1. アメリカンチェリーとは
アメリカンチェリーとは、その名の通りアメリカ産のさくらんぼの総称である。日本のものと比べて、黒っぽい外皮のさくらんぼが代表格で、ダークチェリーと表記されることもある。
なお、日本に輸入されるさくらんぼは、アメリカ産だけではない。チリやオーストラリア産のものもあるが、アメリカ産が95%以上を占めている。輸入さくらんぼといえばアメリカンチェリーと思ってしまうのも頷ける量である。
そもそも、生食用さくらんぼ(セイヨウミザクラ)の原産国は、西南アジアの山地といわれている。チェリーの生産地の世界一はトルコ。世界の生産量の四分の一を占めており、アメリカは第2位だ。
アメリカには、イギリス人やオランダ人の移民によりさくらんぼがもたらされたという説と、フランス人の移民によるものとされる説がある。アメリカでのさくらんぼ栽培は、長い歴史があり、18世紀には西海岸の方で大規模栽培地が存在し、品種改良が行われてきたのだ。
現在の産地はワシントン州、カリフォルニア州、オレゴン州がメイン。日本に輸入されるのも、主にこれらの州のものである。アメリカンチェリーと一括りにしてしまいがちだが、当然、日本のものと同じようにいろいろな種類があるということを覚えておこう。
なお、日本に輸入されるさくらんぼは、アメリカ産だけではない。チリやオーストラリア産のものもあるが、アメリカ産が95%以上を占めている。輸入さくらんぼといえばアメリカンチェリーと思ってしまうのも頷ける量である。
そもそも、生食用さくらんぼ(セイヨウミザクラ)の原産国は、西南アジアの山地といわれている。チェリーの生産地の世界一はトルコ。世界の生産量の四分の一を占めており、アメリカは第2位だ。
アメリカには、イギリス人やオランダ人の移民によりさくらんぼがもたらされたという説と、フランス人の移民によるものとされる説がある。アメリカでのさくらんぼ栽培は、長い歴史があり、18世紀には西海岸の方で大規模栽培地が存在し、品種改良が行われてきたのだ。
現在の産地はワシントン州、カリフォルニア州、オレゴン州がメイン。日本に輸入されるのも、主にこれらの州のものである。アメリカンチェリーと一括りにしてしまいがちだが、当然、日本のものと同じようにいろいろな種類があるということを覚えておこう。
2. 生食用アメリカンチェリー
日本で売られているさくらんぼは「アメリカンチェリー」と表記され、種類について明記されているものは少ない。しかし見た目に特徴があるため、知れば見分けることもできるだろう。
レーニア
英語で「Rainier」、日本語ではレーニア、レイニアとも書かれる。
アメリカンチェリーのなかで、日本のさくらんぼに似ているものがこれだ。外皮は帯赤黄斑色、黄色地に赤色の着色が現れるので、黄色から赤へのグラデーションができているのが日本のさくらんぼによく似ている。
食べてみると、果肉は黄色で柔らかい。甘みも強いので、酸味の苦手な人や子どもでも抵抗なく食べられるだろう。旬は6月から7月の中頃までと短く、この点でも日本のさくらんぼとよく似ている。
アメリカンチェリーのなかで、日本のさくらんぼに似ているものがこれだ。外皮は帯赤黄斑色、黄色地に赤色の着色が現れるので、黄色から赤へのグラデーションができているのが日本のさくらんぼによく似ている。
食べてみると、果肉は黄色で柔らかい。甘みも強いので、酸味の苦手な人や子どもでも抵抗なく食べられるだろう。旬は6月から7月の中頃までと短く、この点でも日本のさくらんぼとよく似ている。
ビング
大きめの粒でふっくらと丸い形。外皮が濃い赤紫色をしているのが特徴だ。輸入アメリカンチェリーの9割ほどを占める品種である。強い甘みを持ち、果肉も果汁も濃い紫に近い赤である。種をとったり加工をしたりしていると、指先が赤紫に染まるほど。気を付けないと服まで染まるので、必ず予防しよう。
5月頃に旬を迎え、日本にもやってくる。アメリカは広いので、5月頃はカリフォルニア、6月ならワシントン州産のものと、上手く産地を変えて7月頃までは楽しめる。
皮が固く病気にも強いため、輸送にも適しており、世界中で食べられているチェリーだ。
5月頃に旬を迎え、日本にもやってくる。アメリカは広いので、5月頃はカリフォルニア、6月ならワシントン州産のものと、上手く産地を変えて7月頃までは楽しめる。
皮が固く病気にも強いため、輸送にも適しており、世界中で食べられているチェリーだ。
ブルックス
ビングとよく似た見た目だが、早生種なので、4月中には市場に出まわる。シーズンの一番初めに見かけるアメリカンチェリーは、ブルックスである可能性が高い。
甘みは強いが酸味が少ないため、ビングと比べると物足りなく感じるかもしれない。典型的アメリカンチェリーともいわれる品種だ。しかし、実際に食べた人の感想はさまざま。酸味もあった、強烈な甘みがあったなど。年々、創意工夫や改良も行われており、天候にも大きく左右される果物だ。ブルックスを食べてみて、今年のアメリカンチェリーの良し悪しを判断できるかもしれない。
甘みは強いが酸味が少ないため、ビングと比べると物足りなく感じるかもしれない。典型的アメリカンチェリーともいわれる品種だ。しかし、実際に食べた人の感想はさまざま。酸味もあった、強烈な甘みがあったなど。年々、創意工夫や改良も行われており、天候にも大きく左右される果物だ。ブルックスを食べてみて、今年のアメリカンチェリーの良し悪しを判断できるかもしれない。
3. 加工用アメリカンチェリー
加工用とは、生でも食べることはできるが、酸味が強いのでジャムやパイなどに加工した方が、美味しく食べられる種類のさくらんぼである。「サワーチェリー」、または「タルトチェリー」などと呼ばれるものだ。
日本ではごく一部でしか栽培されておらず、輸入品がメインになるが、生のままで販売しているところはまずないだろう。冷凍、瓶詰め、ドライチェリーとして販売されていることが多い。
日本ではごく一部でしか栽培されておらず、輸入品がメインになるが、生のままで販売しているところはまずないだろう。冷凍、瓶詰め、ドライチェリーとして販売されていることが多い。
モンモランシー
サワーチェリーの中でもメジャーな品種。レッドサワーチェリーの缶詰で見ることができる。独特の酸味を持ち、色はさまざまで濃いもの薄いものがあるが、シロップ漬けやドライフルーツになっていると色みはわからない。
このチェリーは抗酸化作用や概日リズムを整える作用が期待できるといわれているメラトニンを多く含んでいる。健康効果を狙って、アメリカではサプリメントなどにも加工されるほどだ。
このチェリーは抗酸化作用や概日リズムを整える作用が期待できるといわれているメラトニンを多く含んでいる。健康効果を狙って、アメリカではサプリメントなどにも加工されるほどだ。
ノーススター
アメリカミネソタ大学で改良開発された品種。日本で一部、長野県などで栽培されている。木が大きくないので、家庭菜園でも育つが、一本だけでは受粉しないので別種の受粉樹さくらんぼが必要になる。実をつけたければ注意が必要だ。
赤紫色の実は小さめだが、ジャムにすると香りも味もよいと、日本でも徐々に人気が出てきている。
赤紫色の実は小さめだが、ジャムにすると香りも味もよいと、日本でも徐々に人気が出てきている。
4. アメリカンチェリーの持つ栄養素
アメリカンチェリーには、ケセルチンやカリウムといった、身体の調子を整えるといわれる栄養素が含まれているが、中でもビングのような色の濃いアメリカンチェリーはアントシアニンが豊富だといわれている。
アントシアニンは近年注目の成分で、ポリフェノールの一種だ。強い抗酸化作用を持つとされる。
先述したが、サワーチェリーにはメラトニンも多く含まれる。メラトニンは睡眠のリズムを整えてくれている成分である。
さくらんぼは旬の時期も短く嗜好品としての意味あいが大きいため、健康のために習慣づけて食べるということは少ない。しかし今後さくらんぼを選ぶとき、ほんの少しでも健康に気を使って選ぶことができるだろう。
アントシアニンは近年注目の成分で、ポリフェノールの一種だ。強い抗酸化作用を持つとされる。
先述したが、サワーチェリーにはメラトニンも多く含まれる。メラトニンは睡眠のリズムを整えてくれている成分である。
さくらんぼは旬の時期も短く嗜好品としての意味あいが大きいため、健康のために習慣づけて食べるということは少ない。しかし今後さくらんぼを選ぶとき、ほんの少しでも健康に気を使って選ぶことができるだろう。
結論
ちなみに、木材としてのチェリーも、古くから人気がある。アメリカンブラックチェリーと呼ばれる木は、使い込むほどにあめ色に変化し、高級感のある素材は家具だけでなく楽器に使われることも。チップにして燻製にも使うことができる。もちろん、こうした木に実るさくらんぼも食べられる。すべてのさくらんぼの木が木材に適しているわけではないが、美味しくて木材にも使える、古くから人とともにあった存在といえるだろう。
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