさに旬。味も風味が最もよく、果汁の質も最高で、量も多い。

9月頃に収穫されたかぼすは、収穫後すぐに日陰で通気の良い場所に広げられ、貯蔵での劣化を防ぐために水分をとばす「予措」と呼ばれる処理をおこなう。旬の露地もののかぼすが終わると、10月中旬頃から貯蔵もののかぼすが出回るのだ。さらに3月になると貯蔵ものも終わり、ハウスものが出回る。ハウスものは露地ものに比べて価格が高い。