1. ルーツは北アフリカ。別名ジャイアントフェンネル

「アサフェティダ(Assafoetida)」とは、ペルシャ語で樹脂を意味する「アザ」と、ラテン語で臭いという意味の「フェティダ」が合わさった名前。その名のごとく非常に香りの強い植物で、かなり大きくなることからジャイアントフェンネルとも呼ばれる、セリ科の2年草だ。原産地は北アフリカで、主な生産地は中近東やインド。春に花が咲く直前に根元から引き抜き、根茎にキズを付け滲み出る乳状の液を集め、乾燥させブロック状にしたものをスパイスとして利用する。粉状に挽いたものはジャイアントフェンネルブロックパウダーとも呼ばれ、密封瓶に入れて香りが漏れないよう保存される。
2. 強烈な匂いが加熱後は豊かな風味に変身

アサフェティダの匂いの原因物質は、硫化化合物。なんと、「悪魔のクソ」と呼ばれるほど強烈な悪臭を放ち、味も苦く辛く、とてもこのままでは食べられないシロモノだ。しかし、熱した油で炒めると不思議や不思議。悪臭はたちまち消え去り、油で炒めた玉ねぎのような香りが漂ってくるのも魔術的といえるだろう。
アサフェティダはインドでは「ヒング」と呼ばれ、豆やジャガイモなどの料理やスープに欠かせない一般的なスパイスの1つ。消化しにくい豆類を、この悪魔的スパイスの消化促進効果が助けるのだそうだ。このほかピクルスやグレービーソース、ウスターソースの原料にもなっている。
アサフェティダはインドでは「ヒング」と呼ばれ、豆やジャガイモなどの料理やスープに欠かせない一般的なスパイスの1つ。消化しにくい豆類を、この悪魔的スパイスの消化促進効果が助けるのだそうだ。このほかピクルスやグレービーソース、ウスターソースの原料にもなっている。
結論
ニンニクは匂いを嗅ぐと強烈だが、油で炒めるとえもいわれぬ香りとなり、食欲を誘う。このアサフェティダも同様で、一度慣れればその個性的な魅力の虜になるのかもしれない。香りは料理の重要なファクター。一度使ってみたいスパイスとして、覚えておいて損はない。