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枯渇する地球を救う一手になるか?人工肉の基礎知識

投稿者:
オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:
管理栄養士 藤江美輪子(ふじえみわこ)

2019年2月20日

人工肉という文字を見ると、どことなく物騒な雰囲気やSF感が漂う気がする人もいるかもしれない。しかし、世界ではすでに多くの企業や研究者によって、人工肉の開発、研究が行われており、その実用化に向けてしのぎを削っている状態だ。しかし、日本での人工肉の認知度は低く、人工肉がどのようなものかを説明できる人は多くない。今回は、これからの将来、人々の食を担うかもしれない人工肉の基礎知識について学んでいきたい。

1. 人工肉の基礎知識

人工肉とは、人工的に作り出された肉のこと。多くは、動物の細胞を培養することで、肉のような味わいを作り出すといった方法が取られている。これまで、味わいは肉であっても見た目は白く、繊維質などの再現はできていなかったが、研究が進むなかで見た目もまるで肉のような人工肉が開発されつつある。

培養肉やクリーンミートとも

アメリカでは人工肉は、培養肉やクリーンミートと呼ばれることもある。現在、広く公開されているものは牛肉であるが、実際のところは鶏や豚にも応用ができるようだ。

人工肉に必要なもの

我々が口にするのは、食肉に筋肉部分である。必要となる細胞ももちろん、筋細胞である。人工肉の多くは、筋細胞や筋細胞に変化する細胞が使用される。実はこの原理は、再生医療と近しく、大きな違いは、その完成度の高さであると言われている。人間の体の一部として活用される再生医療は、すべてのシーンでトレーサビリティが求められるため、そもそもコストが高い人工肉よりも、さらにコストもかかるのである。

2. なぜ人工肉なのか

環境破壊と人工肉

なぜ人工肉に注目が集まっているのだろうか?最大の要因と考えられるのが、環境破壊である。食肉生産には膨大な飼料、水、土地が必要となり、地球の限られた資源を圧迫しているのだ。人工肉はシャーレの中で肉が作れるのだから、すべての資源において大幅な使用量削減が期待できる。また、食肉生産は温室効果ガスの排出面でも問題視されているが、こちらも大幅な削減が可能である。我々が肉を食べるほどに地球が枯渇するという負のスパイラルに、待ったをかける存在が人工肉なのである。

安全性と人工肉

人工肉のメリットは、環境破壊だけではない。数十年前、日本を恐怖に陥れた狂牛病。近年では、鶏や豚のインフルエンザがニュースになることも多くなった。人工肉は、このような家畜の病気に対するリスクが限りなくゼロに近いと言われている。

3. 人工肉の今後の可能性

コストの削減

現在、人工肉が広く実用化に至っていない原因は、コストにあると言われている。コストが需要に見合うところまでいけば、おそらく広く展開されると、多くの研究者が予想している。人工肉が普通に食卓に並ぶ未来は、すぐそこまで来ているのだ。

人工肉の印象

人工肉が実用化されたとして、さらに広く活用されるか否かは、消費者の購買意欲も大きく影響する。環境によい、安全性が高いというだけでは、リアルな食肉に勝つことは容易ではない。そこに対する付加価値も、これから模索されていくだろう。

プラスアルファの新しい肉

人工肉は培養によって作られるため、多くの可能性を秘めている。そのひとつが、プラスアルファの要素だ。普通の食肉では得られない、人工肉ならではの栄養素やメリットをプラスして販売するといったテクニックである。肉なのに魚の有用な栄養素を秘めている、タンパク質の割合を調整し、よりヘルシーでバランスのとれた肉にする、などである。これらの付加価値がつけられるかも、実用化の大きな鍵となりそうだ。

結論

食糧難、環境破壊。これらは、人類が抱える大きな問題である。実際、あと10年足らずで世界の人口は90億人に達すると予想されており、改善策や予防策は急務である。そのなかで、人工肉は大きな可能性を秘めている。今こそ、人工肉の基礎知識をしっかりと身に付けるべきではないか。日本のスーパーで人工肉が販売される日も、そう遠い未来ではないかもしれないのだ。

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