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知らないと損!【京野菜】の種類と選び方・食べ方

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 渡邉里英(わたなべりえ)

2018年12月11日

政治文化の中心であり続け、1000年の都といわれる京都。宮中や社寺、町衆によって育まれた食文化を担ってきた、京の伝統野菜の世界は実に奥が深い。姿に趣があり味も繊細な「京野菜」を解剖。紐解けば、四季折々の「食」の伝統が見えてくる。

1. 京野菜の種類

794年の平安京遷都以来、政治はもちろん文化の中心としても発展してきた京都。海から隔たる盆地という地形から、野菜を中心にした食文化がいにしえより花開いてきた。租税として全国から集まった野菜の品種と栽培法を、京都の気候風土、土壌に合うよう改良することで生み出されてきた「京野菜」。季節の行事を支え、暮らしに溶け込み、高級料亭から庶民の惣菜にまで用いられる伝統の野菜は、四季の移ろいを目で、舌で、感じさせてくれる季節の贈り物だ。

南北に長い日本の各地特有の伝統野菜。失われつつあった、地域の特色ある野菜の保存を手掛けた、先駆けが京都だ。1987年には「京の伝統野菜」を指定。1989年からは京都府の農林水産物のブランド化を推進することで、全国に京野菜の認知を広め、産地に活気をもたらしている。どこかで見かけ、聞き慣れた名前も多い京野菜。いくつか具体的に紹介しよう。
※()内は旬である収穫時期。
  • 九条ネギ
    葉ネギの代表品種。香りがよくネギ特有のクセはなく、鍋などの薬味や汁に欠かせない。
  • 万願寺とうがらし
    大型の品種で甘味と独特な風味がある。そのまま焼いても煮ても美味しい。(5月中旬~10月下旬)
  • 京たけのこ
    約300年の歴史がある春の味覚。えぐ味がなく、肉厚で柔らかい。(3月下旬~5月上旬)
  • 京みず菜
    葉に深い切れ込みがあるツケナの1種。シャキシャキと歯ざわりがよく、肉や魚の臭みを消す。通年出回るが本来の旬は冬。
  • 壬生菜
    葉に切れ込みがなく、ヘラのような形。わずかに辛子の香りがするのが特徴的。
  • 賀茂なす
    直径12cm~15cmにもなる大型の丸なす。肉厚で甘味があり、ぽってりとしたかわいさと風格を併せ持つ「なすの女王」。田楽、揚げ物に。(4月下旬~9月下旬)
  • 堀川ごぼう
    滝野川ごぼうを特殊な方法で2年がかりで栽培する大型ごぼう。香り高く柔らかい。中の空洞にひき肉や、すり身を詰めて煮物に。(11月上旬~12月下旬)
  • えびいも
    里芋の1種で、唐いもを土寄せして特殊栽培する。大きな形とえびのような縞模様が特徴。棒だらと煮た「芋棒」でおなじみ。(10月下旬~1月下旬)
  • 聖護院大根
    聖護院付近で栽培しているうちに丸くなったといわれる。重さ2kg前後の大型丸大根。肉質がしまっていて、長く煮ても煮崩れが少ないので、ふろふき大根やおでんに最適。(10月下旬~2月下旬)
  • 聖護院かぶ
    聖護院大根と混同されがちだが、大根とかぶと、野菜としての種が異なり、歴史はこちらのほうが古い。漬物の「千枚漬け」に使われる。(10月下旬~3月上旬)
  • すぐき菜
    カブの一種。上賀茂神社付近で栽培され、すぐき漬けに。11月が収穫期。
  • 金時にんじん
    煮崩れしにくく、正月の煮しめに欠かせない。赤みが強く甘く柔らかい。(11月上旬~1月下旬)
  • 伏見とうがらし
    京野菜の中でも歴史がある甘味種。時に20cmにもなる細長い外見から、別名「ひもとう」とも呼ばれる。(6月~11月)
  • 鹿ヶ谷かぼちゃ
    江戸時代後期に栽培され、いつしかひょうたん形になったというかぼちゃ。(7月上旬~8月中旬)

2. 京野菜の旬と特産地&選び方

京野菜には聖護院大根、鹿ケ谷かぼちゃ、堀川ごぼう、九条ネギなど、土地の名がついているものが多い。それぞれの名に産地での歴史が秘められ、それぞれに由来や物語があるのも古都・京都ならではかもしれない。

たとえば聖護院大根は、光明寺に奉納された長大根を、聖護院付近で栽培しているうちに丸形のものができるようになったとか。堀川ごぼうは、豊臣秀吉が建てた聚楽第が取壊しになり、堀を埋めたごみの中から大きく育ったごぼうが見つかったのが発祥という。野菜の来歴をたどっていくと、エピソードから当時の歴史が甦ってくる。

本場・京都で京野菜を買い求めるなら、市街の市場などでもよいが、市内近郊の里山を訪ね、新鮮な収穫したての野菜を入手するのも面白い。盆地である京都市近郊には里山が点在し、昔から農業が行われている。たとえば市街の北東に位置する大原では、毎週日曜日に朝市を開催。地元の生産者と会話をしながら野菜を買うのは楽しい体験になるはずだ。

3. 京野菜の美味しい食べ方

「芋棒」「千枚漬け」など、京野菜には長い歴史の中で培われた、旬の時期につくられる定番の料理がある。さらに、野菜で無病息災などを祈願する、伝統的な行事が現存するのも興味深い。

安楽寺で行われる「かぼちゃ供養」は鹿ケ谷かぼちゃ。千本釈迦堂や了徳寺、三千院で行われる「大根焚き」には聖護院大根が欠かせない。ほかにも「きゅうり封じ」や「へちま加持」などがあり、生活に根ざした野菜に健康を託す庶民の信仰が、古都の暮らしには今も息づいている。

結論

今や全国各地で見かけるようになっている京野菜。首都圏でもデパートや大型スーパーなどで購入できる機会もあるので、ぜひ手に取ってほしい。生産性を追求して味が均一になってしまった野菜が多いが、時には昔ながらの野菜を食べてみよう。

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