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賞味期限が全然違う!練り羊羹・水羊羹・蒸し羊羹の正しい保存方法

賞味期限が全然違う!練り羊羹・水羊羹・蒸し羊羹の正しい保存方法

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 渡邉里英(わたなべりえ)

鉛筆アイコン 2019年4月12日

餡と寒天をしっかりと練り上げて作られる練り羊羹は、非常食としても重宝されるほど賞味期限が長い。なかには5年も保存できる羊羹も発売されているほどだ。一方、小麦などの粉を混ぜて蒸し固める蒸し羊羹の賞味期限は3日~1ヶ月と、製品によってさまざま。水羊羹に至っては、販売日当日~数日以内に食べきらなければならないものも多い。このように賞味期限が全く異なる【羊羹】は、保存方法もそれぞれ変えるべきなのだろうか。

  

1. 練り羊羹の正しい保存方法は常温保存?

未開封の練り羊羹は、常温保存を正しい保存方法としているものがほとんどである。これは羊羹の製法に、糖蔵・加熱殺菌・密閉保存という3つ技術を取り入れているためだ。
糖蔵とは、食品に砂糖を加えることで高い浸透圧状態を作り、腐敗の原因である細菌を繁殖させない保存方法。魚などを塩漬けにする塩蔵と同じく、歴史ある常温保存方法でもある。市販の羊羹は、さらに100℃以上の温度で時間をかけて練り上げることで、加熱殺菌もできている。また、特製のパッケージで密閉性を高め、羊羹の劣化を防いでいる和菓子屋も多く、夏場でも常温で品質を維持できるのが特徴だ。
なお、開封した場合でも常温保存が正しいとされている練り羊羹だが、しっかり密封したとしても1週間以内には食べきりたい。というのも、表面の糖分が固まる糖化が起こったり、カビが発生したりする。1週間以上食べきるまでにかかる場合には、冷凍もおすすめしよう。カビは0~40℃の間で増殖するため、0℃以下の冷凍室へ入れれば増殖しないのだ。

2. 練り羊羹の冷蔵保存がおすすめできない理由

常温でも長期間保存できる練り羊羹は、冷蔵保存したところで保存期間を延ばすことにはならないため、あまりおすすめできない。もちろん冷たい羊羹を味わいたいなら冷蔵庫に入れても構わないが、それなら食べる直前に冷蔵庫へ入れればよい。
また、開封した練り羊羹は、冷蔵庫へ入れておくと糖化現象が起こり、表面が砂糖で覆われたように硬くなる。食べられはするものの、このように食感が変わってしまう点も冷蔵保存がおすすめできない理由の1つだ。とはいえ羊羹好きのなかには、あえて糖化させた羊羹を楽しむ方もいる。市販の羊羹には糖化を売りとしているものもあり、糖化は誰にとっても悪い現象というわけではない。

3. 水羊羹や蒸し羊羹、手作りも冷凍保存がおすすめ

水羊羹や蒸し羊羹は、冷蔵保存で数日中に食べきらなければならない製品も多い。また、手作りの羊羹もお店や工場ほど徹底した品質管理はできていないため、2~3日中に食べてしまうべきだ。どうしても余ってしまう場合は冷凍保存をおすすめする。それぞれ小分けに密閉保存をして冷凍室へ入れよう。蒸し羊羹は食べやすい大きさに切ってラップに包み、冷凍用保存袋に入れてもよい。これで羊羹を2週間ほど保存できる。
ただし、冷凍は万能ではなく、羊羹は少しずつ劣化していく。なるべく風味よく食べたいのなら、早めに食べきるようにしたい。

4. 羊羹の美味しい解凍方法

冷凍した練り羊羹、水羊羹、蒸し羊羹を解凍するには、常温での自然解凍がもっともよい方法である。その日の気温や室温にもよるが、だいたい2~3時間ほどで解凍できる。なお、この方法で解凍した羊羹は冷凍前よりどうしても風味が劣るため、さらに風味を劣化させる再冷凍は厳禁だ。
一方、糖度の高い練り羊羹は、冷凍室へいれてもカチコチには凍らない。そのため、一棹まるごと冷凍し、食べたい分だけ切り分けて解凍するという方法も可能である。

結論

練り羊羹・水羊羹・蒸し羊羹は、どれも冷凍保存可能だ。とはいえ元来、羊羹は生菓子であり、作られた日から2〜3日中に食べるのがもっとも美味しい。必要に駆られたとき以外は長期保存せず、その場、そのときにしか味わえない生菓子としての魅力を感じてみてはいかがだろうか。

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  • 更新日:

    2019年4月12日

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