1. 日本でのプルーンの栽培

プルーンの基礎知識
プルーンは、西アジアのコーカサス地方が発祥の地で、そこからヨーロッパやバルカン半島に広まったといわれている。1850年代にフランスの植木職人によってアメリカのカリフォルニアに苗木が運ばれたプルーンは、1900年頃には90,000エーカーにまでプルーン畑が増え、カリフォルニアは世界的なプルーンの産地となった。
日本で栽培されているプルーンの品種
日本にプルーンが入ってきたのは、明治時代に入ってからだ。しかし、プルーンは雨が多いと裂果や病気が発生しやすく、日本での栽培は難しかったため定着はしなかった。現在では、日本の気候に合ったさまざまな品種が開発され、長野や北海道、青森などで栽培されている。全国のプルーンの収穫量は約2,800tで、そのうち長野県の収穫量は約1,700t。全国の約60%を占めている。
日本で栽培されているプルーンの品種は、「サンプルーン」「シュガー」「サンタス」「グランドプライズ」「アーリーリバース」などで、ほかにもさまざまな品種が栽培されている。
日本で栽培されているプルーンの品種は、「サンプルーン」「シュガー」「サンタス」「グランドプライズ」「アーリーリバース」などで、ほかにもさまざまな品種が栽培されている。
2. ドライプルーンで利用されるカリフォルニア産のフレンチ

日本でも栽培されているプルーンの品種「フレンチ」は、アメリカカリフォルニア産のドライプルーンに使われる「ダジャン種」の品種。カリフォルニア・フレンチ・プルーンと呼ばれカリフォルニアで生産されるプルーンの約99%を占めている。
水分が18%になるくらいまで乾燥させることで、甘みが濃縮され美味しいドライプルーンになり、生食よりは加工に向いた品種である。
水分が18%になるくらいまで乾燥させることで、甘みが濃縮され美味しいドライプルーンになり、生食よりは加工に向いた品種である。
3. プルーンの収穫時期と旬

プルーンは、収穫の時期によって「早生種」「中生種」「晩生種」に分類され、早い品種では7月中旬から収穫が始まり、遅い品種では10月中旬まで収穫できる。最も多く流通する時期は、8月中旬~9月にかけてで、その時期がプルーンの旬にあたる。
フレンチは、晩生種に分類され8月下旬~9月上旬が収穫期である。
フレンチは、晩生種に分類され8月下旬~9月上旬が収穫期である。
4. プルーンの栄養価と美味しい食べ方

プルーンの栄養価
生のプルーンの可食部100gには、食物繊維が1.9gと豊富に含まれている。食物繊維は、胃や腸などに働きお腹の調子を整える働きがある。また、血圧を正常に保つ効果が期待されるカリウムが220㎎、抗酸化作用があるβカロテン当量も480mg含まれている。
乾燥させたドライプルーンは、マグネシウムが40㎎、リン45㎎、鉄1㎎、亜鉛0.5㎎などミネラル分も豊富で栄養価が高く、健康補助食品として人気が高い。
乾燥させたドライプルーンは、マグネシウムが40㎎、リン45㎎、鉄1㎎、亜鉛0.5㎎などミネラル分も豊富で栄養価が高く、健康補助食品として人気が高い。
美味しいフレンチの選び方
生のプルーンの果皮表面には、白い粉がついているものがある。これは、ブルームと呼ばれるもので、プルーンが雨などの水分をはじいたり病気を防いだり、果実から水分が蒸発するのを防いで新鮮さを保つため、自らが出している天然成分である。農薬などではないので、皮ごと食べても安心である。プルーンの皮には抗酸化作用が期待されるポリフェノールの仲間であるアントシアニンが豊富に含まれている。
新鮮なフレンチの果実には、このブルームがついている。また軸が緑っぽく、果皮にシワがなく張りのある状態である。この状態の新鮮なフレンチは、まだ酸味を感じるので常温で追熟させてから食べよう。食べごろは、軸の周辺から果実の中間にかけてシワが見られる状態で、果実に弾力を感じ強い甘さと濃厚な味が楽しめる。
新鮮なフレンチの果実には、このブルームがついている。また軸が緑っぽく、果皮にシワがなく張りのある状態である。この状態の新鮮なフレンチは、まだ酸味を感じるので常温で追熟させてから食べよう。食べごろは、軸の周辺から果実の中間にかけてシワが見られる状態で、果実に弾力を感じ強い甘さと濃厚な味が楽しめる。
結論
明治時代に日本に導入されたプルーンであるが、雨の多い日本の気候では、栽培が難しく当初は普及しなかった。その後、品種改良によって日本の気候に合った品種も登場し、さまざまな品種が栽培されている。ドライプルーンやシロップなどを見かけることが多いが、生のプルーンも食べてみてはいかがだろうか。
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