豚肉の冷凍保存の総まとめ！種類別の方法やおすすめ下味保存も解説！

1. 豚肉は冷凍保存できる？
2. 豚肉の冷凍保存のコツ
3. 【種類別】豚肉の基本的な冷凍方法
4. 【料理別】味付け豚肉の冷凍方法
5. 冷凍豚肉の解凍方法と調理方法
6. 豚肉の冷凍保存のよくある質問

1. 豚肉は冷凍保存できる？

食品には冷凍保存が向いているものと向いていないものがあるが、豚肉は冷凍保存が向いている食品である。この理由は、豚肉などは組織がしっかりとしていて、冷凍しても味や食感などが変わりにくいからだ。特に、下味をつけておくと冷凍によるダメージが少なくなり、より美味しく保存することが可能だ。豚肉を1か月程度の長期保存したいなら「冷凍保存」を試してみよう（※1、※2）。

2. 豚肉の冷凍保存のコツ

具体的な豚肉の冷凍方法を確認する前に、まずは冷凍保存する際のコツを確認しておこう。豚肉を冷凍保存するコツには「急速冷凍すること」や「密閉保存すること」などがある。以下で、それぞれのポイントや理由などを確認しておこう。

コツ1.急速冷凍をする

家庭用冷凍庫は業務用と異なり、食品を凍らせるためには不十分であることが多い。その結果、緩慢冷凍になって豚肉の品質低下に繋がる可能性もある。そこで心がけたいのが「急速冷凍」を行うということ。例えば、家庭用冷凍庫の急速冷凍機能を使ったり、熱伝導性のいいアルミトレイなどに乗せたりして保存するのがおすすめだ。なお、アルミトレイはあらかじめ冷凍庫で冷やしておくとよい。

コツ2.密閉冷凍する

冷凍保存では、酸化や乾燥といった「冷凍焼け」や「ニオイ移り」などに注意する必要がある。冷凍焼けを防ぐには、豚肉を食品用ラップなどで丁寧に包んだり、保存袋などに入れたりするとよい。購入したパックのまま冷凍保存するのは不衛生なだけでなく、品質低下の原因にもなってしまう。面倒ではあるが、丁寧に水分を拭き取り、1食分ずつをラップに包んで冷凍保存しよう。

3. 【種類別】豚肉の基本的な冷凍方法

市販の主な豚肉には、ひき肉・薄切り肉・厚切り肉・ブロック肉など、いくつか種類がある。いずれも基本的なやり方は、水分を拭き取ってから、1食分を食品用ラップに包んで冷凍保存するというものだ。また、以下でそれぞれの冷凍方法・手順を詳しく確認しよう。

豚ひき肉の冷凍方法・手順

1.パックを開けて表面の水分を拭き取る
2.1回分の量を食品用ラップに包む
3.冷凍用保存袋に入れて冷凍庫で保管する

豚の薄切り肉の冷凍方法・手順

1.パックを開けて表面の水分を拭き取る
2.必要に応じて使いやすい大きさに切る
3.1回分の量を食品用ラップに包む
4.冷凍用保存袋に入れて冷凍庫で保存する

豚の厚切り肉の冷凍方法・手順

1.パックを開けて表面の水分を拭き取る
2.厚切り肉1枚を食品用ラップに包む
3.冷凍用保存袋に入れて冷凍庫で保管する

豚のブロック肉の冷凍方法・手順

1.パックを開けて表面の水分を拭き取る
2.必要に応じて使いやすい大きさに切る
3.食品用ラップでブロック肉を包む
4.冷凍用保存袋に入れて冷凍庫で保存する

4. 【料理別】味付け豚肉の冷凍方法

豚肉の下味冷凍もおすすめだ。下味を付けることで品質低下を防げるだけでなく、調理も簡単に行えるようになる。豚肉の味付けはさまざまあるが、ここでは味噌味、甘辛醤油味、塩レモン味という3つの味付け豚肉の冷凍方法を紹介する。お好みの味付けで豚肉を便利に冷凍保存しよう。

味噌味の豚肉の冷凍方法・手順

1.味噌・醤油・砂糖・酒を合わせておく
2.冷凍用保存袋に調味料と豚肉を入れる
3.調味料が絡むようにしっかりと揉みこむ
4.冷凍用保存袋を密閉し冷凍庫で保管する

甘辛醤油味の豚肉の冷凍方法・手順

1.醤油・みりん・酒を合わせておく
2.冷凍用保存袋に調味料と豚肉を入れる
3.調味料が絡むようにしっかりと揉みこむ
4.冷凍用保存袋を密閉し冷凍庫で保管する

塩レモン味の豚肉の冷凍方法・手順

1.レモン果汁・塩・ごま油・酒を合わせる
2.冷凍用保存袋に調味料と豚肉を入れる
3.調味料が絡むようにしっかりと揉みこむ
※お好みでレモンの輪切りを入れてもよい 4.冷凍用保存袋を密閉し冷凍庫で保管する

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5. 冷凍豚肉の解凍方法と調理方法

冷凍した豚ひき肉をハンバーグなどに使いたい場合は解凍させる必要があるが、そのまま炒めたり煮たりする場合は解凍させなくてもよい。ここではそんな冷凍豚肉の解凍方法と調理方法を紹介する。

解凍する場合：冷蔵庫で自然解凍させる

冷凍豚肉を解凍して使いたい場合は、前の晩に冷凍庫に移しておき自然解凍させるとよい。電子レンジ解凍や常温解凍などの方法もあるが、これらを行うと水分が多く出てしまい、豚肉の美味しさが損なわれてしまう。そのため、冷蔵庫解凍がおすすめとなっている。なお、急いでいる場合はボウルに氷水を作っておき、そこに保存袋ごと豚肉を入れて解凍するという方法もある。

調理する場合：冷凍したまま加熱調理する

冷凍豚肉はそのまま加熱調理して食べることも可能だ。例えば、炒め物にする場合には油を引いたフライパンに豚肉を入れて加熱すればよく、煮物にする場合には煮汁を入れた鍋に入れて加熱すればよい。また、下味を付けた冷凍豚肉も、そのまま加熱調理して美味しく食べられる。

6. 豚肉の冷凍保存のよくある質問

ここまで、豚肉の冷凍方法・冷凍保存について解説してきた。しかし「豚肉の冷凍保存の期限はどれくらいか」や「解凍した豚肉は再冷凍してもいいのか」などが気になる人もいるだろう。そこで最後に、豚肉の冷凍方法・冷凍保存に関するよくある質問や疑問に回答する。

Q1.冷凍保存ではどれくらい日持ちする？

自宅でホームフリージングをする場合には、1か月程度が目安とされている。この理由は、冷凍保存では腐敗などは防げるが、酸化や乾燥などによる冷凍焼けを防ぐことが難しいからだ。また、ホームフリージングの場合は緩慢冷凍になりやすく品質低下が起こりやすい。そのため、1か月程度が目安とはなっているものの、できる限り早めに食べ切るのが望ましい。

Q2.冷凍焼けを見分けるポイントとは？

冷凍焼けとは、冷凍中の酸化や乾燥などによって食品が劣化してしまうことをいう。そんな冷凍焼けが起こると、表面がくすんだ色味になり、表面はカラカラとした感じになってしまう。なお、冷凍焼けだけなら食べられるが、冷凍焼けしていないものに比べて味は落ちる。ここで紹介した正しい冷凍方法で豚肉を保存し、美味しく食べられるようにしておこう。

Q3.解凍した豚肉は再冷凍してもいい？

解凍した豚肉を再冷凍するのはNGとなっている。解凍と再冷凍を繰り返していると、菌が繁殖したりして劣化・腐敗してしまうリスクが高くなる。また、豚肉の水分も抜けてしまうため、美味しさも損なわれてしまう。そのため、衛生面と美味しさの両方の観点から再冷凍はNGとなっている。

結論

家庭の味方である「豚肉」を長持ちさせたいなら、冷蔵保存ではなく「冷凍保存」をするのがおすすめだ。豚肉の冷凍保存の基本は、表面の水分をキッチンペーパーなどで拭き取り、食品用ラップに包んで、冷凍用保存袋に入れて保管するというもの。また、作りたい料理に合わせて切ったり、下味をつけたりしておくと、より便利に冷凍豚肉を使うことができるだろう。

（参考文献）

※1：農林水産省「ホームフリージングを行う際は、どんな点に注意すればよいですか。また、どのような食品がホームフリージングに向きますか。」
https://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/1810/01.html
※2：ベターホーム協会「家庭での冷凍・解凍の基本を、科学的な観点からまとめました」
https://www.betterhome.jp/lp/book_01/