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まずはおさえておきたい【せり】の種類と選び方

まずはおさえておきたい【せり】の種類と選び方

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 黒沼祐美(くろぬまゆみ)

2020年2月13日

「せり、なずな、ごぎょう、はこべら‥‥」と、春の七草において一番初めに数えられるのが、せり。子供の頃は独特の香りが苦手だったけれど、大人になってからは好んで食べるようになったというお父さんも多いのでは。大人の味、せりの基本をおさらいしよう。

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1. せりの種類と旬

そもそも、せりは万葉集にも詠われていたというくらい、古くから日本に自生していた野菜だ。種類は特にないのだが、あえて区別するなら、沢や川の水際、田んぼの畦など湿地に自生している天然物と、栽培された物か。栽培物の中には、水を引き込んだ田んぼで栽培されるせりのほかに、最近では養液で水耕栽培されたせりも多く出回っている。

せりの旬は冬から早春にかけて。夏に花を咲かせるせりは、早春に柔らかい芽を伸ばして育つ植物なので、2月〜4月くらいが柔らかくて美味しい。かといって、七草がゆを食べる1月7日頃は、まだ芽が出たばかりの頃で、田んぼの畦や小川の端で探そうと持っても実際には難しいのだ。

旬の時期にスーパーや農産物直売所などに登場する天然物のせりは、栽培物に比べて香りやアクが強く、せり好きにはたまらない味だ。それに比べて夏以外は流通している栽培物のせりは、香り、アクともに弱いので、香味野菜が苦手な人も比較的食べやすいはずだ。

2. せりの特産地

古くから全国各地で自生していたせり。栽培も各地で行われてきたが、どちらかというと西より東が主流。東日本でより好まれているようだ。生産量を見ても、全国の出荷量(露地物、栽培物合わせて)でダントツ1位が宮城県。続いて茨城県、大分県、秋田県となっている(農林水産省「地域特産野菜生産状況調査 平成26年/2016年7月公表」。

その中から、ブランドせりといわれる2つのせりを紹介しておこう。

【仙台せり】

全国トップのせり生産量を誇る宮城県。県内生産の約8割を占めているのが、仙台市に隣接する名取市で作られている「仙台せり」だ。名取市は、地下水が豊富で古くからせりの栽培が行われてきたそう。葉っぱ、茎、根っことそれぞれに違う味と食感が楽しめることから、鍋にどっさり入れてせりを味わう「せり鍋」が仙台のご当地鍋として定着しつつある。居酒屋や小料理屋でもメニューとしておいている店が多くなっているそうだ。

【三関せり】

秋田の伝統野菜「三関せり」は、深みのある緑色の太い葉や茎と、長く伸びた白い根っこが特徴。この長い根っこがなくてはならないのが、秋田の郷土料理である「きりたんぽ鍋」だ。秋田料理店で初めてきりたんぽ鍋をオーダーした時、この長い根っこが出てきで「えっ?根を食べるの?」と驚いた人も多いと聞く。もちろん、きれいに洗ってあるわけだが、そこには微かに土の香りが残っていて、食べると茎以上にシャキシャキした食感!これは、一度食べたら病みつきになる味わいと食感だ。この三関せりは、10月半ばから露地栽培の収穫がスタートし、12月上旬からハウス栽培に切り替わり、春先3月まで出荷される。まさに、きりたんぽ鍋と共にある野菜なのだ。

3. 美味しいせりの選び方

シャキシャキした歯ごたえが美味しさの一つであるせり。葉の色が鮮やかな緑色で、葉も茎もみずみずしくはったものが鮮度のいい証拠だ。葉の先に元気がなく丸まっていたり、触った時に茎がしなった感触のものは、鮮度が落ちているので避けたい。

道の駅などの農産物直売所などでは、春先に天然物も店頭に並ぶが、天然物の場合も葉や茎が鮮やかな緑色をしているものを選ぼう。少し赤みを帯びているものは、成長して硬くなっているので避けた方が無難だ。

4. 旬の美味しい食べ方

昔から食べられている一般的な食べ方は、お浸しや胡麻和え。さっと茹でて、水にとってアクを放ってから食べるといい。また、仙台の「せり鍋」、秋田の「きりたんぽ鍋」のように、鍋物で食するのも、昔から親しまれている食べ方だ。独特の香りがあるせりは、肉の臭みを消す効果があると考えられ、鴨鍋やぼたん鍋にも欠かせない野菜とされてきたのだ。

鍋で食べる場合は、根っこから出る風味が醤油味のスープに深みを与えてくれるので、切り落とさずによく洗って鍋に投入しよう。茎と同様、シャキシャキとした食感が実に美味だ。

その他にも、天ぷらや味噌汁・すまし汁の具にもオススメ。簡単でビールのつまみになる一品としてナムルの作り方を紹介しておこう。

【せりのナムル】

1. せり1束を塩少々を加えた熱湯でサッと茹でる。
2. せりを冷水に取り、冷めたらしっかり絞って、3〜4センチ長さに切る。
3。ボールに胡麻油大さじ1/2と醤油大さじ1/2、擂り胡麻(白)大さじ1を合わせ、2のせりを入れて混ぜる。

結論

ひとつの場所に競い合って群生することから、「競り(競り)」という名がついたともいわれる、せり。そのクセのある香りやほろ苦さ、歯ごたえを楽しめるようになったら、もう立派な大人!これから社会の中で切磋琢磨して育ってゆく子供たちも、いつしかそうなってくれることを願いながら一緒に食してはいかがだろう。
※私有地や許可のないエリアでの山菜の採取は控えましょう。
  • 公開日:

    2018年12月24日

  • 更新日:

    2020年2月13日

  

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