1. タバスコの基礎知識

タバスコは、アメリカルイジアナ州のエイブリー島で誕生し、現在にいたるまで約150年間、誕生の地で作り続けられている孤高のペッパーソースのこと。ピリッとした辛味と、後からくる酸味が特徴だ。本名はタバスコソースと言い、この名が名乗れるのはマキルヘニー社のものだけだ。
タバスコの原材料は?
タバスコの味の決め手になるのが、タバスコペッパーと呼ばれる唐辛子。この唐辛子との出会いこそ、タバスコ誕生のきっかけであった。そのほかに使われているのは、ビネガーと岩塩だけ。このタバスコペッパーの種と伝統的な製造方法は、門外不出と言われている。
オーク樽が決め手
たった3つの原材料が、どのように変化して、あのクセになる味わいを醸し出すのか?その謎を解く鍵が、オーク樽である。レシピは門外不出であるが、唐辛子をマッシュしたものと塩を、オーク樽で熟成させることは明らかになっている。その期間は最高で3年。その間に唐辛子と塩が発酵を繰り返し、タバスコができると考えられる。その後、ビネガーとミックスして瓶詰めされ、販売されるのだ。
2. タバスコの美味しさの秘訣

特別なタバスコペッパー
タバスコ独自の美味しさは、タバスコペッパーと呼ばれる固有のペッパーありき。さらに、タバスコペッパーは自家農園で栽培され、摘み取りはすべて手作業で行われている、と言うから驚きである。この大量生産の時代に、伝統を守り、丁寧に作られているからこそ、不動の地位と人気を勝ち得ているのだ。
シンプルこそ最強
何に対しても言えることであるが、シンプルに勝るものはない。タバスコの美味しさも、シンプルな材料にこだわり、正しい製法で製造しているからこそ成せる味なのだ。ちなみに、タバスコ以外にもペッパーソースという名で同じような製品も販売されている。
発酵と熟成
世界には、発酵と熟成からなる食品が多くある。ワインやチーズ、日本で言えば醤油や味噌もこれに当たる。先人の発見したこの技術こそ、食品に奥深さを演出していることは言うまでもない。タバスコの旨さの秘訣も、これに尽きる。
3. タバスコの美味しい使い道

牡蠣にはタバスコがマスト!
そもそも、牡蠣用のソースとして開発されたとも言われるタバスコ。魚介類との相性はあまり知られていないが、牡蠣はもちろん、セビーチェというペルー生まれの魚と野菜のマリネには欠かせない。タコやイカ、貝類や白身魚には特に合うので、使ってみるとよいだろう。
トマトとの相性バツグン
ピザやパスタに合わせることからも分かるように、タバスコとトマトは最高の組み合わせだ。おすすめは、サルサソースの辛味として活用する方法。サルサソースはタコスだけでなく、肉や魚、卵料理のソースとしても活躍してくれる。ハンバーグのソースにしてもよいだろう。玉ねぎとトマト、パクチーの根を刻み、塩胡椒とタバスコを合わせるだけ。さらに、パンとトマトのスープ、ガスパチョに使う方法もおすすめ。仕上げにひと振りするだけで、グッと味が引き締まる。
ソースにプラスしてさらに美味しく
タバスコは、ほかのソースと混ぜることで新たな味わいに変化する。おすすめは、マヨネーズとケチャップ。それぞれタバスコを混ぜるだけで味わいがアップする。チップスやフライドポテトのディップにはもちろん、サンドイッチやハンバーガーのベースとしても活躍してくれる。グリルしたチキンやフライドフィッシュのディップにも合うので、ぜひ試してほしい。
結論
タバスコは、ピザとパスタだけのものにあらず。貴重な材料と伝統的な製法を守って作られた深みのある辛さは、料理の味わいをアップさせてくれる。また、使い慣れた調味料に加えることで、新たな味わいのソースができ上がることも。本国のレシピには、さまざまなアイデアが掲載されているので、ぜひチェックしてみるとよいだろう。