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パンは全部で何種類?実は間違ってたパンが一番美味しいタイミング

パンは全部で何種類?実は間違ってたパンが一番美味しいタイミング

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 南城智子(なんじょうさとこ)

鉛筆アイコン 2019年12月16日

本格ベーカリーが各地に続々出現している日本のパン事情。今や、スーパーなどで買う食パンやアンパンだけではなく、世界の美味しいパンが入手できる時代になったのだ。今度の週末、近くのパン屋へ行く前に種類や食べ方を予習しておこう。

  

1. パンの種類:フランス、イタリア

1万年もの昔から人類と共にあった小麦。各民族のパンは各々の生活風土の中で生まれ、その国のパンとして定着していった。日本にヨーロッパ系のパンが入ってきたのは、16世紀半ば。主食の1つとして定着したのは1950年代からで、以来、世界のパンを取り入れてきた。

まずは、小麦の大生産国であるフランス、パスタやピッツァなど粉食文化が発達するイタリアのパンから主な種類を紐解こう。

【フランスのパン】

■パン・トラディショネル
伝統的なパンの意味で、小麦粉・パン酵母・塩・水だけで作られるフランスを代表する食事パン。日本でフランスパンと呼ばれる棒状のバゲットのほか、長さや太さによりパリジャン、バタールなど名称が変わる。他にも、丸いブール、麦の穂の形のエピなど形も大きさも様々で40を越える種類がある。

■パン・ド・カンパーニュ
「田舎のパン」という意味。家庭で手作りされてきたような昔風の素朴なパン。

■パン・オ・ルヴァン
ルヴァンとは、酵母のこと。天然酵母を用いることでパンに個性が生まれ、香り高く、日持ちする。

■クロワッサン
1889年のパリ万博の時にウィーンのパン職人が出品。その後、パリでバターをパイ生地のように折り込んで焼き上げるパンとして発展した。

■ブリオッシュ
卵とバターの配合が多いリッチなパン。豊かな風味と柔らかな食感は、マリー・アントワネットがフランスに嫁いできた際に伝わったという。

【イタリアのパン】

■フォカッチャ
小麦粉を平焼きにしたピッツァの原型ともいわれる円形のパン。生地にオリーブオイルを練り込み、表面にオリーブの実やハーブをのせていることも。

■チャバタ
イタリア語で「スリッパ」の意味の言葉が語源。平べったく四角い形のシンプルな味わいのパン。生ハムやチーズなどの具を挟む、パニーニというサンドイッチにも使われる。

2. パンの種類:ドイツ、アメリカ、他

続いて、ドイツ、アメリカ、他諸国のパンを紹介しよう。ドイツは、小麦粉とライ麦を配合したパンが多く、サワー種を使ったパンは、古来の姿を伝え、質実剛健な趣。大型パンで200種、小型パンで1200種もの呼び名があり、多様性では世界一ともいわれる。アメリカには、食パン文化があり、日本のパンにも大きな影響を与えてきた。

【ドイツのパン】

■ブロート
大型パンの総称。ライ麦で作るパン「ロッゲンブロート」、あらびき小麦全粒粉を配合したパンを「ヴァイツェンシュロートブロート」というなど、使用する麦の配合などで呼び名が変わる。

■ブレートヘン
粉と水が主体のハード系小型パンの総称。バラの形のローゼンブレートヘン、カイザーゼンメルなど。

■プレッツェル
語源は「組み合わせた腕」ともいわれ、中世ではパン屋のシンボルで軒先に下がっていた独特な形のパン。カリッとした食感と塩味がビールのつまみになる。

【アメリカのパン】

■ホワイトブレッド(食パン)
日本でもおなじみの型焼きパン。ヨーロッパのハード系に対して皮が薄く中身が柔らかい。蓋をして四角く焼いたもの(プルマンブレッド)、蓋をしないで山形に焼いたものがある。

■ロール&バンズ
ハンバーガーバンズとホットドッグロールなど、料理を挟んで食べるために工夫された小型パン。ソフトな食感。

■ベーグル
ユダヤ教の「清浄食(コーシャー食品)」として食べられてきたパン。焼く直前に生地を一度茹でることでモチモチした食感に。クリームチーズやサーモンなどを挟んで食べる。

■イングリッシュマフィン
イギリス発祥だが、アメリカで人気の水分が多く柔らかい生地の丸いパン。二つに割ってトーストし、バターやジャム、蜂蜜を塗り食べる。

【その他の国のパン】

■デニッシュペストリー(デンマーク)
ウィーンが発祥でデンマークで完成した、発酵生地にバターを幾重にも折り込んだ生地による、お菓子に近いリッチなパン。クリームやフルーツ、ナッツなどをトッピングし種類も様々。

■ピタパン
主に中近東で4000年来食べられてきたパン。切って割ると中がポケット状になっているので、具材を入れて食べる。

■クネッケブレード(スウェーデン)
主にライ麦を発酵させ5~6mmに延ばし、パリッと焼いた板状のパン。カナッペやサンドイッチに。

3. パンの選び方と特産地

紹介した世界のパンをはじめ、日本で生まれたアンパンやメロンパン、総菜パン、サンドイッチなど、多種多様なパンが各地のベーカリーで焼かれ、売られている。どの店もそれぞれの美味しさを追求しているので、ぜひ立ち寄って、奥深くも興味がつきないパンの世界を堪能してみてほしい。

ところで、パン好きな人が多いと思われる、人口に対してパン屋が多い県はどこだろうか。東京だろうと思いきや、さにあらず。なんと上位には、徳島や愛媛、高知などの四国の県がランキングされている。そういえば同じ四国の香川はうどん県。四国は、麦食文化が根強いのかもしれない。関東だと最近は、つくばが「パンの街」と呼ばれ、じつに多くの店がある。時にはドライブや旅がてらにパン屋巡りをすると楽しいのでは。

4. パンの美味しい食べ方

パンが最も美味しいのは、いったいいつだろうか。それはもちろん焼き立てだろうと思いがちだが、実は焼き立てが冷めた時。熱々の状態よりも小麦の風味と味わいが感じられ、焼いた香ばしい匂いが生地の中に入ってくるからなのだそうだ。

たとえば、デニッシュペストリーやクロワッサンなどバターたっぷりのパンは、バターがなじむ時間を少し置いた方が美味しく、食パンなども中の水分が全体に行き渡る半日後くらいがふわふわになってベスト。ライ麦などを使ったハード系のパンには、翌日、翌々日と、風味の変化を楽しめるものもある。パンの種類に応じて、上手に保存し、料理やドリンク類とのマッチングを楽しもう。

結論

世界各国で発展したパンの種類はあまりに多くて、語り尽くせないほどだ。時には近所のベーカリーをめぐって、様々な味わいを楽しんでみてはいかがだろうか。

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  • 公開日:

    2018年9月23日

  • 更新日:

    2019年12月16日

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