1. イエローキングの特徴と誕生
網目のないノーネットメロンの仲間であるイエローキングは、黄色いつるんとした表皮が特徴的だ。黄色くて大きいという見たままの特徴が、ネーミングの由来である。珍しい見た目と誰からも好まれる上品な甘さで人気を集め、贈答品としてもよく選ばれる。
■糖度14~15度のまろやかな甘み
イエローキングは糖度が安定しており、甘いがさっぱりとしており、果肉も厚みがあり適度にやわらかく、非常に食べやすいメロンだ。また、果肉は淡白緑色だが熟すと半透明になる。淡白緑色のうちに食べると、ほかのメロンとは違ったサクッとした食感を楽しめる。
■贈答品ながら小玉で安価
贈答品にもふさわしい美しい見た目ながら、1㎏前後と小玉なので扱いやすいのも特徴的だ。また、1玉あたり1000円前後で販売されることが多く、マスクメロンなどと比較するとお手ごろである。あえてイエローキングを選ぶ人が多いのもうなずける。
■奈良県の種苗会社で誕生
イエローキングは、スペインメロンとハネジューメロンの交配種とされている。スイカとメロンを専門に品種育成を行う種苗会社・萩原農場が平成9年に発表した。その後、各地に生産者が広がり幅広い地域で栽培されている。
2. イエローキングの旬と入手方法
基本的にハウスではなく露地裁倍で作られるイエローキングは、旬の時期しか食べることができない。春から夏にかけての限られた期間が旬のため、逃さないようしっかりとチェックしておこう。
■5~7月中旬がピーク
出荷時期は地域によって異なり、熊本県など九州の温かい地域から順に旬を迎える。早いところでは4月中旬から出荷が始まるが、5~7月中旬頃にかけてがイエローキングの旬のピークとされる。
■店舗や産直・通信販売で購入しよう
旬は長くないが、日持ちし可食期間が長いメロンのため、流通も多い。スーパーマーケットや青果店などの店舗のほか、道の駅や産直販売でも購入できる。また、通信販売を取り扱う店舗も多いため、確実に手に入れたい場合はHPなどの情報をチェックしてみるといい。
3. イエローキングの美味しい食べ方
メロンは食べごろを見極めることが美味しく食べるコツだが、イエローキングの場合食べごろが非常に長い。追熟を待つ必要もなく食べごろになってからも日持ちする。そのため厳重にチェックする必要はないが、見分けるポイントとより美味しい食べ方を紹介しよう。
■食べごろは底部の線をチェック
イエローキングは、果実の底部に線が見られる。その線が白く透き通るのが食べごろの目安のため、それまでは常温で保存しよう。冷蔵庫に入れるのは食べる直前の2~3時間に留めておく。冷やし過ぎると甘みが減るため気を付けたい。
■スプーンで果汁ごといただこう
冷やしたイエローキングは、半分にカットして種を取り除いたあと、好みのサイズにカットしていただこう。果肉が白くサクッとしている場合は一口大に細かくカットしてもいい。半透明になるまで熟していれば、半分にカットしたものをスプーンで果汁ごとすくって食べるのもおすすめだ。
結論
キンショーメロンに似ているといわれることも多いイエローキング。いわゆるメロンというイメージとはちょっと違う風貌だが、その個性が逆にみんなから喜ばれている理由ではないだろうか。贈答品としてもおすすめできるメロンだが、旬の時期にはぜひ家族で楽しみたい。
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