1. イタリア料理とは?

日本人にも馴染みが深いイタリア料理。ただ、広く日本で親しまれたからこそ、日本で独自に発展した料理も多い。例えば、カルパッチョはそもそもイタリアでは牛の生肉を使った料理だが、日本ではいつしか生魚のカルパッチョが主流になっている。
縦に長い国土と地域性
イタリアは、国土が縦に長く、料理も地域性に富んでいる。例えば、北部は隣接するフランス料理に通ずるものがあり、こってりとした料理が多い。ミラノカツレツやサフランで作る黄色いミラノリゾットなどもこの地域。中部のローマは中間的な要素。ペンネアラビアータやカルボナーラなどもこの地域発祥。南部はトマトとオリーブオイルたっぷりのパスタやピッツァが有名。このように州によって料理はかなり異なる。
バラエティ豊かなワイン
イタリア料理は、ワインと切っても切り離せない関係。トスカーナ州のキャンティやヴェネト州のプロセッコ、シチリアワインなど、州ごとにさまざまなワインが作られている。ぶどうの作付けも多く、地域によってその品種も多彩。土着の品種も多いので、日本では聞いたことのないぶどうを使ったワインにも出会うことができる。
2. イタリア料理店の格付け

リストランテって?
一般的に高級レストランと呼ばれるところ。コースで注文するのがほとんどで、ドレスコードがあるケースも多い。テーブルマナーもあり、格式が高めなので、子連れはなかなか難しいケースも。訪れる場合は予約をすると安心だ。
トラットリアとは?
こちらは、大衆食堂のこと。カジュアルなお店が多く、ドレスコードなどもない場合が多い。ただ、稀に高級なトラットリアもあるので注意しよう。コースが揃っており、基本的にその流れに沿ってオーダーするが、アラカルトも用意があるお店が多い。
オステリアとは?
元々は居酒屋やワインと食事を提供する食堂という意味だったようだが、現在では大衆的なレストランとして捉えられることが多いよう。地方色の強い料理を出す店がこの名を掲げることもある。
3. イタリア料理の豆知識

その他の格付け
イタリアにはそのほかにもピッツァ専門店であるピッツェリア、好みの具を選んでパニーノを作ってくれるパニーノテッカ、飲食が可能なセルフサービスの惣菜やターヴォラカルダなどがある。このあたりは、とてもカジュアルな店なので、普段使いするのにちょうどいい。甘いものを食べたいときには、ジェラート専門店のジェラテリアやカフェのような存在、バールを選ぶのが正解。
予約と下調べが吉
上記に挙げた格付けだが、実は近年その使い方に多様性が生まれている。例えば、トラットリアと名乗っているけれど、実は超がつく高級店だったなんてことも。その逆も然り。どんなお店なのかきちんとリサーチをして、ドレスコードや子連れの可否などを予約時にきちんと聞いてから訪れると失敗がなく安心。
エノテカとは?
ちなみにエノテカという店名もよく耳にする。エノテカとはワインバーを表す言葉。上記に挙げたイタリア料理店では基本的にどこもワインを置いてあるが、特にワインにこだわりがある場合、この名を掲げる。イタリアは全州でワインが作られていると言われるほどのワイン大国。ワインにこだわる店があるのも不思議ではない。
結論
イタリア料理の格付けは、高級店からリストランテ、トラットリア、オステリアである。ただ、店によってはその格付けとは異なるシーンを提供してくれる場合もあるだろう。きちんと下調べをしてから訪れるのが良さそうだ。