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まずはおさえておきたい【あんず】の種類と選び方・食べ方

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 渡邉里英(わたなべりえ)

2018年12月10日

ドライフルーツやジャムではおなじみだが、生の「杏(あんず)」を食べたことがある人は、実は少ないかもしれない。旬の時期が一瞬なので、つい見逃してしまいがちだし、傷むのが早いため、なかなか出回らないのが現状だ。生食できるあんずの種類や、美味しい食べ方を紹介するので、参考に。フレッシュな生あんずをぜひ1度味わってほしい。

1. あんずの種類

あんずのふるさとは中国北部の山岳地帯といわれ、紀元前2世紀~3世紀には栽培が始まっていたそうだ。中国では、桃、李(すもも)、棗(なつめ)、栗と合わせて五果と呼ばれて珍重され、種の中にある杏仁を収穫し、漢方薬として利用していた。ここからあんずの旅は、2つのルートに分かれていく。1つは、中央アジアからイラン、トルコを経て、地中海気候になじんだヨーロッパ系の品種に。そしてもう1つは、中国北部から東アジアに根付いたアジア系の品種となった。

アジア系の品種が日本に渡来したのは平安時代のことで、当時は「唐桃(からもも)」と呼ばれ、咳の薬として種を採るために栽培されていた。実を食べるようになったのは、明治時代になってから。ヨーロッパ系の甘くて酸味の少ない品種が導入されたことから、大正時代に本格的な国内生産が始まったといわれている。

現在、日本で栽培されているあんずは多種あるが、加工向け、生食向け、加工・生食両用のものがある。生で食べられる品種をここでチェックしておこう。
  • 平和
    大正時代に長野県のあんず園で発見された。酸味が強く主に加工用に栽培されている。果実は橙色の円形で、40g~70g前後。
  • 新潟大実
    新潟県産。1930年代から全国に紹介された日本の代表品種。淡橙色の果実は40g~70gほどでやや平たい球形。酸味が強くジャムやシロップ漬け、干しあんずなどの加工に用いられる。
  • 山形3号
    山形県産。果実は円形、黄色がかった橙色で60g前後。甘味があるが酸味が強いため干しあんずやジャムに加工される。種を取らずにシロップ漬けにすると独特の風味に。
  • 信州大実
    長野県産。1980年登録のあんずで、果実が80g~100g前後と大粒。円形で果皮も果肉も橙色。香りが強くて糖度が高く、酸味は比較的少なめなので、生食・加工ともに使える。同じ長野県産には、生で食べて美味しい品種「信陽」、「信月」もあり人気だ。
  • 信山丸(しんざんまる)
    酸味が強く、ジャムやシロップ漬けにしても、生で食べても美味しい万能タイプ。果実は楕円形で橙色、果肉は緻密で40g~50g前後とやや小ぶり。生産数が少なく質が高い高級品。
  • ハーコット
    1979年に日本に導入されたカナダ生まれの品種。果実は80g~100gと大きめの楕円形で、橙色。甘味が強いので生食用として栽培されている。あまり日持ちしないので購入後は早めに食べよう。
  • ゴールドコット
    アメリカ生まれの品種で、酸味が少なく糖度が高いので生食向き。果実は50g前後で円形、黄色がかった橙色。

2. あんずの旬と特産地

あんずの特産地としてあげられるのは長野県、続いて青森県だ。長野県千曲市には日本一の規模を誇るあんずの里があり、満開シーズンの美しさは江戸時代から名を馳せていたという。開花時期は例年3月末~4月上旬。展望台からは、「一目十万本」と称される淡いピンクの花風景を見渡せる。

一大産地の千曲市のあんずの出荷時期は、6月下旬「平和」~7月上旬「信山丸」「信州大実」「ハーコット」~7月中旬「信月」の順番で入れ替わり登場する。しかしあんずの実の食べ頃はわずか2日~3日。熟していないと収穫できず、熟す速度が早いあんずは、非常に傷みやすいフルーツ。ゆえに、都心のスーパーなどではなかなか見かけず、レアな果物になってしまうのだ。初夏、あんずがなる旬の時期に産地を訪れる機会があれば、ぜひ生のあんずを手に入れてみたい。

3. あんずの選び方&美味しい食べ方

ふっくら丸くて皮に張りと艶があり、きゅっと締まっているものが良品。傷や変色があるものは避けよう。皮全体がきれいな橙色に色づき、果実が柔らかく、甘酸っぱい芳香がしていれば食べ頃。このタイミングを逃すことなく早めにいただこう。色が青っぽく硬いものは、まだまだ酸っぱい。状態を見ながら1日~2日常温でおいておき、色が橙色になるまでしばし待とう。

生のあんずを入手できたら、あんずジャムやシロップ漬け、そしてあんず酒を作ってみるのもおすすめだ。あんず酒は、ホワイトリカー以外にブランデーに漬けても美味。また、生で食べた後の種をとっておき、種の中の仁(杏仁豆腐にも使われる)を取り出し、一緒に漬けると香りが一層よくなるそうだ。

結論

一瞬にして過ぎ去ってしまうあんずの旬。もしも、コロンと可愛い生の果実に出会えたら、千載一遇のチャンス!そのままガブリとかじって、甘酸っぱくてジューシーな味を堪能してみよう。

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