1. 小梅の特徴と産地

小梅の特徴
日本各地で栽培されている梅だが、古くから愛されていることもあり、実にさまざまな品種の梅が存在している。品種によって大きさや硬さが異なるが、小梅はその名の通り小さい梅のことを指す。ここで誤解してほしくないのだが、小梅とは小さい梅の実をつける品種の総称であって、小粒の梅のことを小梅とは呼ばない。地域によってさまざまな小梅が栽培されているが、ここで一部を紹介する。
竜峡小梅
長野県で主に栽培されている梅で、小さい種と厚い果肉が特徴。ほかの小梅よりも小さく、1粒3g前後である。昭和30年代、長野県内で行われた小梅の選抜会にて最良品種に選ばれた。そのため、いまでも長野県内、とくに下伊那郡で活発に栽培されている。名前の「竜峡」とは長野県内に流れる「天竜川の谷間」を指しており、つまりは竜峡小梅が栽培されている下伊那郡を表している。
甲州最小
その名から分かるように、山梨県で栽培されている小梅だ。甲州小梅と呼ばれることもある。南アルプスの山に囲まれた環境で育つ甲州最小は、1粒4~6gと少し大きめ。
七折小梅
愛媛県砥部町で栽培されている、希少な小梅だ。高い品質と希少性から「青いダイヤ」と評されることもあった。最大の特徴は果肉のやわらかさ。種が小さく果肉が厚いことから、小梅でありながら梅干しにも向いている。
パープルクイーン
梅では珍しい、カタカナの名前の小梅。梅の栽培が盛んな和歌山県紀南地方で発見された品種である。名前からも分かる通り、紫色が特徴的である。紀南地方でしか栽培されていないため、流通量が少なく、希少な小梅である。
2. 小梅の旬と選び方

小梅の旬
さまざまな品種がある小梅だが、旬の時期は大きくは変わらない。梅の収穫が最盛期を迎える6月より少し早い、5月下旬より小梅の収穫は始まる。そのため、梅の中では小梅が1番最初に市場に出回ることになる。小梅が店頭に並ぶようになったら、次第にほかの梅も市場に出回るようになるため、梅干しを作る準備をする際の目安ともなる。
よい小梅の見分け方
1粒が3~6gと小さい小梅は、袋詰めにして売られることが多い。店によって小分けにしてある場合もあるが、それでも1個ずつ品質を確認しながら購入することは難しい。しかし、表面に見えている小梅の状態だけでも確認してから購入してほしい。また、購入後も
1個ずつ傷の有無やハリ・ツヤの状態を確認しておくのがよい。傷んだ状態の小梅も一緒に梅干しにしてしまうと、味が落ちてしまうからだ。美味しい梅干を作りたいなら、小梅の状態をチェックするのは必須項目である。
1個ずつ傷の有無やハリ・ツヤの状態を確認しておくのがよい。傷んだ状態の小梅も一緒に梅干しにしてしまうと、味が落ちてしまうからだ。美味しい梅干を作りたいなら、小梅の状態をチェックするのは必須項目である。
3. 小梅の美味しい食べ方

ふつうの梅よりも小さい小梅だが、梅干しなど、ふつうの梅と同じように加工して食べることができる。小梅で梅干しを作ると、一口サイズの可愛らしい梅干しができる。
また、小梅ならではの食べ方として「カリカリ梅」がある。市販の弁当でご飯の中心に乗っている梅がカリカリ梅だ。作り方は梅干しと大きく変わらないが、シワがないことが梅干しとの大きな違い。一口サイズで食べられるため、酒のつまみとしても食べられる。もし、小梅を購入したものの、どうやって食べるかを決めていない場合は、カリカリ梅を作ることをおすすめする。
また、小梅ならではの食べ方として「カリカリ梅」がある。市販の弁当でご飯の中心に乗っている梅がカリカリ梅だ。作り方は梅干しと大きく変わらないが、シワがないことが梅干しとの大きな違い。一口サイズで食べられるため、酒のつまみとしても食べられる。もし、小梅を購入したものの、どうやって食べるかを決めていない場合は、カリカリ梅を作ることをおすすめする。
カリカリ梅の作り方
青梅状態の小梅を軽く洗い、ヘタを竹串で取り除く。ふきんで水気をしっかりふき取ったら、ボウルに移す。焼酎と塩をまぶし、よくもみこんだらボウルに入れた状態で重しを乗せ、漬けこむ。1~2週間、冷暗所で漬けこめばカリカリ梅の完成だ。青梅には毒性があるため、生のままで食べることはできない。しかし、焼酎と塩で漬けこむことで毒性が消える。美味しく安全にカリカリ梅を食べるためには、焦らずじっくりと漬けこむことが重要だ。
結論
小梅と一口にいっても、さまざまな品種があり、地域に応じて独自の品種が栽培されていることもある。その地域だからこそ味わえる小梅の魅力がある。小梅を購入するときは、どこで栽培されたものかをチェックすると楽しみが増える。大きな梅が出回る前に、小梅も忘れずにチェックしよう。
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