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今さら人に聞けない!【胡椒(コショウ)】の種類と正しい選び方

今さら人に聞けない!【胡椒(コショウ)】の種類と正しい選び方

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

2020年10月28日

世界4大スパイスの1つに数えられている「胡椒」は、かつて人類の歴史を大きく動かしたというスパイスの王様だ。本稿では胡椒の種類や粒の違いと選び方、おすすめの食べ方や劣化を防ぐポイントなどを解説していく。ぜひ胡椒に詳しくなって料理のスキルアップにつなげよう。

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1. スパイスの王様「胡椒」とは

インド南部が原産地とされ、世界中で用いられている胡椒。シナモン、クローブ、ナツメグと並ぶ世界4大スパイスの1つであり、「同じ料理に3度使う」といわれるほどポピュラーな、キング・オブ・スパイスだ。

胡椒の歴史

胡椒は、紀元前500年頃にはすでにインドで栽培が始まっていたという。英名の「pepper」という名は、サンスクリット語の「ピッパリー(ロングペッパーの意)」からきている。古代ギリシアでは医薬品、古代ローマ時代には権力と財力を示す証とされ、長い歴史を通じ金銀財宝にも匹敵するほど珍重されてきたという。

中世に入り、胡椒はヨーロッパでは肉料理の防腐剤や消臭剤として利用された。この貴重な香辛料を求めて大航海時代の幕が開き、ヨーロッパの各産地を争奪し合う「スパイス戦争」が勃発したことは、ご存知の通りだ。

胡椒の特産地

胡椒はインド、マレーシア、インドネシア、ブラジルが4大産地として知られている。なかでもブラジルは、日本からの移民がシンガポールから苗木を持ち込んで、大産地へ発展させたのだという。

現在、世界的な胡椒の生産地となっているのは、ベトナム。17世紀から栽培され、今や世界の生産量の約4割を占めるほどに。ここ数年、輸出量も世界トップになっている。ビンフォック省、ダックノン省、ダックラック省などで栽培され、安定した生産を続けている。

テーブル胡椒は日本独自のもの

黒胡椒と白胡椒を混ぜたテーブル胡椒があるが、実はこれは日本独自のものである。黒胡椒のワイルドな風味と白胡椒の香りをミックスさせ、日本料理に合うものとして1950年代に生まれた。

2. 胡椒の種類

胡椒は蔓性の多年生植物で、蔓から穂のような形状で出てくる果実を利用する。採取のタイミングや加工方法により、以下の4種に分けられる。

ブラックペッパー

熟す前の緑色の実を、皮付きのまま乾燥させたのもの。香りも辛味も強く、肉料理をはじめ風味の強い食材・料理に向いている。

ホワイトペッパー

完熟した胡椒の果実を水に漬けて皮を取り除き、乾燥させたもの。よりマイルドで上品な香りが魅力で、白身魚やクリームシチューなど、繊細な風味付けに用いられる。

グリーンペッパー

熟す前の果実を摘んで、短時間で乾燥させたものと、塩漬けにしたものがある。さわやかな香りと辛味が特徴。鮮やかな緑色で、料理のトッピングとしても使える。

ピンクペッパー

流通しているピンクペッパーは3種ある。赤く熟した胡椒の果実を乾燥させたもの、ウルシ科のコショウボクの実、そして西洋ナナカマドの実だ。酸味や苦味があり、鮮やかな色で料理やデザートに彩りを加える。

3. 胡椒の粒の違いと選び方

胡椒は粒子の大きい順に、ホール、クラッシュ、粗挽き、グラインド、パウダーなどの状態で流通している。それぞれの違いを解説する。

ホール

粒のままの胡椒がホールだ。煮込む場合やマリネにする際にホールを使うと、じっくりと香りが引き出せる。

クラッシュ

ホールを砕いたものをクラッシュという。香りが長続きしやすいという特徴があり、ホールと比べて風味が柔らかく染み込んでいく。

粗挽き

クラッシュをさらに細かく砕いたものが粗挽きである。使い方はクラッシュとほぼ同じだが、風味はより柔らかい。しっかり胡椒を感じたいときはクラッシュがよいだろう。

グラインド

細かい粒からパウダーまで混在しているのがグラインドと呼ばれる種類だ。下ごしらえから調理中の料理、あるいはできあがった料理にまで幅広く使えるのが特徴である。

パウダー

粉状に細かく粉砕したものがパウダーだ。もっとも適しているのは下ごしらえだが、グラインドと同じように調理中の料理やできあがった料理にも使える。

胡椒の選び方

胡椒の香りは揮発性なので、香りを引き立たせたいときはホールなど粒の大きいものを、下ごしらえには細かい粒子のものを選ぼう。仕上げに使う場合は、香りが持続しやすい粗挽きがベターである。また、存分に胡椒のスパイシーな香りを楽しみたければ、ミルで挽くものがおすすめだ。使うたびに挽けば料理の味もより引き立つだろう。輸入食料品店やネットでお気に入りのホールを探すだけでも楽しいので、ぜひじっくり選んでみてほしい。

4. 胡椒の美味しい食べ方

日本に胡椒が伝わったのは8世紀半ば頃、つまり奈良時代といわれている。江戸時代前期には一般に広まり、うどんの薬味として流行したとか。現在も、カルボナーラをはじめパスタやラーメンなど麺料理の薬味には欠かせない調味料だ。

胡椒のおすすめの食べ方

いつもの枝豆やチーズ、ハムなどにかければ、ビールやワインがすすむ上質なアテに生まれ変わる。肉料理や魚料理、サラダや野菜料理など、さまざまな料理に多めに振りかければ刺激的な大人の香りと味になる。フルーツやジャムなどとの相性もよいので、ぜひあれこれ試してみよう。

生の胡椒も美味である

タイ料理などでは、胡椒は生のまま炒めものなどにも使われる。生の枝付き胡椒のフルーティな味わい、フレッシュな香りと酸味は、今までの胡椒への概念が覆されるほど新鮮だ。見かけたらぜひ味わってみてほしい。

5. 胡椒が劣化しやすい使い方と保管方法

胡椒は使い方や保管方法によって品質が劣化してしまうことがある。香りや風味を損なわないためにも、次のようなポイントに気をつけよう。

空気や湿気、熱などに注意

お伝えしたように胡椒の香りは揮発性だ。したがってふたを閉め忘れるといった基本的なミスは避けよう。たとえ調理中でも、こまめにふたを閉めることをおすすめする。当然、ミルもふた付きのものを選ぼう。

また、胡椒は水分や熱によっても風味が損なわれてしまう。冷蔵庫から出したままにしていると、容器が結露して湿ってしまうので気をつけよう。調理中に胡椒を振る際も、蒸気が容器に入り込まないように心がけてほしい。そのほか、コンロの近くなど高温になる場所に置いておくと熱で風味が損なわれることがある。常温保管でOKだが、置く場所には気をつけよう。

結論

最近では胡椒料理専門店も出現しているほど奥深い胡椒の世界。種類や粒の大きさによる特徴を覚えて効果的に使おう。黒と白のホールを両方揃えて、ミルで挽きたての香りと辛味を味わい、料理によって使い分けることから始めてみるのもおすすめだ。

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