1. さやかの特徴

さやかは、じゃがいもの中でもとくに見た目がきれいな品種だ。大きさは男爵と同じくらいだが、卵形ででこぼこが少なく、目が浅い。表皮も男爵よりやや白っぽくつるんとした印象である。大きさに関しても粒ぞろいがいい。肉色は白っぽく、皮をむいてからも変色しにくい。目が浅いため皮がむきやすく、煮崩れもしにくいという非常に扱いやすいじゃがいもだ。
有毒物質であるグリコアルカロイドの含有量が少なく、光に当てても増えにくいため、長期保存しやすい点も魅力である。エグみは少なくさっぱりとした味わいで、加熱すると甘みも感じられる。男爵よりはやや水っぽいが、ほかの食材や調味料とのなじみがよくさまざまな料理に使いやすい。
有毒物質であるグリコアルカロイドの含有量が少なく、光に当てても増えにくいため、長期保存しやすい点も魅力である。エグみは少なくさっぱりとした味わいで、加熱すると甘みも感じられる。男爵よりはやや水っぽいが、ほかの食材や調味料とのなじみがよくさまざまな料理に使いやすい。
2. さやかの誕生と由来

さやかは北海道生まれのじゃがいもである。線虫被害に強い品種の育成を目標とし、北海道農業試験場で昭和58年に開発が始まった。「Pentland Dell」(イギリス生まれの疫病抵抗性主働遺伝子・R1R2R3を有する大粒多収品種)と「R392-50」(線虫被害の抵抗性主働遺伝子H1を有する品種)の交配種である。実生の養成・選抜が交配の翌年より開始され、平成4年に食用品種としての実用性を検討、平成7年に品種登録される。誕生から世に出るまで12年もの間、品種改良が行われた貴重なじゃがいもなのだ。
3. さやかの入手方法

さやかを一般的なスーパーや八百屋などで見かけたことはないという人がほとんどなのではないだろうか。それもそのはず、さやかは家庭でよく使われる男爵やメークイン・キタアカリなどとは違った目的で生産・出荷されているのだ。じゃがいもには生食用(青果用)・加工食品用・でんぷん原料用という3つの用途があり、それらにふさわしい品種が分類されている。さやかはその中でも加工食品用に該当する品種であるため、業務用としての取引が主である。一般家庭用として出回ることがめったにないのはこのような用途の違いが理由だ。
■さやかは業務用ポテトサラダの原料
さやかのほかには、トヨシロ・スノーデン・きたひめ・ホッカイコガネが加工食品用の代表品種で、これらはポテトチップの原料として使われている。一方、さやかはフライには向かない品種で、ポテトサラダ用のじゃがいもである。さやかを加工前の状態で入手するには、一部の業務スーパーやネット通販を利用するといいだろう。
4. さやかの美味しい食べ方

加工食品用のじゃがいもというと、あまり美味しくないと思われがちだが、さやかに関してはそうでもない。ポテトチップ用のじゃがいもには甘みがない品種が多いが、さやかは加熱すると甘みも出るし、サラダのほかにも煮込み料理や炒め物に向いている。揚げ物にするのはおすすめできないが、そのほかの料理には問題なく使えるし、有毒物質の増加のリスクも小さいため保存もしやすい。マヨネーズとの相性がいいため、やはりサラダが一番おすすめの食べ方だが、それ以外にもいろいろなじゃがいも料理を作ってみてはいかがだろう。皮がむきやすく変色しにくいので子どものクッキングにもおすすめしたい。
結論
さやかは加工食品用のじゃがいもということで、普段目にすることはほとんどない。しかし、意外と家庭用としても使える扱いやすく美味しいじゃがいもなので、機会があればぜひ入手してみてはいかがだろう。新たなじゃがいも料理に出合えるだろう。
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