1. ゴーヤ(苦瓜)の特徴

ゴーヤ(苦瓜)は、ウリ科ツルレイシ属に分類されるつる性の一年草だ。大きさは品種によって異なり、小さなものでは15㎝ほど、大きいものでは40㎝以上にもなる。太さも細いものから太いもの、色も基本的には緑色だが、濃いものや薄いもの、また白色のものとさまざま。ゴーヤ(苦瓜)の表面には、特徴的ないぼがあるが、種類によってはいぼがなくすべすべしたものもあり、意外とバリエーションが豊富なのだ。
■栄養たっぷり
ゴーヤ(苦瓜)はその名のごとく強い苦みが特徴。この苦みは、モモルデシンと呼ばれる成分によるもの。ほかにもゴーヤ(苦瓜)には、ビタミンC、カリウムなどのミネラルも含まれる。栄養面でもぜひ食べたい野菜である。
■黄色くなっても食べられる!
普段広く食べられている緑色のゴーヤ(苦瓜)は熟す前のものであり、完熟すると緑色から黄色~橙色へと変化する。中の種も赤くなるため見慣れているゴーヤ(苦瓜)とはまるで違った姿になる。家庭菜園で収穫が遅れたゴーヤが黄色くなって捨ててしまうという人もいるが、実はこの状態のゴーヤ(苦瓜)は苦みが抜けて柔らかく甘みのある味わいを楽しめる。赤くなった種も含め、捨ててはもったいない。熟したゴーヤ(苦瓜)でしか味わえない美味しさを楽しんでほしい。
2. ゴーヤ(苦瓜)の誕生と名前の由来

ゴーヤ(苦瓜)の原産地は熱帯アジアといわれる。誕生の時期ははっきりとわかっていないが、1713年に残された書物「琉球国由来記」に苦瓜という言葉が書かれている。この書物によると、当時中国から琉球王国へと伝わったとされている。つまり、江戸時代にはもう沖縄にゴーヤ(苦瓜)が存在していたということだ。その後、沖縄県や南九州を中心に広がり、県外に出荷されるようになったのは1993年のこと。沖縄料理ブームとともに、日本全国に広がっていった。
ゴーヤという呼び名の由来にはさまざまな説があるが、苦瓜を中国語読みすると「クーグア」という発音になり、それがゴーヤへと変化したという説が有力だ。沖縄では「ゴーヤー」や、ライチに見た目が似ていることから「レイシ」と呼ばれている。しかし全国的には、苦瓜=ゴーヤという名称が一般的になっている。
ゴーヤという呼び名の由来にはさまざまな説があるが、苦瓜を中国語読みすると「クーグア」という発音になり、それがゴーヤへと変化したという説が有力だ。沖縄では「ゴーヤー」や、ライチに見た目が似ていることから「レイシ」と呼ばれている。しかし全国的には、苦瓜=ゴーヤという名称が一般的になっている。
3. ゴーヤ(苦瓜)の美味しい食べ方

■旬と産地
ゴーヤ(苦瓜)はキュウリなどと同じく夏野菜であり、旬は5月~8月頃だ。主な産地は沖縄県をはじめ、熊本・高知・鹿児島など南の地域だが、群馬県や和歌山県などでも生産されている。夏が旬ではあるが地域によってズレていたり、ハウス栽培も行われていたりするため、ほぼ一年中入手することができる。
■美味しいゴーヤ(苦瓜)の見分け方と準備
美味しいゴーヤ(苦瓜)は、色が均一で、いぼが細かく張りがあるといわれる。美味しいゴーヤ(苦瓜)は乾燥にも水気にも弱いため、入手したら水気を拭き取りポリ袋などに入れて、立てた状態で冷蔵庫の野菜室で保存するといい。苦みが気になる場合は調理の前にワタを取って塩もみし、水洗いするか熱湯をかけるとやわらぐ。
■いろいろな食べ方を楽しもう
日本では代表的な沖縄料理であるゴーヤチャンプルーのほか、かき揚げや漬物などで食べられることが多い。アジア諸国では日本とはまた違った食べ方がされている。たとえば、中国や台湾では炒め物のほかスープの具材としても使われる。インドではカレーに利用し、東南アジアではゴーヤ(苦瓜)の葉をサラダにするという食べ方も。完熟前の緑色のゴーヤ(苦瓜)だけでなく、黄色く熟した状態のものを果物として食べる地域もある。沖縄のイメージが強いゴーヤだが、意外と世界で愛されている夏野菜なのだ。
結論
ゴーヤ(苦瓜)の歴史の古さや名前の由来など、ただ苦いだけではないゴーヤの知られざる魅力をお伝えしてきた。定番のゴーヤチャンプルーだけでなくさまざまな食べ方を楽しみつつ、より身近な野菜として活用してほしい。
この記事もCheck!