1. バスクチーズケーキとは?

バスクチーズケーキは、日本では2018年頃から広く知られるようになった新しいケーキだ。その名の通りチーズケーキなのだが、まずは基本を押さえておこう。
真っ黒に焼かれたチーズケーキ
バスクチーズケーキといえば、あの強烈なインパクトを誇る見た目だろう。なにしろ、焦がしすぎたのではないかと心配になるくらい表面が真っ黒なのである。だが、その焦げによりカラメルの香ばしさが生まれ「絶品」と呼ばれるチーズケーキができあがるのだ。
バスク地方で食されている
旨いものが溢れるというバスク地方においても、バスクチーズケーキは一目置かれる存在である。バスク地方にある、古きよきヨーロッパの街並みが残るサンセバスチャンには多くのバルが立ち並ぶ。その中の1軒「ラ・ヴィーニャ」の名物として知られているのがバスクチーズケーキだ。現地の人から愛されるチーズケーキであるが、今や観光客にも大人気で店内は多くの人で賑わっているという。
「バスク」はどこにある?
フランスとスペインの国境にそびえ立つ、ピレネー山脈の麓にあるのがバスクだ。自然や芸術に恵まれたスペインでも人気の観光地である。また一方で、フランス料理の流れを汲んだ独特の料理が多い、美食の街としても知られている。
2. バスクチーズケーキの美味しさの秘密

バスクチーズケーキはなぜこんなにも人々を魅了するのだろうか?その秘密を探ってみよう。
「焦げ」が香ばしさをもたらす
お伝えしたようにバスクチーズケーキは表面の焦げが特徴的だ。一見チーズケーキには思えないかもしれないが、その焦げこそが旨さの秘訣である。焦げ具合は店によって異なるが、焦がすことで香ばしさが生まれる。チーズケーキらしからぬルックスは話題作りにも最適で、パーティーや手土産にもぴったりだ。
「ベイクド」と「レア」のいいとこ取り
チーズケーキには大きく2種類ある。クリームチーズをベースに焼き上げた「ベイクドチーズケーキ」と、火を通さずに冷やし固める「レアチーズケーキ」だ。バスクチーズケーキは焼き上げるためベイクドに分類されるが、味わいは「両者のいいとこ取り」をしたようだと表現されることが多い。香ばしい表面のすぐ下には、トロリと溶け出すほど柔らかい中身がある。この濃厚でリッチな舌触りが、人々を魅了する最大のポイントだろう。
実はお酒にも合う
ケーキというとブラックコーヒーや紅茶を思い浮かべがちだが、バスクチーズケーキはワインとの相性もよい。発祥地でもワインに合わせて食べることが多いという。ワインとチーズの相性だけを考えると納得だが、甘いものとワインをペアリングするというのはやや珍しい。バスクチーズケーキが手に入ったら、ぜひワインと合わせてみよう。
3. バスクチーズケーキの作り方

もちろん、お店でバスクチーズケーキの完成品を買うのもおすすめだが、ご家庭でも意外と簡単に作れる。機会があればぜひチャレンジしてみてほしい。
材料
クリームチーズと生クリーム、卵と砂糖、それに薄力粉があれば、バスクチーズケーキが作れる。クリームチーズは常温に戻しておこう。また、卵も溶いて常温に置いておくとスムーズだ。
作り方
- オーブンを220℃程度に予熱しておく
- クリームチーズをボウルに入れる
- 滑らかになるまで混ぜる
- 砂糖を加えて混ぜる
- 卵を加えて混ぜる
- 薄力粉を加えて混ぜる
- 生クリームを加えて混ぜる
- 濾しながら型に流し入れる
- オーブンで40分ほど焼く
- 粗熱を取り、冷蔵庫で冷やせば完成
やや手順は多いが、難しくはないのでぜひチャレンジしてみてほしい。「材料をひとつずつ加えて、そのたびによく混ぜる」のがポイントだ。
4. バスクチーズケーキの美味しい食べ方

バスクチーズケーキをより美味しくいただくには、次のような食べ方がおすすめだ。
焦げと一緒にいただく
お伝えしているように、焦げなくしてバスクチーズケーキとはいえない。トロッとした食感とあわせて焦げも一緒にいただくことで、香ばしさが鼻から抜けその美味しさを堪能できる。
温度で味わいに変化をつける
バスクチーズケーキは、温めるとよりトロッとした食感を楽しめるが、冷蔵庫で冷やした状態のまま食べてもしっとりとした生地を味わうことができる。もちろん常温に戻してから食べてもOKだ。温度による味わいの変化もぜひ楽しんでみよう。
結論
シンプルでありながら、従来のチーズケーキとはひと味もふた味も違う美味しさを楽しむことができるのがバスクチーズケーキである。専門店や百貨店などはもちろん、通販でも手軽に手に入るので、ぜひ味わってみてはいかがだろうか?余裕があれば、手作りのバスクチーズケーキにもチャレンジしてみよう。