1. カレーの隠し味として醤油を入れる理由
カレーの隠し味には、ハチミツやチョコレートなどのように甘みをプラスして味をまろやかにするものと、ワインやバターなどのように深いコクや旨みをプラスするものがある。醤油はどちらかと言うと、この後者にあたる。醤油の旨み成分を利用することでカレーにコクが出て、味の奥行きをさらに広げることができるのだ。
カレーに入れる醤油は、もちろん普通の濃口醤油でも構わない。ただし、より味わい深く仕上げたい場合は、たまり醤油を使うのもおすすめだ。たまり醤油は普通の醤油と原料や製造工程が異なり、原材料はほぼ大豆のみなのが特徴である。大豆を長期間熟成させて作られるため、グルタミン酸などの旨み成分が凝縮されており、一般的な濃口醤油よりもさらに深いコクを出すことができる。
カレーに入れる醤油は、もちろん普通の濃口醤油でも構わない。ただし、より味わい深く仕上げたい場合は、たまり醤油を使うのもおすすめだ。たまり醤油は普通の醤油と原料や製造工程が異なり、原材料はほぼ大豆のみなのが特徴である。大豆を長期間熟成させて作られるため、グルタミン酸などの旨み成分が凝縮されており、一般的な濃口醤油よりもさらに深いコクを出すことができる。
2. カレーに醤油を入れる場合の注意点
カレーの隠し味として醤油を入れる場合は、いくつか注意しておくとよいポイントがある。間違えるとカレーの口当たりや味を損ねてしまう可能性もあるので、これから紹介する点には注意してほしい。
カレーに入れる醤油の量
まず気をつけたいのが、カレーに入れる醤油の量だ。前述でも説明した通り、カレーに醤油を入れるのは、味そのものというよりも旨み成分を利用するためである。そのため、少しでも入れすぎてしまうとカレーの風味に醤油が勝ってしまううえに、味そのものもしょっぱくなりかねない。カレーに醤油を入れる場合は、ルー1箱に対して小さじ1杯程度から、少量ずつ加え、多くても大さじ1杯程度に抑えるとよいだろう。
カレーに醤油を入れるタイミング
醤油をカレーに入れるタイミングも重要である。醤油にはアミラーゼという成分が含まれており、この酵素の働きによってルーのデンプン質が分解され、とろみがなくなる場合があるからだ。ルーより後に醤油を加えると、カレーが水っぽくなってしまう原因になる。アミラーゼは加熱することで働きが弱まるため、醤油はルーより先に入れ、具材とともに20分ほど煮込むようにするとよい。
万が一失敗してしまったら
醤油を入れるタイミングを間違えてカレーが水っぽくなってしまった場合は、小麦粉を加えることでとろみをつけることができる。ルー1箱分に対して大さじ2杯程度の小麦粉を、同じく大さじ2杯程度の水に溶き、沸騰しているカレーに加えよう。10分ほど煮込めば、とろみのついたカレーに仕上がるだろう。
3. 醤油を入れたカレーとマッチする食材
せっかくオリジナルのカレーを作るのなら、具材にもこだわりたいと思う人もいるだろう。そこで、醤油を入れたカレーに合う食材を紹介する。醤油はあくまで隠し味として入れるので、もちろん、いつも通りの具材を使ったカレーでも構わない。
甘みたっぷりの夏野菜
隠し味として醤油を加えるなら、トマトやナスなどの夏野菜を使ったカレーがおすすめだ。醤油に含まれる旨み成分の効果で、夏野菜の甘みと新鮮な風味が引き立つはずである。付け合わせに赤パプリカやグリーンアスパラなどを加えれば、目でも楽しめるカレーに仕上げることができる。
ごはんによく合う豚肉
鶏肉や牛肉でももちろん構わないが、豚肉と合わせるのもいいだろう。生姜も一緒に加えるのがポイントである。醤油・豚肉・生姜の黄金トリオがマッチして、ごはんにもよく合う風味に仕上がるはずだ。
結論
カレーの隠し味として醤油を加える場合、気をつけるべきポイントさえ押さえておけば、手軽にコクをプラスすることができる。ちなみに、カレー専用に開発された醤油なども販売されている。いろいろな醤油と具材の組み合わせを試して、カレー+醤油の奥深さを追求してみるのもいいだろう。