【鯛】のカロリーと糖質量を知ろう

ひと口に鯛といってもいろいろあるが、特に日本でなじみが深い4種類の鯛について、種類別にカロリーと糖質量を見てみよう。
（※[　]の中は100gのカロリー、糖質量の順。以下同じ。）

◎鯛（マダイ・天然・生）[142kcal、0.1g]
マダイは、鯛の中でも最大級で、全長1mにも達する。尾びれの下の縞が黒い。養殖も盛んに行われている。カロリーはやや高め。

◎鯛（キダイ・生）[108kcal、0.2g]
キダイは、体の色が赤色または黄色がかっていて、形は卵型。体長は40cm。

◎鯛（クロダイ・生）[150kcal、0.3g]
クロダイは、体の色が黒く、釣り人にとってはなじみ深い種類。体長は50cm。マダイと同様、カロリーがやや高め。

◎鯛（チダイ・生）[105kcal、0.1g]
チダイは、体の色がマダイより薄いピンク色で、形は楕円形。体長は40cm。

こうして数値を並べてみると、魚類は糖質量がほぼ0であることがわかる。肉に比べてカロリーも低めなので、メタボ世代のタンパク質の補給にはオススメの食材である。

鯛といえば、狭義には、体が桜色のマダイを指す。七福神の恵比寿さまが持っている、あのピンクの鯛だ。
日本のマダイの漁獲量を見てみると、最近は、天然ものが2割程度であるのに対し、養殖ものは8割。養殖ものの方が漁獲量が安定しているため、流通量も多くなっている。だが、両者を食べ比べてみると、漁獲量が少ない天然ものの方が身が締まっていて、断然美味しいという。
では、天然ものと養殖ものでは、カロリーと糖質量はどのくらい違うのか、実際に比較してみよう。
◎マダイ（天然・生）[142kcal、0.1g]
◎マダイ（養殖・生）[146kcal、0.2g]

一般的に、天然ものに比べて養殖ものの方が脂がのっていると言われるが、実際にカロリーを比べてみても、養殖ものの方が脂がのっている分、若干であるが高くなっている。ただ、糖質量はどちらもほぼ0と、メタボ世代には嬉しい数字である。

次に、マダイについて、調理法別にカロリーと糖質量を見てみよう。ここでは、流通量の多い養殖ものを取り上げる。
◎マダイ（養殖・刺身）[146kcal、0.2g]
◎マダイ（養殖・水煮）[206kcal、0.1g]
◎マダイ（養殖・焼き）[210kcal、0.1g]

水煮はしゃぶしゃぶで食べる場合など。水煮も焼きも、身の水分が抜けるので、その分カロリーがやや高くなるが、鯛は全般的にカロリーが低め。煮付けのように砂糖を使わない調理法の時は、大いに食べたい。

鯛で作るカルパッチョは美味しい。食卓も華やかになるし、ワインにもビールにも合う。作り方も簡単だ。まずは鯛を薄切りにして軽く塩・胡椒をふっておく。次に、玉ねぎの薄切りを水にさらした後、塩・胡椒・酢とオリーブ油で和えて皿に敷き、その上に鯛の薄切りをきれいに並べて出来上がり。マヨネーズとおろしにんにくを混ぜたものを上からかけてもよい。鯛の刺身は醤油で食べても十分美味だが、たまには洋風でいだだくと目先が変わって箸が進むにちがいない。

◎鯛（カルパッチョ）[267kcal、4.9g]（鯛53g、玉ねぎ32g、オリーブ油15g）

オリーブ油を使うのでカロリーがやや高くなるが、丼飯のようにガツガツかき込むものではないので、食べ過ぎることもないだろう。ひと口ずつ美味しさを噛みしめながら食べたい。

魚は一般的に糖質量がほとんど0。カロリーも低めなので、メタボを気にするお父さん世代にとっては嬉しい食材だ。特に鯛は、「おめで鯛」という語呂合わせも重なり、お食い初めをはじめ、還暦のお祝いや結婚式など、祝い事に使われることが多い。そして何よりマダイの桜色は、見た目も華やかである。高級魚なのでそんなに頻繁に食べるものではないが、糖質量がほぼゼロの鯛。食卓に上がった時は、ありがたくいただきたい。