1. シシリアンルージュの特徴
シシリアンルージュはイタリア・シチリア島で生まれた調理用のミニトマトである。生でも食べることができるが、火を通すことでより旨みを感じることができる。ほかにはない濃厚な味をもつことから注目されており、日本の飲食店などでもよく使われるようになった。また、秋田県横手市ではシシリアンルージュを使った100%ジュース「ピューレジュース」を商品化するなど、産地化するために力を入れている。
シシリアンルージュの栄養
シシリアンルージュは栄養価も高く、通常のトマトに比べグルタミン酸が約3倍含まれているほか、リコピンにいたってはなんと約
8倍も含まれているようだ。グルタミン酸は旨み物質として知られ、昆布やチーズなどにも多く含まれている。加熱することでさらに旨みが増強されるため、スープや煮込み料理に使うとよい出汁が出る。リコピンはトマトの赤色の成分であり、抗酸化作用をもつ。熱に強いため、火を通してもその作用は失われにくい。
8倍も含まれているようだ。グルタミン酸は旨み物質として知られ、昆布やチーズなどにも多く含まれている。加熱することでさらに旨みが増強されるため、スープや煮込み料理に使うとよい出汁が出る。リコピンはトマトの赤色の成分であり、抗酸化作用をもつ。熱に強いため、火を通してもその作用は失われにくい。
ほかにもいろいろ!調理用トマト
日本では生食用・調理用のトマトの区別はあまりされないが、欧米ではそれぞれに適したトマトが栽培されている。近年日本でも調理用トマトというカテゴリで販売されることが増えてきた。シシリアンルージュ以外にもさまざまな品種がある。
■サンマルツァーノ
イタリアの伝統的な調理用トマト。皮が厚く、酸味が強いため生食にはあまり向かないが、加熱用のトマトとしては優秀。火を通すと甘みが出てくるので、トマトソースにはぴったりだ。
■すずこま
JA全農と農研機構東北農業研究センターで共同育成された日本生まれの調理用トマト。甘みと酸味のバランスがよく、煮崩れしにくいため扱いやすい。
■クックゴールドトマト
オレンジ色でミニトマトよりも大きく、小ぶりのトマトほどの大きさ。調理用としてはもちろん、生食にも向いている。
2. シシリアンルージュの旬や選び方
シシリアンルージュの旬は主に7月後半~8月頃だが、ハウス栽培されているため年間を通して流通している。一般的なトマトより回転がはやく、たくさん収穫できる。シシリアンルージュなどの調理用トマトは、日本で主に販売されている生食向きのトマトとは選び方も異なる。一般的なトマトのことは忘れ、次の点に注意して選ぼう。
鮮やかな赤色で、つやがあるもの
色が鮮やかなものほど味は濃厚。全体がムラなく色づいているものを選ぼう。
皮にハリがあり、固いもの
皮がピンと張っているものを選ぼう。調理用トマトとしてはやわらかいものよりもある程度固さのあるもののほうがよい。
ヘタが綺麗な緑色で、枯れていないもの
シシリアンルージュはヘタが取れやすい品種のため、ヘタがとれていても気にしすぎる必要はない。ヘタつきの場合は変色していないか、枯れていないかを確認しよう。
3. シシリアンルージュのおすすめの食べ方
シシリアンルージュは加熱することで旨みが増すため、調理するのがおすすめである。また水分が少ないため、炒めたり焼いたりしても水っぽくならず、ほかの食材と絡みやすいのも特徴だ。旨みが強いので、余計な調味料は入れなくても美味しく仕上がる。トマトソースにするとさまざまな料理に使え、保存もきくのでおすすめだ。
シシリアンルージュのトマトソース
1. シシリアンルージュはよく洗い、半分に切る。にんにくはみじん切りにする。
2. 鍋にオリーブオイルとにんにくを熱し、香りが出てきたところでシシリアンルージュを加える。
3. 全体に油が回ったら、弱火で好みの状態になるまで煮詰め、最後に塩で味を調える。
2. 鍋にオリーブオイルとにんにくを熱し、香りが出てきたところでシシリアンルージュを加える。
3. 全体に油が回ったら、弱火で好みの状態になるまで煮詰め、最後に塩で味を調える。
結論
加熱するほど美味しいイタリアのミニトマト・シシリアンルージュについて紹介した。日本でも徐々に浸透しつつあるので、一般的なスーパーに出回る日もそう遠くないだろう。品揃えの豊富な青果店などではすでに取り扱っているところもあるので、シシリアンルージュを使って、本格的なイタリア料理に挑戦してみてはいかがだろうか。
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