1. マンゴスチンについて

女王が愛したフルーツ
マンゴスチンは東南アジア原産のフルーツ。インドネシアやマレーシアでは「マンギス」、タイでは「マンクット」とも呼ばれる。マンゴスチンは赤い木のような皮で覆われており、その中には真っ白な実がある。ライチによく似ているが、皮の厚みや食感、実の形状などが異なる。マンゴスチンは熱帯地域で古くから栽培されてきたが、ヨーロッパ人にも好まれ、ヴィクトリア女王が、イギリスの支配下にあるマレー半島にマンゴスチンがあるにもかかわらず、すぐに食べられないことを嘆いたといわれている。上品で繊細な甘みとほのかな酸味のバランスが絶妙で、その美味しさから「果物の女王」と呼ばれている。
日本のマンゴスチンは輸入品
現在、マンゴスチンが栽培されている地域は、東南アジアや南アジア、そして中南米の一部である。マンゴーやパパイヤ、バナナなどの熱帯フルーツは沖縄でも栽培されているが、マンゴスチンは日本のどの地域でも生産されていない。そのため、日本で手に入るマンゴスチンはすべて輸入品である。マンゴスチンは日持ちの短いフルーツであり、収穫から3~4日頃が食べごろといわれている。生のものを入手した場合には、すぐに食べるようにしよう。冷凍ものは比較的いつでも手に入るが、やはり風味は生のものに劣る。
2. マンゴスチンの食べ方

マンゴスチンはそのまま食べる以外にも、さまざまな使い道がある。まずは、そのまま食べる方法を学ぼう。
生のマンゴスチン
マンゴスチンの実は木のような材質の皮で覆われているため、まずは皮をむかなければならない。ちなみに、皮は新鮮なほど柔らかく、収穫から日数が経過すると硬くなる。そのため、新鮮なものほど手で皮をむきやすい。
・包丁を使う
マンゴスチンの周囲に包丁で切れ込みを入れ、切れ込みの上下を逆にひねる。すると、上下どちらかの皮が蓋のように簡単に取れる。そこから実を取り出す。
・手を使う
マンゴスチンのヘタ(樹冠)に両手の親指を当ててマンゴスチンを両手で包むように持ち、上下から優しく押す。皮に割れ目ができたら、そこから皮をむいて実を取り出す。
・包丁を使う
マンゴスチンの周囲に包丁で切れ込みを入れ、切れ込みの上下を逆にひねる。すると、上下どちらかの皮が蓋のように簡単に取れる。そこから実を取り出す。
・手を使う
マンゴスチンのヘタ(樹冠)に両手の親指を当ててマンゴスチンを両手で包むように持ち、上下から優しく押す。皮に割れ目ができたら、そこから皮をむいて実を取り出す。
冷凍のマンゴスチン
以前は冷凍のマンゴスチンしか輸入されていなかった。生マンゴスチンの輸入が解禁となった現在でも、日持ちの問題から冷凍マンゴスチンの需要も高い。冷凍のマンゴスチンを食べる際には、2時間ほど冷蔵庫で解凍する。常温では果汁が染み出してしまうため、冷蔵庫で半解凍して食べる方法がベストである。冷凍マンゴスチンは購入場所によっては既に皮に切れ込みが入っている場合があり、解凍後皮の上下をひねってむくだけで食べられて便利だ。
3. マンゴスチンの使い道

女王も愛したほど美味なマンゴスチン。そのまま食べるほか、さまざまな楽しみ方ができる。最後に、マンゴスチンのいろいろな味わい方を解説する。
シャーベット
マンゴスチンの実を取り出し、冷凍庫で冷やす。これだけで十分美味しいシャーベットとなるが、凍り始めにレモン汁を少しかけるとさらに風味豊かに仕上がる。食べる際にはタネに注意。
ジュース
手軽で美味しいマンゴスチンジュースもおすすめだ。マンゴスチンの実をジューサーにかけるだけで贅沢なジュースができあがる。また、タイなどで市販されているマンゴスチンジュースには、健康成分を多く含むといわれるマンゴスチンの皮まで使ったものもある。
ゼリー
砂糖と水を混ぜて火にかけ、ゼラチンを入れてゼリー液を作る。容器にマンゴスチンとゼリー液を入れて冷蔵庫で冷やす。
フルーツブランデー
大人限定の美味、お洒落で贅沢なフルーツブランデー。女王も好んだマンゴスチンでチャレンジしてみよう。マンゴスチンの実を取り出し、ブランデーに3日ほど漬けるだけで美味しいマンゴスチンブランデーの完成だ。
お茶
マンゴスチンは栄養価の高いフルーツだが、美味しい実よりも皮の方がより栄養豊富。その皮を活用する方法がお茶である。むいた皮を2~3日間天日干しにして乾燥させ、水に入れて煮出す。量と煮出す時間は好みによって調節が必要だ。
結論
マンゴスチンについて解説した。あまりお目にかかることのないマンゴスチンだが、冷凍ものでもさまざまな楽しみ方ができる。見かけた際には是非ゲットしてみよう!ちなみに英語では「Mangosteen」と書くが、マンゴーとは一切無関係である。