1. 生ハムとは

生ハムは、塩漬けし熟成させた豚のもも肉のハムのこと。実は生ハムという呼び名を使っているのは日本だけで、これはボイルや燻製過程を経る普通のハムと差別化するために生まれた言葉である。
プロシュートとハモンセラーノ
生ハムといえば、イタリア産のプロシュートとスペイン産のハモンセラーノが二大巨頭。プロシュートはクセがなく、柔らかな口どけが特徴だ。パルマ近郊がプロシュートの名産地として知られている。対してハモンセラーノはより力強い味わいで、濃厚な旨みが自慢だ。肉質もやや硬めでぎゅっとしまった印象である。
生ハムの美味しさ
冷蔵技術が発達していなかった頃、せっかくの食肉を長く楽しみたいという工夫から生まれたのが生ハムをはじめとするシャルキュトリーである。生ハムはそのなかでも基本中の基本。材料も豚肉と塩、砂糖だけととてもシンプルだ。18〜24ヶ月かけて熟成させることで、まろやかさが増す。カットすると鮮度がどんどん落ちるので、保存する場合は、ラップでしっかりと空気を遮断するのが正解だ。
2. 生ハムとフルーツの相性

プロシュートとフルーツ
さっぱりとしたプロシュートはフルーツとの相性抜群。基本的にはどんなものでもOKだが、メロン、もも、キウイなどがおすすめ。カットしたフルーツをくるりと巻くだけでもよし、全体を和えるようにサラダにしてもよいだろう。プロシュートの優しい味わいと旨み、塩気がフルーツの甘みをさらに引き立ててくれる。
ハモンセラーノとフルーツ
より濃厚なハモンセラーノは、合わせるフルーツもしっかりと味のあるものがおすすめ。イチジクや柿、マンゴー、洋梨などもよく合う。ハモンセラーノはプロシュートと違い、肉質が硬いのでフルーツをくるりと巻くのには不向き。添える、和えるなどして、一緒に食べるほうがよいだろう。ハモンセラーノの旨みが、フルーツをよりリッチな味わいへと導いてくれる。
3. 生ハムとフルーツのレシピ

プロシュートと桃とチーズのパスタ
プロシュートと桃の組み合わせは、目から鱗の美味しさ。それに冷たいパスタを合わせると、まるでお店のような味わいに。パスタは細めのものをチョイスして、茹でたら氷水に放ち、しっかりと締めてから水を切り、オリーブオイルをまぶしておく。桃は手頃な大きさにカットし、モッツァレラチーズは手でちぎり、2つを合わせて塩、胡椒、レモン汁で和えてパスタのうえに乗せる。最後はプロシュートをたっぷりと盛りつければ完成だ。レモンの皮を刻んで散らすと美しい。
イチジクとハモンセラーノのサラダ
イチジクとハモンセラーノのサラダには、バルサミコ酢がぴったり。野菜はやや苦味のあるものが合うので、セルバチコやルッコラなどをチョイスするとよいだろう。水気を切った野菜、適度な大きさにカットしたイチジクとハモンセラーノを盛り付け、バルサミコ酢とオリーブオイル、塩胡椒、はちみつで作ったドレッシングをかければ完成だ。パルミジャーノレッジャーノをトッピングしてもよい。
結論
フルーツと生ハムの相性のよさは、一度食べればきっとわかるはず。季節のフルーツをまずは合わせてみるとよいだろう。例外として、バナナはNG。香りが強すぎて、生ハムの塩気とバッティングしてしまう。フルーツはいくつか種類を合わせても美味しくいただける。まずはプロシュートにカットしたフルーツを巻くことから始めたい。
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