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今注目されている食のバリアフリーって一体どんなものか知っている?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 渡邉里英(わたなべりえ)

2019年8月 5日

バリアフリーと聞くと階段を使わなくてもよいように設置されたスロープ、トイレや浴室などの手すりを思い浮かべる人が多いことであろう。しかし、バリアフリーはバリア(障壁)をフリー(なくす)という本質的な意味がある。上記のような施策ももちろんバリアフリーだが、それ以外にも多くの事案に用いることができる概念なのである。食もそのひとつ。来たる東京オリンピック・パラリンピックの開催にも深く関連している食のバリアフリーについて今回は学んでいこう。

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1. 食のバリアフリーとは

バリアフリーとは、先に述べたようにバリア(障壁)をフリー(なくす)という意味である。食においてのバリアとはどのようなものがあるだろうか?バリアと一口にいってもその種類はさまざまで、例えばよく知られるものではアレルギーや年齢や体調制限によって食せないものが存在する。離乳期の子どもは大人と同じものが食べられないし、1歳未満であれば、はちみつは食べられないなどという具合である。また病気によって摂取カロリーや栄養素の制限がある場合もこれに該当する。

もうひとつ大きなバリアとしてあげられるのが、宗教上、食べることができない食材があるということである。イスラム教では豚やアルコール、血液や適切な処理がなされていない食肉も合わせて禁じられている。これらを使わない食べ物のことをハラル、ハラルフードなどと呼ぶ。また、鰻や軟体動物なども好まれない場合が多い。そのほかキリスト教の一部の宗派ではアルコールやコーヒー、タバコなどの嗜好品が禁じられている。ヒンドゥー教では肉や魚全般、ニンニクや玉ねぎなどが禁じられている。

近年では、ベジタリアン、フレキシタリアン、ヴィーガンなどといった食習慣も存在する。体調面を考慮していることもあるが、これらは思想や思考が強く反映された食習慣で自らが望んで行うことが多い。日本でも話題になることが多くなってきたが、欧米ではより早くからこれらの食習慣を選ぶ人がいたため、それらに合わせた食べ物もバリエーション豊富に存在する。

2. 食のバリアフリーから考える未来

バリアフリーという言葉が広く聞かれるようになった背景には、文化、思想、暮らしの多様性というキーワードがある。まず、観光客の増加やインターネットの発展に伴い、多様性に触れる機会がぐっと多くなった。

実際に暮らしの中で、上記に挙げたようなバリアに触れる機会も増えているだろう。例えば、子どもをお持ちの人ならば、アレルギーというキーワードは非常に身近なものだろうし、ヴィーガンなどの食習慣を行なっている友人がいるかもしれない。宗教の異なる同僚がいるというケースも今や珍しくない。

食のバリアフリーを行うメリットは、より多くの人と食を通した共感が得られるところにある。みんなが食べられるものを一緒に食べ、美味しいと言い合う、この体験は多様性そのものを受けいれる土壌を育むと考えることもできるのだ。

3. 食のバリアフリーとオリンピック・パラリンピック

食のバリアフリーは今や、社会的にも広く求められる事案である。来たる2020年の東京オリンピック・パラリンピックもその機運のひとつ。世界中から多くの観光客が訪れる可能性のある世界的行事である。その際、食は大きなキーワードになりうる。日本ではまだまだ認知度の低い宗教による食習慣など、多くのバリアフリーに対応する力が求められているのだ。

こういった局面で非常に有効に使える食が日本には存在する。これがユネスコの無形文化財にも認定されている和食である。和食はそもそも野菜や米を中心にしたもの。特に精進料理は肉や魚を使うことがないので、多くの人が食べることのできるものである。食のバリアフリーという点では非常に優れている。こういった特有の文化を広めながら、幅広い食習慣に対応していくことが求められているのだ。

結論

バリアフリーと聞くと施設や整備などを思い浮かべる人が多いが、概念自体は幅広いシーンで考えられるもの。食もそのひとつといえよう。多くの食文化、食習慣があることを知るということは、多様性を感じるひとつのきっかけにもなる。一度、いろいろと調べてみるとよいかもしれない。
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