目次
- 1. 豚肉の基本的な栄養価
- 2. 豚肉に含まれる主な栄養素
- 3. 豚肉の種類別の基本的な栄養価
- 4. 豚肉の部位別の基本的な栄養価
- 5. 豚肉の調理法別の基本的な栄養価
- 6. 豚肉の栄養面に関するよくある質問
- ※1:日本食肉消費総合センター「豚肉のチカラ」
http://www.jmi.or.jp/common/download.php/BUTANIKU.pdf?id=NjEz - ※2:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(七訂)」
https://fooddb.mext.go.jp/ - ※3:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年)」
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf - ※4:厚生労働省e-ヘルスネット「ミネラル」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-035.html - ※5:国立健康・栄養研究所「ビタミン」
https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail178.html
1. 豚肉の基本的な栄養価

「日本食品標準成分表」には、「大型種肉/中型種肉」「かた/ロース/ばら」「赤肉/脂身つき/皮下脂肪なし」「生/焼き/茹で」など、豚肉の栄養価が細かく収録されている。そこでまずは、基本となる「豚肉(大型種肉、ばら、脂身つき、生)」の100gあたりの栄養価を確認しておこう。
豚肉(ばら)100gあたりの栄養価
・エネルギー:366kcal
・たんぱく質:14.4g
・脂質:35.4g
・炭水化物:0.1g
・脂肪酸
・飽和脂肪酸:14.60g
・一価不飽和脂肪酸:15.26g
・多価不飽和脂肪酸:3.50g
・ビタミン
・βカロテン:0μg
・ビタミンD:0.5μg
・ビタミンE:0.5mg
・ビタミンK:6μg
・ビタミンB1:0.51mg
・ビタミンB2:0.13mg
・ナイアシン:4.7mg
・ビタミンB6:0.22mg
・ビタミンB12:0.5μg
・葉酸:2μg
・パントテン酸:0.64mg
・ビオチン:3.7μg
・ビタミンC:1mg
・ミネラル
・ナトリウム:50mg
・カリウム:240mg
・カルシウム:3mg
・マグネシウム:15mg
・リン:130mg
・鉄:0.6mg
・亜鉛:1.8mg
・銅:0.04mg
・マンガン:0.01mg
・ヨウ素:0μg
・セレン:13μg
・クロム:0μg
・モリブデン:Tr
・食物繊維:0g
(・水溶性食物繊維:g)
(・不溶性食物繊維:g)
・たんぱく質:14.4g
・脂質:35.4g
・炭水化物:0.1g
・脂肪酸
・飽和脂肪酸:14.60g
・一価不飽和脂肪酸:15.26g
・多価不飽和脂肪酸:3.50g
・ビタミン
・βカロテン:0μg
・ビタミンD:0.5μg
・ビタミンE:0.5mg
・ビタミンK:6μg
・ビタミンB1:0.51mg
・ビタミンB2:0.13mg
・ナイアシン:4.7mg
・ビタミンB6:0.22mg
・ビタミンB12:0.5μg
・葉酸:2μg
・パントテン酸:0.64mg
・ビオチン:3.7μg
・ビタミンC:1mg
・ミネラル
・ナトリウム:50mg
・カリウム:240mg
・カルシウム:3mg
・マグネシウム:15mg
・リン:130mg
・鉄:0.6mg
・亜鉛:1.8mg
・銅:0.04mg
・マンガン:0.01mg
・ヨウ素:0μg
・セレン:13μg
・クロム:0μg
・モリブデン:Tr
・食物繊維:0g
(・水溶性食物繊維:g)
(・不溶性食物繊維:g)
2. 豚肉に含まれる主な栄養素

豚肉はたんぱく質をはじめ、ビタミン類・ミネラル類・脂質などの栄養素をバランスよく含んでいる。また、豚肉はカルノシン・グルタミン酸・イノシン酸・グアニル酸などのうま味成分も多く含んでいる(※1)。そんな豚肉の特徴的な栄養素や成分についても確認しておこう。
その1.たんぱく質
豚バラ肉は、たんぱく質を100gあたり14.4gも含んでいる。また、豚肉のアミノ酸スコアは100なので「良質なたんぱく質」といえる。たんぱく質は筋肉や臓器の材料になったり、身体を動かすためのエネルギー源となったりする重要な栄養素だ。成人男性(18~64歳)の1日あたりのたんぱく質推奨量は65gであるため、豚ばら肉を100g食べれば1日分の約1/5を補うことができる(※3)。
その2.ビタミンB1
豚ばら肉は、ビタミンB1を100gあたり0.51mg含んでいる。成人男性(18~64歳)の1日あたりのビタミンB1推奨量は1.3~1.4mgなので、豚ばら肉100gで1食分のビタミンB1を補うことが可能だ。そんなビタミンB1は、グルコース代謝と分枝アミノ酸代謝などに関与している(※3)。糖質を効率よくエネルギーに変換するためにも、しっかりとビタミンB1を補おう。
その3.ミネラル類
豚ばら肉には、リン・カリウム・鉄分・亜鉛などのミネラル類もバランスよく含まれている。ミネラル類の働きはそれぞれ異なるが、いずれも健康状態を維持するのに必要な栄養素となっている(※4)。豚ばら肉では、そんなミネラル類をバランスよく補うことが可能である。
その4.脂質
豚ばら肉は、脂質を100gあたり35.4g含んでいる。脂質は身体を動かすための重要なエネルギー源であるため、適切な範囲内で摂取することが重要だ。成人男性(18~64歳)の1日あたりの目標量は総エネルギーに対して20~30%なので(※3)、豚肉を食べてしっかりと脂質も補うようにしよう。なお、部位や調理法によって豚肉の脂質量は異なるということも一緒に覚えておこう。
その5.機能性成分
豚肉には前述した栄養素のほかにも、グルタミン酸・イノシン酸・グアニル酸などのうま味成分なども含んでいる。また、うま味成分の一つである「カルノシン」には優れた抗酸化作用があるとされており、体内の活性酸素を取り除く働きがあると考えられている(※1)。これらはうま味成分なので当然美味しさにも関係するが、それだけでなく健康面にも役立つ可能性があるのだ。
3. 豚肉の種類別の基本的な栄養価

「日本食品標準成分表」には大きく、生産効率が優れている「大型種肉」と、肉質が優れている「中型種肉」の2種類の栄養価が収録されている。豚肉の栄養価はこれらの種類によって大きく異なるので、以下にそれぞれの豚ばら肉100gあたりのカロリーと三大栄養素の含有量をまとめておく。
豚肉の種類別のカロリーと三大栄養素
・大型種肉:カロリー366kcal、たんぱく質14.4g、脂質35.4g、炭水化物0.1g
・中型種肉:カロリー398kcal、たんぱく質13.4g、脂質40.1g、炭水化物0g
・中型種肉:カロリー398kcal、たんぱく質13.4g、脂質40.1g、炭水化物0g
4. 豚肉の部位別の基本的な栄養価

「日本食品標準成分表」には、ばら肉のほかに、かた・かたロース・ロース・もも・そとももといった部位別の栄養価も収録されている。部位によっても栄養価が異なるので、以下にそれぞれの100gあたりの含有量をまとめておこう。なお、以下はすべて「脂身つき」のものである。
豚肉の部位別のカロリーと三大栄養素
・かた:カロリー201kcal、たんぱく質18.5g、脂質14.6g、炭水化物0.2g
・かたロース:カロリー237kcal、たんぱく質17.1g、脂質19.2g、炭水化物0.1g
・ロース:カロリー248kcal、たんぱく質19.3g、脂質19.2g、炭水化物0.2g
・もも:カロリー171kcal、たんぱく質20.5g、脂質10.2g、炭水化物0.2g
・そともも:カロリー221kcal、たんぱく質18.8g、脂質16.5g、炭水化物0.2g
・かたロース:カロリー237kcal、たんぱく質17.1g、脂質19.2g、炭水化物0.1g
・ロース:カロリー248kcal、たんぱく質19.3g、脂質19.2g、炭水化物0.2g
・もも:カロリー171kcal、たんぱく質20.5g、脂質10.2g、炭水化物0.2g
・そともも:カロリー221kcal、たんぱく質18.8g、脂質16.5g、炭水化物0.2g
5. 豚肉の調理法別の基本的な栄養価

「日本食品標準成分表」には、「豚ばら肉(生)」や「豚ばら肉(焼き)」のように、豚肉の調理法別の栄養価も収録されている。そこで調理後の豚ばら肉の栄養価についても確認しておこう。
豚ばら肉の調理法別のカロリーと三大栄養素
・ばら(生):カロリー366kcal、たんぱく質14.4g、脂質35.4g、炭水化物0.1g
・ばら(焼き):カロリー444kcal、たんぱく質19.6g、脂質43.9g、炭水化物0.1g
・ばら(焼き):カロリー444kcal、たんぱく質19.6g、脂質43.9g、炭水化物0.1g
6. 豚肉の栄養面に関するよくある質問

ここまで豚肉の栄養価や栄養素をさまざまな観点で解説してきた。しかし、ほかにも豚肉の栄養面で知りたいことや気になることがあるかもしれない。そこで最後に、豚肉の栄養面に関するよくある質問や疑問に回答する。
Q1.豚ばら肉の糖質量はどれくらい?
「日本食品標準成分表」には糖質量は記載されていない。しかし、糖質量は「炭水化物量-食物繊維量」で計算できるため、豚ばら肉の100gあたりの糖質量は0.1gと算出できる。このように豚ばら肉の糖質量は低いため、糖質制限を行っている人にはおすすめの食品といえる。ただし、高カロリー・高脂質なので食べ過ぎないように注意しよう。
Q2.豚肉の栄養を効率よく摂るコツは?
豚肉はさまざまな栄養素を含んでいるが、特に注目されているのがビタミンB1である。しかしビタミンB1は水溶性ビタミンであるため、煮物や茹で料理にすると汁に栄養素が流出してしまう可能性がある。そのため、炒め物・揚げ物・焼き物などのほうがおすすめといわれている(※5)。生姜焼きやトンカツのような料理にして、無駄なく豚肉の栄養素を摂るようにしよう。
結論
比較的リーズナブルで美味しい豚肉はメイン料理として使われることも多い。そんな豚肉には、たんぱく質・ビタミンB1・ミネラル類・脂質などがバランスよく含まれている。なお、豚肉の栄養価は種類や部位、調理方法などによって変化するということも覚えておこう。
(参考文献)
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