1. 食べごろを見極めよう
収穫されたメロンは、固くて甘味が少ない。そのため、1週間ほど置いて追熟させると食べごろになるのだ。しかし、スーパーで売られている丸のままのメロンが収穫後何日経っているかは分からない。食べごろのメロンか見極めるチェックポイントは主に4つだ。それぞれをチェックして総合的に判断するのがおすすめだ。
■香り
ウリ科のメロンは、爽やかで甘い香りが特長だ。また、同じウリ科のキュウリのような青臭さが混じった独特な香りがする。熟していないメロンは、香りがほとんどなく、追熟が進むと香りが強くなっていくのだ。その一方で、品種によって香りがしないものもあるため、ほかのチェックポイントを確認して食べごろを逃さないようにしたい。
■固さ
メロンは熟すと底の部分が柔らかくなる。軽く指で押して固さがあるものは未熟で、弾力もありつつ柔らかくなったら熟した合図だ。熟しすぎるととても柔らかくなるため、未熟な時期の固さを覚えておくと、少し柔らかくなったころが分かりやすくなる。
■音
丸のままのスイカを叩いて音を確かめるように、メロンも音で熟し加減を確かめることができる。実の真ん中あたりを指で軽く叩き、カンカンと軽くて高い音がしたら未熟で、ボンボンと重く低い音がしたら熟している。
■ツルの色
ツルが付いているメロンの場合は、ツルが茶色くなり乾燥してくると追熟した合図となる。
2. 未熟なメロンを追熟させるには
メロンの熟成度を確かめて未熟だった場合は、追熟が必要となる。追熟時に注意したいポイントは3つだ。食べごろを過ぎると発酵しはじめ、風味が落ちるのが早い。そのため、メロンの食べごろを逃さないようにしよう。
■冷蔵庫へ入れない
冷やしたメロンはおいしく感じるが、未熟なときから冷蔵庫へ入れると追熟が進まない。追熟に適した温度は20~30℃くらいといわれている。メロンを冷やして食べたい場合は、食べる2~3時間前に冷蔵庫へ入れて冷やそう。
■底を上にする
メロンは底の部分から熟していく。甘味が強いのも底の方だ。追熟するときに、底を上にすると、糖度の高い果汁が下に流れていき、全体に甘味のあるメロンとなる。
■早く食べごろにしたいとき
メロンからはエチレンガスという追熟を進ませるガスがでている。メロンのほかにも、リンゴからエチレンガスがでており、未熟なバナナとリンゴを近くに置くとバナナが熟すことはよく知られている。メロンの追熟もエチレンガスの影響を上手く使うと早く食べごろになる。方法は簡単で、メロンをビニール袋へ入れてエチレンガスの濃度を高くするだけだ。
3. メロンを美しくカット!飾り切りの方法
来客時のおもてなしにもピッタリのメロン。三日月型に切るのが
定番だが、少しだけ手間を掛けて飾り切りするとより華やかになる。基本の切り方からアレンジを紹介しよう。
定番だが、少しだけ手間を掛けて飾り切りするとより華やかになる。基本の切り方からアレンジを紹介しよう。
■基本の切り方
丸のままのメロンは、底に近い部分が甘いため、甘さを均一に切り分けるには、ヘタの付いた部分から底へ向かって半分に切り分ける。半分をさらに半分にしたら、三日月型になるように切り分けよう。カットしたメロンをお皿に置き、スプーンでくり抜いて食べる方法もあるが、一口大に切れ目を入れるとフォークで食べられる。皮から2~3mmくらい上へ包丁を入れて、端から端まで切り込みを入れよう。皮を器に見立てて、実と皮が接したまま一口大に切り分ける。
■カットメロンの簡単飾り切り
三日月型に切ったメロンをさらに半分に切り、三角形にする。先のとがった部分から包丁を入れ、完全に切り離さず2cmほど残す。
とがった部分の皮を長辺が5cmくらいの細い三角形になるように切り、メロンの皮の下へ挟む。こうすることで立体感がでる。
とがった部分の皮を長辺が5cmくらいの細い三角形になるように切り、メロンの皮の下へ挟む。こうすることで立体感がでる。
■丸のままのメロンの飾り切り
丸のままのメロンを器に見立てて切り、アイスやフルーツと一緒に飾ってみよう。切り口をギザギザにカットすると、華やかになる。底を下にして置き、一番太い部分へ輪ゴムを掛けて爪楊枝などで軽くラインを引く。ラインを目安に果物ナイフを斜めに入れていくのだ。周囲に切り込みが全て入ったら、上下を分けて種を取り出そう。果肉は丸くくり抜き、メロンの皮の器へ入れて食卓に出すのもおすすめだ。
結論
未熟なメロンは、果肉が固く甘味が少ないため、追熟をして食べごろにする。追熟中は冷蔵庫には入れず、常温に置くのだ。食べごろになったメロンは、飾り切りにして食卓に並べてみてはどうだろうか。