1. 長野県で誕生したサンプルーン
サンプルーンは、長野県で誕生したプルーンだ。シュガーという品種を交配して作った品種で、日本国内で出回っているプルーンのなかで、もっともメジャーな品種といっても過言ではない。サンプルーンは完熟すると表面にしわができるため、食べごろのサインが分かりやすい。楕円形をしており、一粒あたりのサイズは小さい(約30~40g)が、ミネラルやビタミン、食物繊維などが豊富に含まれている。皮の色はダークな紫色だが、皮をむくと黄褐色をしている。
サンプルーンの旬はいつ?
サンプルーンの旬は、9月中旬~10月中旬頃だ。サンプルーンは長野県だけでなく、北海道でも栽培されている。北海道のサンプルーンは、9月下旬~10月下旬頃に収穫されているため、産地によって若干旬の時期が異なることを覚えておこう。
2. サンプルーンはどんな味?おすすめの食べ方も紹介
サンプルーンは強い甘みと、かすかな酸味を感じることができる。ほかの品種のプルーンよりも果汁の量が多いため、みずみずしい食感が特徴的だ。プルーンというと、ドライプルーンを思い浮かべる人も多いかもしれないが、サンプルーンは生食に向いている品種だ。しかも皮が薄いため、皮をむかずにまるごと食べられる。ただし、種は取り除くようにしよう。
ジャムにアレンジするのもおすすめ
サンプルーンが余ってしまった場合や、熟しすぎてしまった場合は、プルーンジャムにアレンジして食べるのもおすすめだ。プルーンをレモン汁や砂糖と一緒に鍋でしばらく煮詰めるだけでできるので、作り方も非常に簡単である。好みで赤ワインを加えれば、一気に大人向けの上品なジャムになるので、ワイン好きの人は試してみてほしい。サンプルーンの甘さとほどよい酸味が感じられるジャムは、プレーンヨーグルトやクラッカー、アイスクリームなどと相性バツグンである。
3. サンプルーンは自宅でも栽培できる!
サンプルーンは自家結実性(1本の木のなかで受粉できるタイプ)の品種だ。しかも、地植えだけでなく、鉢植えでもサンプルーンは育てることができるため、広い庭がなくても育てやすい。そこで、ここからはサンプルーンの育て方を簡単に紹介していこう。
- 植え付けをしよう
自家栽培する場合、サンプルーンを種から育てるのは少々難しいため、接ぎ木苗を購入して植え付けをしよう。植え付けは11~3月の間に行うのがベストだ。鉢植えをする場合は、7~8号ほどの大きさの鉢に1株植えるのがポイントだ。腐葉土や堆肥を混ぜた土を使うと水もちと水はけがよくなるのでおすすめだ。
- 水やりや肥料を与える際の注意点は?
鉢植えの場合は、土の表面が乾いた際に水を与えるようにしよう。肥料は2月、5月、10月に与えるとよい。
地植えの場合、基本的に水やりは不要だ。しかし、真夏の時期に土が乾燥しているようだったら水を与えてもよい。肥料は2月、10月に与えよう。
- 剪定と人工受粉を行おう
剪定は、夏と冬にそれぞれ行う。夏の剪定では、今後長く伸びそうな新しい枝を切っておこう。こうすることによって短い果枝が出やすくなるため、翌年の実のつきがよくなる。冬の剪定では、長くて、なおかつ葉芽だけしかついていない枝を切るのがポイントだ。
サンプルーンは自家結実性ではあるが、結実がきちんとできていない場合は、雄しべの花粉を採取し、雌しべにつけて人工受粉をしよう。
- 収穫しよう
サンプルーンの収穫時期は、9月中旬~10月中旬頃だ。ただし、地域によっては8月頃から収穫してもよい。サンプルーンの実を軽く押してみて、やわらかくなった時が収穫のタイミングだ。
結論
サンプルーンは、甘さと酸味の両方を感じられるバランスのとれたプルーンだ。日本で誕生したということもあり、日本人の口にあった味を堪能できる。しかも、自家栽培しやすい品種でもあるので、ガーデニングや栽培が好きな人はぜひ挑戦してみてはいかがだろうか。
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