1. 種類別の使い方
酒粕は形状によって固さが異なる。酒粕の中でも水分が少ない板粕などは、柔らかくしてから料理に使用するのが基本だ。熟成させた踏み込み粕以外は、さまざまな料理に活用する。
■板粕・成形粕
酒粕でよく見掛けるのは板状になった板粕ではないだろうか。板粕は、日本酒を搾るために圧縮しているため板状になっている。
また、成形粕はばら粕を練り込んで板状にしたものだ。粘土のような手触りで、水に馴染みにくい。これらを柔らかくするには3種類の方法がある。
・ぬるま湯:酒粕を30~40℃の湯と混ぜて置く
・電子レンジ:耐熱容器へ酒粕を入れ、600Wで30秒ほど加熱する
・ミキサー:手でちぎった酒粕と、30~40℃の湯を入れて撹拌する
また、成形粕はばら粕を練り込んで板状にしたものだ。粘土のような手触りで、水に馴染みにくい。これらを柔らかくするには3種類の方法がある。
・ぬるま湯:酒粕を30~40℃の湯と混ぜて置く
・電子レンジ:耐熱容器へ酒粕を入れ、600Wで30秒ほど加熱する
・ミキサー:手でちぎった酒粕と、30~40℃の湯を入れて撹拌する
■ばら粕
ばら粕は、柔らかくて板状にならなかった酒粕だ。板粕よりも柔らかいが、水に溶けにくいため板粕と同じように湯などを加えて柔らかくする。
■練り粕
ペースト状になっているため、ほかの食材とも馴染みやすい。湯などで柔らかくする時間は必要ない。
■踏み込み粕
主に奈良漬けなどの漬物用として使われる。酒粕を踏み込んで熟成させ、柔らかくしているため、砂糖やみりんなどの調味料と混ぜて粕床として使われる。
2. 料理への活用法
料理に使う場合は、酒粕を調味料などで伸ばしてから使用する。
伸ばす割合は料理によって異なるため、レシピに合わせて調整を。酒粕を料理に使うと、肉や魚の臭味を消してジューシーに仕上げたり、旨味がプラスされ味わいがよくなる。
伸ばす割合は料理によって異なるため、レシピに合わせて調整を。酒粕を料理に使うと、肉や魚の臭味を消してジューシーに仕上げたり、旨味がプラスされ味わいがよくなる。
■甘酒
酒粕の利用法として代表的なのは甘酒だ。米麹で作る甘酒は数時間の発酵が必要だが、酒粕を使うと煮溶かして砂糖などと混ぜるだけで作ることができる。酒粕を柔らかくするために湯を使う場合は、酒粕と湯は1:5の割合にするのが目安だ。時間を置いて酒粕が柔らかくなったら、鍋に入れて火に掛ける。砂糖、塩を加え、好みの味に仕上げよう。
■粕汁
酒粕を入れた粕汁は、風味がよい。酒粕を柔らかくしてからダシ汁と混ぜ、根菜類などを入れた汁に加える。味噌、豆乳、牛乳との
相性がよく、シチューに酒粕を入れるなど、洋風の料理にもおすすめだ。
相性がよく、シチューに酒粕を入れるなど、洋風の料理にもおすすめだ。
■粕床
熟成させた踏み込み粕以外にも、板粕などを使って家庭で漬物を作ることができる。練り粕は柔らかいためそのまま利用しよう。漬物の粕床は、塩、酒、砂糖、みりんなどと混ぜて作る。混ぜ合わせる前の酒粕が固い場合は、酒やみりんを加えて置くか、レンジで温めて柔らかくする。材料を全てまぜ、野菜、魚、肉などを漬け込もう。野菜を漬けこむ粕床と、肉・魚用は衛生的にも別にするのがおすすめだ。
■お菓子
酒粕を柔らかくして、ペースト状にすると使いやすい。クリームチーズなどの替わりに使用することがある。
3. アルコール分に注意
日本酒の搾りかすの酒粕にはアルコールが含まれている。製品によって含まれる量は異なるが、食品成分表の数値を見ると、酒粕100g中にアルコールが8.2g含まれている。そのため、酒粕を使う料理は十分に加熱をしてアルコールを飛ばす必要がある。子どもが食べる場合や、自動車の運転をする前にはとくに注意しよう。
また、酒粕に漬けた奈良漬けは、アルコールが5~8%ほどだ。1切れは10gほどなので、通常食べる分には摂取するアルコールは少ない。心配であれば、運転前などは避けるようにしたい。
また、酒粕に漬けた奈良漬けは、アルコールが5~8%ほどだ。1切れは10gほどなので、通常食べる分には摂取するアルコールは少ない。心配であれば、運転前などは避けるようにしたい。
結論
酒粕は形状によっても異なるが、基本的には固い酒粕を柔らかくしてから利用する。甘酒、汁物、漬物、粕漬けなどさまざまな料理に使われ、風味や仕上がりがアップする。アルコールが含まれるため、加熱してアルコールを飛ばすか、漬物などは食べる量に注意したい。