1. パッションフルーツの基礎知識

パッションフルーツの原産地は南アメリカ。現在ではオーストラリア、ハワイ、インド、台湾など、世界各国の熱帯や亜熱帯地方で広く栽培されている。まるで時計の文字盤を模したような花が咲くことから、和名では果物時計草と呼ばれている。つる性の多年草なので、緑のカーテンとして活用されることもあるようだ。
フルーツとして食べられているのは果実部分で、コロンと丸いフォルムをしている。濃い赤紫色の果皮のパープルグラナディラという品種がもっとも多く流通している。
フルーツとして食べられているのは果実部分で、コロンと丸いフォルムをしている。濃い赤紫色の果皮のパープルグラナディラという品種がもっとも多く流通している。
出荷時期
需要に合わせて日本でも生産が進み、近年では国産品も手に入れやすくなっている。鹿児島県や沖縄など暖かい地域のハウス栽培では2月頃から出荷が始まるが、露地物も合わせて最盛期は6〜8月である。まさに今の時期である。
意外な名前の由来
ちなみにパッションフルーツは、名前の由来が実に面白い。パッション=情熱と思われがちだが、実はキリストの受難が名前の由来になっている。16世紀にイエズス会に発見されたパッションフルーツは、その花がまるで十字架に架けられたキリストのようだったため、この名がつけられたとされているのだ。
2. パッションフルーツの食べ方

大抵のパッションフルーツは、ハリのある果実の状態で販売されている。実はこの状態ではまだ青く、酸味が強い。常温で追熟すると甘みが増し、さらに美味しく食べられる。食べごろの合図は、果皮の色がより濃くなり、シワが寄ってきた頃だ。
パッションフルーツの食べ方
食べ方はいたって簡単。キウイフルーツのように楕円形を上下で半分にカットして、中身をスプーンですくって食べる。可食部はオレンジっぽい色をしたゼリー状の果肉と、黒っぽいタネ。口に含むと適度な酸味と甘みが広がる。つるんとジューシーで、なんともいえない味わいだ。
香りを楽しむのも醍醐味
パッションフルーツの真骨頂といえば、芳醇な香り。カットするだけで、そのかぐわしい香りが辺り一面に広がる。さらに口に含むと、鼻を抜ける香りが旨い。多くのパティスリーやケーキショップで、パッションフルーツが活用されるゆえんは、この香りにあるともいえるだろう。
3. パッションフルーツで作るデザート

そのままではもちろん、パッションフルーツはデザートにも向いている。あわ立てた砂糖なしのホイップクリーム、ヨーグルト、アイスクリームにトッピングするだけで、ちょっとおしゃれなデザートに。チーズとの相性もよいため、ワインのお供にしてもよいだろう。ゼリーやジャム、シロップ、ムースなどの手作りスイーツにも向いているが、香りが飛びやすいので注意したい。
結論
フルーツの中でも格段に高い香りを持つ、パッションフルーツ。プチプチとした食感と甘酸っぱいその味わいは、ほかのものでは味わえない。一見地味な見た目とは相反する香り、味も、多くの人を魅了するポイントである。一度食べると病みつきになる人も多い。追熟したら、食べる前に冷蔵庫で冷やすと、これからの季節はさらに旨い。国産品も手に入れやすくなっているので、ぜひ食べてみてほしい。
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