1. つるむらさきってどんな野菜?
つるむらさきは、夏が旬のツルムラサキ科の一年草である。東南アジア原産で、2000年前から食用とされている、歴史の長い植物である。沖縄においては「じゅびん(じーび)」とも呼ばれ、親しまれている。
名前の通り、つる状に上に上っていく習性がある。もともとは、茎が紫色をしていることからその名が付けられた。しかし日本では緑の茎のものが主流で、味・食感ともに優れているとされる。
名前の通り、つる状に上に上っていく習性がある。もともとは、茎が紫色をしていることからその名が付けられた。しかし日本では緑の茎のものが主流で、味・食感ともに優れているとされる。
含まれる栄養素
緑黄色野菜なので、カロテンや食物繊維が豊富だ。マグネシウム・ビタミンCのほか、ほうれん草の3倍のカルシウムが摂取できる。
つるむらさきの食べ方
葉と茎を食べる。茹でるなど火を通したあと、刻むと、ぬるぬるとしたぬめりが出てくるのが特徴である。
食感はやわらかく、くせがない。とくに葉がやわらかいので、熱湯で一瞬茹でたあと、冷水にさらして使うのがよい。おひたし、ごまあえ、鍋ものなどに最適だ。
食感はやわらかく、くせがない。とくに葉がやわらかいので、熱湯で一瞬茹でたあと、冷水にさらして使うのがよい。おひたし、ごまあえ、鍋ものなどに最適だ。
2. モロヘイヤってどんな野菜?
モロヘイヤは夏が旬。アオイ目シナノキ科ツナソ属の一年草である。インド原産の食材だといわれている。とくにエジプトで好まれ、5000年以上前より、王侯貴族から庶民までが食している。モロヘイヤの葉を細かく刻んだモロヘイヤスープが有名である。
日本では群馬県が主要な生産地で、中でも太田市が全国一位の生産実績を誇る。
モロヘイヤの名前は、アラビア語の「王様の野菜」を意味する。モロヘイヤを食べて病気が治ったという伝説が由来といわれている。
日本では群馬県が主要な生産地で、中でも太田市が全国一位の生産実績を誇る。
モロヘイヤの名前は、アラビア語の「王様の野菜」を意味する。モロヘイヤを食べて病気が治ったという伝説が由来といわれている。
含まれる栄養素
緑黄色野菜でβカロテン、食物繊維が豊富である。とくにカルシウムはほうれん草の9倍で、鉄分の摂取も期待できる。
モロヘイヤの食べ方
モロヘイヤは葉と茎を食べるが、茎が硬いので別々に調理するのがよいとされる。茹でたあと刻むと、ぬるぬるとしてくる。
そのぬめりを活かし、納豆などと合わせたネバネバ丼の材料として向いている。またスープ、おひたし、てんぷら、炒め物などにも幅広く使われる。
そのぬめりを活かし、納豆などと合わせたネバネバ丼の材料として向いている。またスープ、おひたし、てんぷら、炒め物などにも幅広く使われる。
3. そのほかの似ている野菜
つるむらさきとモロヘイヤは、全く違うルーツを持つ植物だということが分かった。共通点は、緑色をしていて、火を通したあとに刻むとネバネバすること。また、夏が旬の一年草である点、栄養豊富な点だろうか。
実はこのほかにもうひとつ、似たような野菜、ネバネバ感のある葉物野菜がある。それがあしたばだ。
実はこのほかにもうひとつ、似たような野菜、ネバネバ感のある葉物野菜がある。それがあしたばだ。
あしたばってどんな野菜?
あしたばは、セリ科の多年草である。葉を取ってもすぐに若葉が出てくるほどの生命力を称え、あしたばと名付けられた。セリ科だけあって、独特の香りがある。これも、つるむらさきやモロヘイヤとはちょっと違うポイントだろう。
関東地方南部から東海地方、紀伊半島、伊豆半島の海岸に生える植物で、伊豆大島に旅行すると、土産コーナーであしたば製品をよく見かけることになる。
関東地方南部から東海地方、紀伊半島、伊豆半島の海岸に生える植物で、伊豆大島に旅行すると、土産コーナーであしたば製品をよく見かけることになる。
あしたばの特徴
あしたばもまた、栄養豊富な野菜だが、特筆すべきポイントは2つある。ひとつは、動物性食品に含まれるビタミンB12を珍しく含有している植物であることだ。また強い抗菌作用を持つことも特徴に挙げられる。
結論
つるむらさきとモロヘイヤの違いは、いかがだっただろうか。ともにネバネバ感を楽しめる、栄養豊富な緑黄色野菜である。似ているようでルーツの全く違う2つの野菜だが、どちらも歴史が長く、人々が長い間食してきたと考えると感慨深いものがある。ネバネバ丼やおひたしなど、冷やして食べる料理にも向いているので、暑くなるこれからの季節にもぴったりだ。
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