1. ビタミン不足による弊害

普段生活をしていて、ビタミン不足と感じることがあるだろうか?多くの人は、そこまで気に留めていないかもしれない。これはビタミンがどのようなものに含まれ、体でいかなる役割を担っているか知らないこともひとつの要因である。ちなみにビタミンは全部で13種類存在し、そのどれもが体内生成ができない。さらに蓄積もできないため、日々食事で摂り入れる必要がある。
水溶性と脂溶性
ビタミンには水溶性と脂溶性の2種類がある。水溶性は水に溶けやすく、脂溶性は油に溶けやすいビタミンである。水溶性ビタミンは水にひたしたり、洗ったりするとビタミンが溶け出してしまうので、調理に注意が必要である。脂溶性は油に溶け出す特徴を活かし、油と一緒に炒めたり、和えたりする料理にすると効率よく摂取することができる。
ビタミンの種類
ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、葉酸、ナイアシン、パントテン酸、ビオチンの 13種類だ。主にエネルギー代謝を助ける働きをし、体内で吸収された栄養素を使いやすい成分に変換する手助けをしているものが多い。不足すると身体にさまざまな弊害をもたらす。
2. 症状別・ビタミン不足を補う食材

手足の冷えにはビタミンE
冷え性は血行障害のひとつ。ビタミン不足であると起こりやすいとも言われている。毛細血管を拡張し、巡りをよくすることで回避することができる。これに役立つのがビタミンEである。ビタミンEはかぼちゃやアーモンドに多く含まれている。肩こりや腰痛が辛いという人にもおすすめだ。
疲れやすい
これにはビタミンB1とB2が効果的。糖質や脂質、タンパク質を分解して効率よくエネルギーに変える手助けをし、新陳代謝を促進する働きが期待できる。そのほかビタミンB6にも同じような効果がある。ビタミンB1といえば豚肉、B2は卵やレバーが有名。B6はバナナやマグロに多く含まれている。
外食の多い人
外食が多い人は炭水化物、糖分の摂取が総じて高めである。その糖分を代謝するのに欠かせないビタミンがビタミンB1である。豚肉のヒレ肉に含有量が多いことで知られており、そのほか大豆や玄米、緑黄色野菜にも含まれている。ネギやニラに含まれるアリシンと結合することで吸収がよくなるので、合わせて摂取するといい。
3. ビタミン不足を補う食生活

ビタミンは各々が別の役割を担っているので、どれかひとつだけ過剰に摂取するのは得策ではない。ビタミン不足解消にはまんべんなく、バランスよく摂取することが求められる。またビタミンには他の栄養素の吸収をアップさせる相乗効果もある。例えばビタミンDはカルシウムの、ビタミンCは鉄の吸収アップに効果的。合わせて食べることをおすすめする。
過剰摂取に注意
脂溶性のビタミンは水溶性のものと異なり、排出されにくいので過剰摂取に注意が必要である。脂溶性ビタミンはビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKの4つ。とはいっても過剰な摂取を繰り返さなければ、大丈夫。ここでもバランス力が求められる。
結論
ビタミンとひとくちにいっても13種類もあるので、一気に摂り入れるのはなかなかむずかしいものだ。ただ、重複している食材もあるのでよく調べて、効率よく献立の中に取り入れるのが正解だ。サプリメントなどを活用する手もあるが、まずは食事の中で上手に工夫して摂ることから始めてほしい。