1. しゃぶしゃぶ用肉のカロリーをチェック!

しゃぶしゃぶは、選ぶ肉によってカロリーが左右される。代表的なしゃぶしゃぶ用の肉を紹介する。分量は飲食店で提供されることが多い、1人前150g(生肉)の数値を表している。
- 豚肉 (食品成分表2015の大型種肉)
バラ(脂身付き)592.5kcal、ロース(脂身付き)394.5kcal、肩ロース(脂身付き)379.5kcalとなっている。バラはロースや肩ロースに比べて脂質量が2倍近く含まれているため、カロリーが高いようだ。 - 牛肉 (食品成分表2015の輸入牛肉)
バラ(脂身付き)556.5kcal、サーロイン(脂身付き)447kcal、肩ロース(脂身付き)360kcalとなっている。こちらも脂質量の違いがカロリーに影響しているようだ。 - 鶏肉 (食品成分表2015の成鶏肉)
カロリーは、もも(皮付き)379.5kcal、胸(皮付き)366kcal、ささみ171kcalの順。カロリーがもっとも低いささみは、高たんぱく・低脂質の代表選手だ。 - ラム肉 (食品成分表2015のラム)
ラムしゃぶで定番の部位は、ショルダーとも呼ばれる肩(脂身付き)。赤身と脂肪のバランスが絶妙で味わい深いのに、349.5kcalとほかの肉と比べて低カロリーである。
紹介した中では、鶏ささみがもっとも低カロリーという結果に。ただし肉の脂は煮たときに、鶏肉、牛肉、豚肉の順で落ちやすい。たとえば、鶏もも(皮付き)は21%、牛肩ロースや豚ロースは4%ほどカロリーダウンするのだとか。こちらも考慮に入れたい。
2. しゃぶしゃぶで摂取できる栄養素は何?

カロリー管理も大切だが、さまざまな栄養素をバランスよく摂れる点はしゃぶしゃぶのメリット。おもな栄養素を確認しておこう。
- ビタミン
ほかの調理法に比べて低温・短時間で調理ができるしゃぶしゃぶは、熱で壊れやすいビタミンB1やB2を効果的に摂取できる。ビタミンB1は豚肉に多く含まれる栄養素で、摂取した炭水化物を効率よく代謝したり、神経機能を正常化したりする働きがあり、ビタミンB2は豚肉や牛肉に豊富で脂質の代謝を促して生活習慣病の予防が期待できるといわれているようだ。 - たんぱく質
植物性たんぱく質が豊富な豆腐は、高栄養・低エネルギーの理想的な食材のようだ。また肉類に含まれる動物性たんぱく質は、人間が体内で作ることのできない必須アミノ酸を豊富に含むため、良質な栄養源となる。 - ミネラルや不飽和脂肪酸
しゃぶしゃぶで定番のごまダレは、ビタミンやミネラル、不飽和脂肪酸を豊富に含む。不飽和脂肪酸は悪玉コレステロールの発生を抑えて血液をサラサラにすることが期待できるといわれているようだ。
ほかの鍋物でも同じだが、煮ることで野菜やきのこ類などのカサが減るため、食物繊維も豊富に摂ることができる。
3. しゃぶしゃぶの気になる糖質量は?

食事で糖質制限をしている人は、しゃぶしゃぶの糖質量も気になるところだろう。しかし、安心してほしい。しゃぶしゃぶは糖質量が少ないことで知られている。先ほど紹介した肉類を例にとると、生肉150gあたりに含まれる糖質量は最大でも0.4 g。豚肩ロースと鶏肉の胸・もも・ささみにいたっては0gだ。主食の糖質量がごはん茶碗1杯(150g)あたり55.7g、食パン1枚(60g)あたり28gということを考えても、低いことがわかる。種類にもよるが、野菜やきのこ類も糖質量は低い。つまり、しゃぶしゃぶは糖質制限ダイエットにぴったりの料理なのだ。
4. しゃぶしゃぶをカロリーオフする食べ方

ここからは、ヘルシーなしゃぶしゃぶをよりカロリーオフする食べ方を解説しよう。
- 食べる順番に気を付ける
野菜、たんぱく質、主食の順がカロリーオフする食べ方とされている。野菜に含まれる食物繊維は脂質や糖質の吸収を抑えるといわれている。また野菜は食物繊維のおかげで満腹感が高いので、先に野菜をたっぷり摂っておくと、肉や〆の雑炊を食べる量が減る。 - こまめにアクを取る
しゃぶしゃぶ鍋に浮き出るアクはその都度すくい取っておこう。アクには肉から出た脂質がたくさん含まれているため、処理しておくとカロリーが抑えられる。肉の脂が溶け出して意外とカロリーが高い出汁も、飲み干さないほうがベター。 - つけダレにも注意する
しゃぶしゃぶ用のごまダレはぽん酢ダレに比べると、カロリーが高い。カロリーオフするためには、ぽん酢ダレをメインに薬味と合わせるとカロリーオフする食べ方ができる。ネバネバ食材のアカモクを混ぜても面白い。
結論
しゃぶしゃぶは、ヘルシーながらも栄養価が高い料理ということが分かった。よりカロリーオフするためには、食べ順や主食の量、つけダレにも注意を払うとよい。少しの工夫で安心して食べられるため、家庭でもぜひ試してほしい。