1. 冷蔵保存のローストビーフとマスタードでサンドイッチに
手作りにしても買ってきたものにしても、薄くスライスしたローストビーフが余ってしまったら、翌日には食べきりたい。
グレービーソースを添えたローストビーフをディナーに楽しんだとしたら、翌朝は趣向を変えて、マスタードソースでサンドイッチにして家族に食べてもらうのはどうだろうか。ソースや食べ方が変われば、同じローストビーフでも目先がかなり変化し、新鮮な気持ちで食べられるだろう。1日置いて、やや風味が落ちたローストビーフも、刺激の強いマスタードと合わせて食べれば、肉の臭みも気にならなくなる。
スライスしていないローストビーフは、チルドルームや冷凍室ではある程度もつが、保存期間が長くなるにつれ、肉がパサついたり風味が落ちることは避けられない。そんな場合も、マスタードソースと一緒に食べればフレッシュな味わいになることだろう。イエローマスタードはもちろん、写真のような粒マスタードもよいものだ。粒マスタードのプチプチはじける食感が牛肉と合わさると、美味しさは倍増する。パンは生のままでもよいが、軽くトーストしてサンドイッチにするのも乙だ。
グレービーソースを添えたローストビーフをディナーに楽しんだとしたら、翌朝は趣向を変えて、マスタードソースでサンドイッチにして家族に食べてもらうのはどうだろうか。ソースや食べ方が変われば、同じローストビーフでも目先がかなり変化し、新鮮な気持ちで食べられるだろう。1日置いて、やや風味が落ちたローストビーフも、刺激の強いマスタードと合わせて食べれば、肉の臭みも気にならなくなる。
スライスしていないローストビーフは、チルドルームや冷凍室ではある程度もつが、保存期間が長くなるにつれ、肉がパサついたり風味が落ちることは避けられない。そんな場合も、マスタードソースと一緒に食べればフレッシュな味わいになることだろう。イエローマスタードはもちろん、写真のような粒マスタードもよいものだ。粒マスタードのプチプチはじける食感が牛肉と合わさると、美味しさは倍増する。パンは生のままでもよいが、軽くトーストしてサンドイッチにするのも乙だ。
2. 冷凍保存のローストポークはマスタードソースで
ローストビーフは中が半生の状態に仕上げるものだが、ローストポークは芯までしっかり火を通して作る。そのため、冷凍したのちに解凍しても味が損なわれにくく、保存に向いた料理だと言える。
張り切ってローストポークを作ってみたのはよいが、結局は醤油ベースのタレで食べてしまい、焼豚とあまり変わらなかったという経験はないだろうか。これは、私たち日本人にとって一番無難で、美味しく感じられるのは醤油味であるという根本的な理由もある。それと同時に、本格的な洋風ソースに親しむ機会が少なかったという原因もあるようだ。
これを解決する1つの方法としては、日本人好みの慣れ親しんだ味付けを脱し、思い切って本場の味を提供してみることである。たとえば、「肉に果物」という組み合わせや「肉に甘い味のソース」という概念は、日本人には受け入れがたいとされてきた。しかし、これを実現した料理には味に妥協がなく、意外にも家族からの称賛を得られるかもしれない。「ローストポークの甘いプルーンソース」はハードルが高いと思えば、甘みが少なめのプルーンをローストポークの芯に据え、ピリッとマスタードをきかせたソースを合わせることから挑戦してみよう。
なお、こうした献立には白米を合わせなくともよい。じゃがいもたっぷりのスープを主食がわりにし、ビーンズサラダやシーフードサラダなどを添えれば、栄養バランスも整う。それでも物足りない場合は、少量のパンも添えるとよいだろう。
張り切ってローストポークを作ってみたのはよいが、結局は醤油ベースのタレで食べてしまい、焼豚とあまり変わらなかったという経験はないだろうか。これは、私たち日本人にとって一番無難で、美味しく感じられるのは醤油味であるという根本的な理由もある。それと同時に、本格的な洋風ソースに親しむ機会が少なかったという原因もあるようだ。
これを解決する1つの方法としては、日本人好みの慣れ親しんだ味付けを脱し、思い切って本場の味を提供してみることである。たとえば、「肉に果物」という組み合わせや「肉に甘い味のソース」という概念は、日本人には受け入れがたいとされてきた。しかし、これを実現した料理には味に妥協がなく、意外にも家族からの称賛を得られるかもしれない。「ローストポークの甘いプルーンソース」はハードルが高いと思えば、甘みが少なめのプルーンをローストポークの芯に据え、ピリッとマスタードをきかせたソースを合わせることから挑戦してみよう。
なお、こうした献立には白米を合わせなくともよい。じゃがいもたっぷりのスープを主食がわりにし、ビーンズサラダやシーフードサラダなどを添えれば、栄養バランスも整う。それでも物足りない場合は、少量のパンも添えるとよいだろう。
3. フルーツにマスタード?北イタリアの保存食「モスタルダ」
「モスタルダ」はフルーツのシロップ漬けで、マスタードを使った北イタリアの伝統的な保存食である。イタリア語のモスタルダという響きは、何となく英語のマスタードという語と似ているような気がするが、詳しくは割愛する。どうやら「モスタ」または「マスタ」の部分が、ラテン語では「果汁」をあらわしているようだ。マスタードの始まりは、ブドウの果汁にマスタードシードを混ぜて作っていたことから、モスタルダとマスタードには関係がありそうだ。
このモスタルダだが、そのままデザートとして食べるよりも、チーズや茹でた肉と合わせた食べ方が一般的のようだ。北イタリアの食べ物といっても、地方によって原料や製法に違いがある。ロンバルディア州クレモナのモスタルダが代表的だが、ピエモンテ州では「コニャ」と呼ばれる、ブドウ・イチジク・クルミなどを加えたものが一般的だ。日本では昔から味噌が各家庭で手作りされ、原料・色・味がそれぞれ違うのと同じことなのかもしれない。
思いがけない組み合わせに見えるフルーツとマスタードも、その国、その地方の気候や文化からすれば、自然なコンビネーションなのかもしれない。世界各地の食べ物を味わうことは、まさにその地方の文化を味わうこと。マスタードを使った珍しい料理に触れながら、子どもとそんな話をしてみるのも楽しいだろう。
このモスタルダだが、そのままデザートとして食べるよりも、チーズや茹でた肉と合わせた食べ方が一般的のようだ。北イタリアの食べ物といっても、地方によって原料や製法に違いがある。ロンバルディア州クレモナのモスタルダが代表的だが、ピエモンテ州では「コニャ」と呼ばれる、ブドウ・イチジク・クルミなどを加えたものが一般的だ。日本では昔から味噌が各家庭で手作りされ、原料・色・味がそれぞれ違うのと同じことなのかもしれない。
思いがけない組み合わせに見えるフルーツとマスタードも、その国、その地方の気候や文化からすれば、自然なコンビネーションなのかもしれない。世界各地の食べ物を味わうことは、まさにその地方の文化を味わうこと。マスタードを使った珍しい料理に触れながら、子どもとそんな話をしてみるのも楽しいだろう。
結論
保存してあったローストビーフとローストポークは、マスタードを合わせて美味しく食べよう。マスタードは肉の臭みを消すとともに、味に新しい刺激も加えてくれる。また、北イタリアにはマスタードを使った思いがけない食べ物がある。こちらは知的な刺激を与えてくれる食べ物だろう。ともに楽しんでほしい。