1. ガラムマサラは高カロリー?それとも低カロリー?

ブレンドハーブであるガラムマサラには、クローブやナツメグ・シナモン・カルダモン・クミン・コリアンダーなどがよく使われている。また、日本で市販されている商品はこれにブラックペッパーやチリペッパー、唐辛子を加えることで辛みが足されていることも多い。このように複数のスパイスが配合されているうえに配合率は作り手によって異なるため、ガラムマサラはカロリー算出が難しい。そこで今回は市販されているガラムマサラ3社分の平均を取った。その結果、ガラムマサラの平均的なカロリーは100gあたり約428kcalだということがわかった。
数値だけ見るとカロリーが高いと思われるかもしれないが、そもそもガラムマサラは100gまとめて摂取するような食品ではない。内容量およそ15g程度で売られている市販のガラムマサラがそれを象徴している。たとえばカレーに使う場合、5~6皿分のカレーに小さじ1杯入れるだけで十分に風味がつくため、カロリーは1g分4kcalにも満たない。このことからも428kcalは高いのではないかと心配する必要はないだろう。
数値だけ見るとカロリーが高いと思われるかもしれないが、そもそもガラムマサラは100gまとめて摂取するような食品ではない。内容量およそ15g程度で売られている市販のガラムマサラがそれを象徴している。たとえばカレーに使う場合、5~6皿分のカレーに小さじ1杯入れるだけで十分に風味がつくため、カロリーは1g分4kcalにも満たない。このことからも428kcalは高いのではないかと心配する必要はないだろう。
2. ガラムマサラに含まれる栄養素は?

インドでは家庭によって調合が異なり、さまざまな種類があるといわれるガラムマサラは、栄養素を割り出すのも難しい。そこで今回はガラムマサラによく使われるスパイス3種類の栄養素を調査した。
■クローブ・ナツメグには「カリウム」が多い
ガラムマサラのスパイスを代表するクローブやナツメグには、ミネラルであるカリウムが含まれている。クローブ100gあたりのカリウム量は約1400㎎、ナツメグの場合は約430㎎だ。摂り過ぎてしまったナトリウム(塩分など)を体内から排出する役割があるといわれるカリウムは水分を調節するともいわれている。
ただ、実際に1回の食事で摂取するスパイスの量は1gにも満たない。とはいえカリウムは普通の食生活を送っていれば不足することはないともいわれており、スパイスに含まれる分も身体の役に立っていると考えられる。
ただ、実際に1回の食事で摂取するスパイスの量は1gにも満たない。とはいえカリウムは普通の食生活を送っていれば不足することはないともいわれており、スパイスに含まれる分も身体の役に立っていると考えられる。
■シナモンからは「カルシウム」を摂取できる
シナモンにはカリウムや鉄などの栄養素も含まれているが、ここでは含有割合が高いカルシウムに注目しよう。シナモン100gあたりに含まれるカルシウムの量は約1,200㎎。骨を作るといわれるカルシウムは、積極的に補うことで脂肪を燃焼しやすい身体づくりに貢献するともいわれている。成人男性で668㎎/日、成人女性で660㎎/日は摂取したい栄養素だ。
クローブやナツメグと同様にシナモンも一度に大量摂取する食品ではないため、これ1つで摂取目安量を補えるわけではない。
クローブやナツメグと同様にシナモンも一度に大量摂取する食品ではないため、これ1つで摂取目安量を補えるわけではない。
3. ガラムマサラに使われるスパイスの特徴をチェック!

ガラムマサラには複数のスパイスが使われているが、ビタミンやミネラルといった一般的な成分だけでなく、漢方で使われることの多い成分などが含まれているのも特徴だ。そこでここでは、ガラムマサラに使われる代表的なスパイスの特徴を紹介する。
■クローブ
刺激的な風味に甘い香りが肉の臭みを消すのに役立つスパイスがクローブだ。丁子(チョウジ)とも呼ばれ、胃腸を温めたり消化不良を緩和したりする生薬として処方されるそうだ。
■ナツメグ
ガラムマサラだけでなくハンバーグや製菓にも使うナツメグは、健胃薬として漢方で使われてきた歴史がある。
■シナモン
甘い香りと苦味・渋みが特徴的なシナモンの別名は「スパイスの王様」。生薬として使われる場合は桂皮と呼ばれ、体を温める温熱作用があるといわれている。
■カルダモン
エキゾチックでさわやかな香りが魅力的なカルダモンは小豆蔲(ショウズク)とも呼ばれ、漢方医学の世界では胃腸薬の原料とされるそうだ。
■クミン
香りが強く、かすかに絡みがあるクミンには、消化不良などの際に食すると消化機能をサポートするといわれている。
■コリアンダー
コリアンダーと聞くと耳慣れない人もいるかもしれないが、タイ料理でよく使われるパクチーのことである。漢方でも使われ、身体を温めたり胃腸を整えたりする効果に期待されるという。
結論
ブレンドハーブであるガラムマサラは100g換算で見るとカロリーが高いように思えるが、料理には少量を使うためカロリーオーバーを心配する必要はない。「熱い香辛料」と訳されることもあるガラムマサラは、その名のとおり身体を温め胃腸を整えるといわれる。ぜひガラムマサラを取り入れて、その風味を楽しんでみよう。
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