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日本生まれの大玉の西洋梨【バラード】とは?

日本生まれの大玉の西洋梨【バラード】とは?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 渡邉里英(わたなべりえ)

鉛筆アイコン 2020年1月21日

西洋梨の多くはフランスをはじめとしたヨーロッパが原産とされているが、バラードは山形県で生まれた西洋梨だ。親にバートレットとラ・フランスを持ち、双方の美味しさを引き継ぎながらも独自の特徴を持つ。今回は西洋梨の一種、バラードについて紹介したい。

  

1. バラードの誕生と、親の紹介

バラードが品種登録されたのは平成11年と、西洋梨のなかでもとくに新しい品種である。生産数も多くないことから、名前を知らない人も多いであろう。まずはバラードの誕生と、親であるバートレットとラ・フランスについても紹介したい。

バラードの誕生

バラードは山形県の園芸試験場で、バートレットとラ・フランスを交配した接ぎ木から生まれた。バートレットとラ・フランスが親にあたる。ちなみに名前の由来は、親であるバートレットの「バ」とラ・フランスの「ラ」をとり、バラードと名付けられた。音楽用語のバラードもイメージされている。

バートレットの特徴

大きさは250g前後である。果皮は熟す前は黄緑色だが、熟すにつれて黄色へと変化する。どちらかというと甘みは控えめでありさわやかで、なめらかな舌ざわりである。果肉は白く、果汁が多くジューシーである。西洋梨の中でも完熟した時の芳醇な香りが強いのが特徴だ。

ラ・フランスの特徴

大きさは250g前後で、果皮は薄緑色で収穫時から完熟までほとんど変わることはない。味は香りや甘みが強い。弾力に富んだ白い果肉ととろけるような口当たりが特徴だ。

バラードの特徴

大きさは350~500gほどで、西洋梨のなかでは大きい。収穫時の果皮は黄緑色だが熟す過程で黄色へと変化する。果皮のサビは多いほうである。果肉は白く、果汁は多い。甘みが強く酸味は少ない。くちどけはよく、柔らかい食感である。バートレットとラ・フランスのよいところを受け継いでいる。ちなみに、バラードが一番多く生産されているのは山形県で、次いで岩手県、北海道、長野県である。山形県が全国生産量の5割以上を占める。

2. 美味しいバラードの見分け方と保存方法

バラードの収穫時期は9月下旬からで、予冷と追熟の期間を経て、市場に出回るのは10月に入ってからが多い。

美味しいバラードの見分け方

形はさまざまあるが、ふっくらとした形のものがよい。また、手に持ち重量感を感じられるものがおすすめだ。一部茶色く変色し、柔らかくなりすぎているものやキズが付いているものは避けたほうがよい。

食べごろの見分け方

果皮は完熟すると黄緑色から黄色へと変化する。軸にシワがより、軸のまわりにかすかに柔らかさを感じたころが食べごろである。

保存方法

完熟前のバラードは新聞紙で包むか、ポリ袋に入れて直射日光を避け、室温で保存して追熟させる。熟したらラップなどに包んで冷蔵庫の野菜室に保存し、なるべく早く食べるとよい。

3. バラードに含まれる栄養素

とくにバラードに多く含まれている栄養素は、カリウムと食物繊維である。

カリウム

カリウムは余分なナトリウムを排出するため、むくみ解消や、血圧を抑える効果があると言われている。

食物繊維

食物繊維とは、人の消化酵素では消化されない成分である。食物繊維には不溶性と水溶性があり、どちらとも共通しているのは善玉菌を増やし腸内環境を整えるはたらきがあることだ。不溶性食物繊維は便のかさを増やし、排便促進作用がある。水溶性食物繊維は糖質の吸収をおだやかにして、食後血糖値の上昇をゆるやかにする働きがある。ちなみに、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維は、バラードをはじめとした西洋梨にはどちらも含まれているが、不溶性食物繊維のほうが多い。

結論

バラードはまだ生産数が少ないことから希少価値が高い。主に贈呈用としての利用が多く、通信販売で購入することもできる。主な生産地である山形県では時期になると見かけることができ、その美味しさからひそかな人気を博している。もし機会があったら、バラードを味わってみてはいかがだろうか。
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  • 公開日:

    2019年8月25日

  • 更新日:

    2020年1月21日

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