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話題のトクホにも関連する!?食品機能論をおさらいする

話題のトクホにも関連する!?食品機能論をおさらいする

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 南城智子(なんじょうさとこ)

鉛筆アイコン 2018年12月21日

食品は、それぞれその機能を3つに分けることができる。これが食品機能論なるもの。これらの機能をきちんと理解することは、健康維持に効果的である。今回は、食品の機能性について学んでいこう。

  

1. 食品機能論誕生の背景

世界には古くから医食同源という考え方がある。これは医療と食事は、繋がっているというもので、食べ方次第で人は健康にも不健康にもなりうるという考え方だ。ただ、これは科学的な裏付けがあったわけではなく、いわゆる経験測。人間が長く営みを続けてきたなかで生まれた答えであった。この医食同源の考え方を科学的に捉え、検証する研究が始まったのは、20世紀になってからである。

食品機能論とは

食品が身体にいかに働くのか?いかに機能するのか?このような食品の機能に着目した学問が食品機能学である。食品機能学のなかでは、食品の機能は3つに分類される。これが食品機能論と呼ばれるもの。身体に対する食品とその成分による働き(機能)を栄養、嗜好、生体調整に分類したものである。

2. 食品の機能性

食品の一次機能

まず、一次機能といわれているのが栄養機能である。人は栄養成分や水分を摂取しないと生きることができない。食品に含まれる栄養素をエネルギー源にし、細胞の構築などに利用することで、生きているのである。この機能が一次機能、すなわち栄養面での機能を指す。栄養とは、おもに炭水化物、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラルの五大栄養素のことである。

食品の二次機能

二次機能といわれているのが嗜好機能。人は食品、食物を口にすると味覚、嗅覚、視覚、触覚など、感覚機能を通して、美味しいやマズイなどの印象を導く。この感覚に訴えかけ、美味しいと感じさせる働きのことを二次機能と呼ぶ。

食品の三次機能

三次機能といわれているのが、生体調整機能。これは、病気の予防、回復、体調リズムの調整、身体の防御、老化制御などの機能を指す。さらにこのような機能をもつ食品を機能性食品(Functional foods)と定義。この用語は日本が世界に向けて発信したものである。

3. 機能性食品とは

一次→二次→三次

三つの機能は一次から順に研究が広がっていった。これには時代背景も大きく関係している。人が生きていくうえで必要とされるカロリーや、栄養素の研究が日本で活発になったのは、戦後になってから。その後、高度経済成長期を迎えると人々の健康は瞬く間に改善され、美味しさを求めるようになる。ここから嗜好の研究がスタートした。さらに、現代になると飽食による弊害が徐々に現れはじめる。それが生活習慣病といわれる糖尿病や高血圧症などである。この対策をきっかけとして研究が進んだといわれるのが、三次機能である生体調整の分野である。

機能性食品とは

機能性食品を満たすものは、エビデンス、すなわち科学的根拠があり、安全で、仕組みが明快なものに限られている。企業はここまでを国に届け出ることで、機能を表示することができる。よく耳にするトクホ(特定保健用食品)もこの機能性食品のひとつである。

特定保健用食品と機能性表示食品

機能性食品には、さまざまなものが存在するが、とくにわかりづらいものが特定保健用食品と機能性表示食品である。特定保健用食品は、近頃よく見かけるトクホと呼ばれるもの。これは、国が審査をして健康に役立つと認められた食品のこと。対して、機能性表示食品は事業者が科学的根拠に基づいて、機能性を分かりやすく表示した食品のことを指す。どちらも薬と違い、薬剤師や病院を通すことなく、簡単に手に入れることができる。

結論

食品機能学の分野は、まだまだ発展の余地がある分野。日々進化を続けるなか、さらに解明されていることも多くある。食品の三次機能は魅力的ではあるが、それだけを摂取することで健康になれるわけではない。食品の機能をよく理解して上手に取り入れることをおすすめしたい。

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  • 更新日:

    2018年12月21日

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