1. さつまいもの基礎知識
日本への伝来
さつまいもは、日本でも古くから愛されてきたいも類のひとつ。原産は熱帯アメリカ。紀元前200年頃には、すでにさつまいもが存在していたといわれている。その後、ヨーロッパ、東南アジア、中国を経由して16世紀頃に日本にもたらされた。現在の沖縄県、当時の琉球王国に中国より伝来したといわれている。その後、琉球王国より、薩摩つまり現在の鹿児島県に伝来。このことから、薩摩のいもでさつまいもと呼ばれるようになった。
さつまいもの特徴
さつまいもは不毛な地でも育つことから、日本でも飢饉や戦争による食糧難を幾度となく救ってきた。さらにさつまいもは非常に可食部多いことでも知られている。我々が芋として食べている根部分はもちろん葉、つると余すことなく食べることができる。葉は天ぷらに、つるは干してと芋がらと呼ばれる保存食にするのがポピュラーである。
2. さつまいもの生産地ランキング
原産地を見てもわかるように、さつまいもは本来、暖かな地域で育つ芋である。そのため、日本での生産地も関東以南に集中している。農林水産省の作物統計によると、さつまいもの生産地ランキングナンバーワンは鹿児島県である。さすが、名前の由来になっただけのことはあって、30%以上のシェアを誇る一大生産地である。
2位茨城県、3位千葉県と続く。
2位茨城県、3位千葉県と続く。
さつまいものブランド品種
ランキング3位以内には登場していないものの、さつまいもには、各地にブランド化した品種が存在する。徳島県の鳴門金時、種子島産の安納芋、宮崎県の紅はるか、石川県の五郎島金時など、各地に有名ブランドいもが存在する。
3. さつまいもの品種別美味しい食べ方
さつまいもは、世界中でおよそ4000種の品種があるといわれている。日本で栽培されているのは、そのなかのたった数十種ほどだ。
ほくほくタイプのさつまいも
スーパーなどで販売されているさつまいもは、大きく2つタイプに分けることができる。ひとつ目は、ほくほくとした食感のもの。
一般的にさつまいもとして販売されている高系14号や、鳴門金時などがそれに当たる。言い換えれば、古くから日本で愛されてきたさつまいもということになる。こちらは幅広い料理に活用が可能。甘すぎないので、おかずとしても活躍してくれる。
一般的にさつまいもとして販売されている高系14号や、鳴門金時などがそれに当たる。言い換えれば、古くから日本で愛されてきたさつまいもということになる。こちらは幅広い料理に活用が可能。甘すぎないので、おかずとしても活躍してくれる。
ねっとりタイプのさつまいも
対して、もうひとつはねっとりとした食感のもの。こちらは安納芋の人気を皮切りに、近年特に注目が集まっている。水分が非常に多く、加熱するとクリームのような舌触りに変化する。甘みが強いのも特徴で、それだけでまるでデザートのような味わいである。こちらはおかずにするのではなく、そのコクのある甘みを存分に楽しむよう、スイーツ感覚で食べるのが正解だ。
さつまいもは、ゆっくりと加熱するとデンプンがアミラーゼの力を借りて、糖に変わる。焼き芋など、甘みを楽しみたい場合は、オーブンなどでゆっくりと加熱するとよい。
さつまいもは、ゆっくりと加熱するとデンプンがアミラーゼの力を借りて、糖に変わる。焼き芋など、甘みを楽しみたい場合は、オーブンなどでゆっくりと加熱するとよい。
結論
さつまいもは、戦前戦後と苦しい日本の暮らしを支えてきた存在でもある。生産地ランキングの1位は、その名の由来でもある鹿児島県であった。さつまいもは非常に品種の多いいも類でもある。近年は、ほくほく系よりもねっとり系に注目が集まりつつあり、スーパーでもさまざまなさつまいもが販売されている。好みのさつまいもはどんな品種だろうか?食べ比べをしてみるのもよいかもしれない。
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