1. 答満林度とは?

熱帯地方の果実
"食べること"は生きるために必要不可欠である。我々は食事から栄養を摂取し、そして生命や健康な体を維持するからだ。しかし、食事の役割はそれだけではない。栄養を摂取するだけならば、同じものを毎日食べ続けてもよい。美味しく感じる必要はなく、薬のような役割になる。しかし、我々は「美味しい」と感じるものを好む。食材を選んで可能な限り美味しく調理し、美味しいと評判のレストランを訪れる。"食"は人間にとって楽しみでもあるのだ。美味しい料理の決め手となるものは食材と調味料。今回のテーマである"答満林度"は主に熱帯地方で栽培される果実で、その実は調味料としても使われる。どのような果実なのか詳しく見てみよう。
調味料にもデザートにも!
海外の食材や調味料には、我々日本人には馴染みのないものが多い。今回のテーマは"答満林度"だが、まず読み方が謎である。答満林度は"タマリンド"と読む。答満林度はマメ科の高木で、円筒形のさやが生る。さやの中には果肉が入っており、食用としてだけでなく調味料や増粘安定剤など幅広く使われる。原産地はアフリカ。インドや東南アジアで広く栽培し、使われている。
2. 答満林度の原料や味は?

答満林度から作るペーストが人気!
マメ科の高木に生る果実である答満林度。日本では栽培されていないため、生の状態で見かけることは、ほどんどない。しかし、テレビ番組などで取り上げられたことにより、フルーツとしてよりも調味料として知られている。それが、答満林度の果実から作る"タマリンドペースト"である。タマリンドペーストとは熟した答満林度の実に塩などを加えて発酵させたペーストで、インド料理やタイ料理、ベトナム料理などに使われる。答満林度に含まれる栄養成分などが話題となり、タマリンドペーストは人気の調味料となった。
答満林度の味は梅干し?柿?
答満林度は酸っぱさが特徴の果実。酸味はかなり強く、その味は「梅干しと柿を足したような味」と表現されることもあれば、「サツマイモと豆を酸っぱくしたような味」などと表現されることも。また、南国のフルーツらしい「トロピカルな酸味」という表現もピッタリで、そのまま食べるよりも酸味料として使われる。この酸味が様々な国の料理のアクセントとなり、味わいや美味しさをアップさせるのだ。しかし、答満林度には甘い種類もある。甘い種類のものは"スイートタマリンド"と呼ばれ、そのまま生食で食べることができる。
3. 答満林度はどう使う?

答満林度は様々な国の、いろいろな料理に使われる。様々な目的に使用され、使い道の幅も広い。では、答満林度の使用例を見てみよう。
・食品添加物
答満林度の種子の胚乳部分に含まれる多糖類は、増粘剤(食品に粘性や接着性を加えるためのもの)"タマリンドシードガム"として使われる。答満林度を含むウスターソースもある。
・タマリンドペースト
様々な国の料理に重宝する答満林度。カレーやパッタイなどのタイ料理、インド料理にはチャツネの代わりに使うこともできる。
ベトナム料理のカインチュアスープ(甘酸っぱさが特徴の野菜スープ)やフィリピンを代表する料理であるシニガンスープにも欠かせない。その他、カンボジア料理にも重宝する。
ベトナム料理のカインチュアスープ(甘酸っぱさが特徴の野菜スープ)やフィリピンを代表する料理であるシニガンスープにも欠かせない。その他、カンボジア料理にも重宝する。
・加工品
答満林度を使用した商品は多く、ジュースや飴、グミ、ドライフルーツなどが市販されている。タイなどでは答満林度から作るジャムも定番であり、このジャムをバナナチップで挟んだ菓子は日本の輸入食材店などでも人気商品となっている。また、熟していない答満林度はピクルス(漬物)に使われることが多く、砂糖漬けや塩漬けが作られている。ベトナムの定番のおやつであるダーメーやダーメースアにも使われる。
・タマリンドソース
答満林度にナンプラーなどを加えて作るタマリンドソースを使った料理もある。フォアグラや蟹などの高級食材との相性もバッチリ。
結論
東南アジアの国々でおなじみの答満林度について解説したが、実はメキシコでもジュースや駄菓子に使われている。日本でも美容や健康に良い果実としてジワジワ周知され始めている。通販などで手にはいるペーストから試してみよう!