1. 食器の扱い方、食べ方

韓国の家庭料理はごはん、汁物のほか、さまざまなキムチやおかずが皿に盛って出される。食器は日本に似ているが、扱い方が違うので注意しよう。
基本はスプーンを使う
代表的な食器はほぼすべて金属製だ。スプーンの「スッカラ」、箸の「チョッカラ」を使って食べる。韓国ではスプーンを多用し、ごはんも汁物もスプーンで食べる。
日本のようにごはんや汁物に箸を使うのはマナー違反になるので注意しよう。箸は汁気のないおかずを食べる時だけ使う。また、取り箸がなく小皿もないことが多いので、自分の箸でおかずを直接口へ運んでもいい。
床に座る時は女性でもあぐらか立膝である。食器の使い方や座り方は、日本と韓国でマナーが違うことを覚えておこう。
日本のようにごはんや汁物に箸を使うのはマナー違反になるので注意しよう。箸は汁気のないおかずを食べる時だけ使う。また、取り箸がなく小皿もないことが多いので、自分の箸でおかずを直接口へ運んでもいい。
床に座る時は女性でもあぐらか立膝である。食器の使い方や座り方は、日本と韓国でマナーが違うことを覚えておこう。
器は置いたまま
ごはんも汁物も、入っている器はテーブルに置いたままだ。金属製のため重いし、熱くて持てないことがある。スプーンの柄が長いので、それを使って口に運ぼう。日本では汁物をごはんにかけたり、ごはんを汁椀に入れるのを嫌うが、韓国では当たり前のようにされている。
日本と共通するマナー違反には、食べている間のおしゃべりが過ぎたり、肘をついたり、新聞を読みながら食べる行為が挙げられる。
日本と共通するマナー違反には、食べている間のおしゃべりが過ぎたり、肘をついたり、新聞を読みながら食べる行為が挙げられる。
2. 年長者を敬う

基本の食器の使い方が分かったところで、次は所作のマナーだ。韓国は年長者をとても敬うので、食事もそこがポイントになる。
箸をつけるのは年長者から
いただきます、で一斉に食べる日本とは違い、韓国では年長者がまず箸を持つのがスタートの合図である。大皿に箸をつける場合も、年長者が箸をつけていない大皿に手を伸ばしてはいけない。直箸はいいのだが、必ず年長者がすでに食べたかどうかを確認しよう。
また、自分が使っている箸で目下の人のご飯に直接おかずをのせてくれることがあるので、驚かないように。
また、自分が使っている箸で目下の人のご飯に直接おかずをのせてくれることがあるので、驚かないように。
料理の並べ方にも順番がある
食卓には、右から順に箸、スプーン、汁物、ご飯と並べられる。料理の配置は左側に冷たいおかずや乾き物、右側に温かいおかずと汁物が置かれる。
大勢の食卓では、配置の目安は年長者を中心に考えられており、目上の人が箸をつけやすいように並べられるようだ。目下の人が大皿に箸をつけるのは、中盤以降である。
大勢の食卓では、配置の目安は年長者を中心に考えられており、目上の人が箸をつけやすいように並べられるようだ。目下の人が大皿に箸をつけるのは、中盤以降である。
3. お酒の席でのマナーに注意

韓国でも親睦を深めるために酒席は欠かせない。ただし、こちらも年長者を敬うため、独特のルールがある。
堂々と飲むのはマナー違反
本来、目上の人が同席する場で酒を飲むのはいけないこととされる韓国。勧められた場合のみ飲酒できる。その時も、手で口元を隠したり、顔を横向けて「申し訳なさそうにする」のがポイントだ。謙遜する様子を表すのがマナーである。
飲み干すと次が注がれてしまうため、それ以上飲みたくない時は杯に酒を残そう。
飲み干すと次が注がれてしまうため、それ以上飲みたくない時は杯に酒を残そう。
何度でも乾杯
日本の乾杯は基本的に最初だけだが、韓国では酒席で親睦を深める意味合いが強いため、盛り上がると何度でも乾杯を行う。杯を掲げて「コンベ!(乾杯!)」と言われたら、みんなで乾杯しよう。
お酒が空の人がいたらすぐに注ぐようにする。その際は、右手で酒瓶を持ち、左手は右肘に添えるか自分の胸に当てる。もし目上の人から酒を受けるときは、杯は必ず両手で持ち、謙遜しながらいただく。
お酒が空の人がいたらすぐに注ぐようにする。その際は、右手で酒瓶を持ち、左手は右肘に添えるか自分の胸に当てる。もし目上の人から酒を受けるときは、杯は必ず両手で持ち、謙遜しながらいただく。
結論
食器は日本と似ているのに、マナーが異なる点がたくさんある韓国。メイン食器が金属製なのは、昔は銀製で毒物反応を見るためだったといわれている。とにかく目上の人を敬うお国柄のため、年長者に失礼のないように気をつけよう。ちなみに、満足感と満腹感を表すために、少量食べ残す方がいいとされている。