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意外と知らない!?漬物は効率よく栄養摂取できること

意外と知らない!?漬物は効率よく栄養摂取できること

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 出口美輪子(でぐちみわこ)

鉛筆アイコン 2021年4月20日

漬物は食材を美味しくする方法として今も残る、先人の知恵が生きる食品である。野菜のうまみと栄養がそのまま凝縮され、特に発酵させた漬物には乳酸菌も含まれており、体に嬉しい効果がいっぱいだ。今回は気になる漬物の栄養やカロリー、塩分について学んでみよう。

  

1. 効率よく栄養摂取できる漬物

漬物は日本が誇る伝統食品である。その起源は古く、野菜やキノコ、海草などを長期保存するための方法として漬物にされてきた。しかしそれだけではない。栄養価が高い漬物は、旬を過ぎ野菜が収穫できない時にも食べられ、栄養補給源として役立ってきた。しかも生では食べにくい野菜でも漬物にすると食べやすくなり、一度にたくさんの量が食べられるのが嬉しい。

漬物は効率よく栄養を摂取できる食品である。一般にビタミンCなどの水溶性ビタミンは、水に溶けやすく熱に弱い性質を持っている。そのため野菜に含まれる水溶性ビタミンは、加熱調理をすると失われやすい。しかし漬物にするとこれらを失うことなく摂取できるのである。

エネルギー量に関しては、漬物は塩やぬか、味噌などに漬けるだけなので低カロリーだと思われがちだ。しかし一概に低カロリーとは言えず、高カロリーな漬物もある。100g当たりのエネルギー量を比べてみると、キュウリや白菜の塩漬けは16kcal、大根やカブのぬかみそ漬けは約30kcalと低い。しかし福神漬けは136kcal、奈良漬は157kcal、守口漬けでは187kcalと意外に高カロリーなのだ。

2. 漬物に含まれる乳酸菌

漬物には発酵させるものと、発酵させずに調味だけ施すものがある。漬物の発酵は乳酸菌によるものであり、特に植物性乳酸菌と呼ばれている。乳酸菌はヨーグルトや味噌などの発酵食品に欠かせない菌であり、体の調子を整え健康をもたらすため善玉菌と言われている。

漬物に含まれる植物性乳酸菌は酸に強いため、胃液により死滅することなく、生きたまま腸まで届きやすいと言われている。生きた乳酸菌は腸で乳酸を作り出し、腸内を酸性化させる。悪玉菌は酸性の環境では住めないため、こうして悪玉菌が排除されていくのである。乳酸菌はたとえ腸にたどり着く前に死んでしまったとしても、腸に存在する善玉菌のエサとなり、腸内環境を整えるのに貢献する。

漬物で乳酸菌を摂取したいならば、発酵させた漬物を摂る必要がある。乳酸菌が多いのはぬか漬けやしば漬けなどで、たくあん漬けは発酵によらないものもあるので確かめたほうが良いだろう。

3. 漬物に含まれる塩分

漬物には塩分が多く含まれている。昔から長期保存の方法として塩漬けされるのは、塩の力で食品から水分が抜け、細菌が活動できなくなるからである。ただし、パラっと塩を振りかけただけでは効果はなく、殺菌力を高めるためには2%以上の塩濃度が必要となる。

昔はできるだけ長く保存させるために、漬物に塩をたくさん入れたものだ。しかし最近は冷蔵保存が可能となり、昔に比べて薄味好みとなったこともあり、市販の漬物は塩分控えめのものが多くなった。漬物の塩分が少なくなったのは、厚生労働省によって減塩がすすめられていることも関係するだろう。日本人は塩分を摂りすぎる傾向があり、厚生労働省では1日に摂る塩の目安量を男性は8g未満、女性は7g未満としている。

塩分控えめの漬物と言っても、たくあん漬けなら2~3切れ、白菜塩漬けやキムチなら50gほどで塩1gを摂取することになる。美味しいご飯があるとつい漬物をたくさん食べたくなるが、塩分の摂りすぎに注意し、漬物の食べ過ぎには気をつけたほうが良いだろう。

結論

伝統食である漬物は栄養価が高く、生では食べにくい野菜に味付けして食べやすくしてくれる。特に発酵させた漬物には乳酸菌が多く含まれており、善玉菌として体の健康維持に役立つ。ただし漬物は塩分の多いものもあるので、食べ過ぎには気をつけよう。

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  • 公開日:

    2018年9月14日

  • 更新日:

    2021年4月20日

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