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【管理栄養士監修】ザーサイのカロリーと糖質・栄養!簡単レシピも

【管理栄養士監修】ザーサイのカロリーと糖質・栄養!簡単レシピも

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2020年12月16日

日本では漬物で食べることの多いザーサイだが、カロリーはどれくらいなのだろうか?本稿ではザーサイのカロリーと糖質、そのほかの栄養素と効能、食べる際の注意点などを詳しく解説する。ザーサイを使ったおすすめレシピも紹介するので、ぜひ参考にしてほしい。

  

1. ザーサイのカロリー

さっそくザーサイのカロリーについて見ていこう。

ザーサイとは

からし菜の仲間で、こぶ状の茎を主に食べる野菜がザーサイだ。日本では野菜としてではなく、漬物にしたものが知られている。野菜も加工品もどちらもザーサイと呼ばれているので、少々ややこしい。

ザーサイ(漬物)100gあたりのカロリー

文部科学省「食品成分データベース」(※1)によれば、日本で一般的に食べられているザーサイの漬物100gあたりのカロリーは23kcalである。一度に100g食べることは考えがたいため、より現実的に1食分20gとして考えると4.6kcalとなる。非常に低カロリーだ。「カロリーを気にす必要はない」とはいえないが、健康面から考えてもそれほど心配する数値ではないだろう。

そもそも、塩漬けにして絞ることを繰り返し何度も水を抜くことから「ザーサイ(搾菜)」の名がついた。だが同データベースによれば、ザーサイの漬物100gあたりには水分が77.6g含まれているため、まだまだ水分は多い。とはいえ水分が多いことで、結果的に100gあたりのカロリーが低くなっているのだろう。

2. ザーサイのカロリー以外の栄養と効能

続いて、ザーサイに含まれる主な栄養素とその効能について見ていこう。同じく文部科学省「食品成分データベース」によるものだ。

ザーサイ(漬物)100gあたりの主な栄養一覧

  • たんぱく質:2.5g
  • 脂質:0.1g
  • 炭水化物:4.6g
  • 灰分:15.0g
  • ミネラル
    └ナトリウム:5400mg
    └カリウム:680mg
    └カルシウム:140mg
    └マグネシウム:19mg
    └リン:67mg
    └鉄:2.9mg
    └亜鉛:0.4mg
    └銅:0.10mg
    └マンガン:0.34mg
  • ビタミンE(トコフェロール)
    └α:0.2mg
    └γ:0.1mg
  • ビタミンK:24μg
  • ビタミンB群
    └B1:0.04mg
    └B2:0.07mg
    └ナイアシン:0.4mg
    └B6:0.09mg
    └葉酸:14μg
    └パントテン酸:0.35mg
  • 食物繊維
    └水溶性:0.9g
    └不溶性:3.7g
  • 食塩相当量:13.7g
1食分に換算すると微々たるものかもしれないが、たんぱく質・脂質・炭水化物のエネルギー産生栄養素(三大栄養素)が含まれている。ほかにもカリウムや食物繊維が多く含まれていることが分かる。

エネルギー産生栄養素

三大栄養素とも呼ばれるもので、たんぱく質・脂質・炭水化物のことだ。たんぱく質は細胞を構成する主成分で、筋肉や臓器、皮膚や毛髪といった体構成成分のほかホルモンや酵素、抗体など体調節機能成分でもある。脂質は効率のよいエネルギー源として使われるが、摂り過ぎると中性脂肪として蓄えられ、肥満や生活習慣病の原因となる。炭水化物には糖質と食物繊維がある。いずれも生命維持に欠かせない栄養素だ(※2〜※5)。

カリウム

ナトリウムを体外へ排出する作用を持つことから、塩分の摂り過ぎを調節するために重要な栄養素である。また神経の興奮性や筋肉の収縮にも関わるほか、細胞内液の浸透圧を調節し、一定に保つといった働きもする(※6)。

食物繊維

ヒトが体内で消化・吸収できない栄養素で、小腸を超えて大腸まで達する。便秘や腸内環境の改善に効果的なほか、食後の血糖値の上昇をゆるやかにする作用、糖や脂質、ナトリウムなどを吸着して体外へ排出する作用など幅広く働く栄養素だ(※7・※8)。

ただし食べ過ぎは塩分過多になるおそれも

栄養素に詳しい方ならお気づきかもしれないが、ザーサイにはナトリウム(※9)も多く含まれている。ナトリウムは人体に必要なミネラルのひとつで細胞外液の浸透圧を調節し、一定に保つといった働きを持つが、摂り過ぎは高血圧やがんなどを招くおそれがあるため注意が必要だ。

ナトリウム=食塩量ではないが、ご覧のようにザーサイ100gあたりに含まれる食塩相当量は13.7gである。厚生労働省「日本人の食事摂取基準」(2020年版)によれば、1日の食塩相当量の摂取目標量は成人男性で7.5g、成人女性で6.7gだ(※10)。ザーサイ20gの食塩相当量は2.74gのためかなり多い。

いくらナトリウムを排出するカリウムが豊富とはいえ、だからといってナトリウムを大量摂取しても大丈夫というわけではない。食べ過ぎにはくれぐれも気をつけよう。

3. ザーサイの糖質

続いて、ザーサイの糖質についても見ておこう。お伝えしたように、糖質と食物繊維は炭水化物に含まれる。したがって、炭水化物量から食物繊維量を差し引くことで糖質量を求められる。

ザーサイ(漬物)100gあたりの糖質

ザーサイの漬物100gあたりの炭水化物は「4.6g」食物繊維は「水溶性0.9+不溶性3.7g=4.6g」であることから、糖質は0gとなる。これは想定外だった、という方も多いのではないだろうか?

ダイエット向きといえる?

ザーサイのカロリーと糖質、食物繊維などを見ればダイエット向きといえるかもしれない。だがナトリウムが多く含まれている点に気をつけなければならないほか、一緒に食卓に並ぶ白いご飯などを食べすぎないように注意する必要もある。おつまみにする場合、ビールや紹興酒の飲みすぎにも要注意だ。

4. ザーサイで料理のカロリーカットは可能?

ザーサイ自体カロリーが低い食材であるが、さらにそれが食事全体のカロリーカットにつなげられる可能性がある。劇的なカロリーカットは望めないが、たとえば次のような効果が期待できそうだ。

咀嚼回数を増やし満腹中枢を刺激する

ザーサイの魅力は、香辛料を多く使いつつ発酵食品ゆえの酸味がある味付け、そしてコリコリとした歯触りである。ザーサイの歯ごたえを生かすことで咀嚼回数が増えれば、満腹中枢が刺激され食事全体のカロリーカットを実現できる可能性がある。冷奴や鍋などは刻んだザーサイを組み合わせやすい料理である。ザーサイのうまみも出やすく、コクを出すために加えがちな余分な油分などを減らせる可能性もある。

ザーサイをうまく活用して、食事の満足度を底上げしていこう。ただしナトリウムは多い。くれぐれも使い過ぎ(食べ過ぎ)には注意していただきたい。

5. ザーサイを使ったおすすめレシピ

最後に、ザーサイを使った簡単なレシピを2つ紹介しよう。

ザーサイのサラダ

市販品の味付けザーサイとサラダチキン、ごま油、それにネギを用意しよう。サラダチキンは、加熱などが必要であればパッケージ通りに調理し、食べやすい大きさに切っておこう。あとはザーサイとサラダチキンをごま油で和え、白髪ネギをのせれば完成だ。

ザーサイのスープ

鍋にサラダ油をひいて火にかけ、細かく刻んだザーサイとひと口大にカットした豆腐、斜めに細切りしたネギを炒める。しんなりしてきたら水・チキンスープの素(顆粒)・酒を加えて煮込む。スープの素が溶けたら豆腐を投入してひと煮立ちさせ、最後に塩胡椒で味を整えてできあがりだ。

結論

ザーサイは低カロリーなうえ糖質ゼロ、食物繊維も多く、咀嚼回数が増えることで満腹中枢を刺激しやすいなど、ダイエッターにとってはうれしい食材かもしれない。だがナトリウムが多いことは忘れないでほしい。ザーサイを食べる際は、くれぐれも適量を守るよう心がけるとともに、一緒に食べる食事の塩分などにも気を使おう。

(参考文献)

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  • 公開日:

    2019年2月14日

  • 更新日:

    2020年12月16日

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