1. アドボに使用するのは酢?それともポン酢?
テレビの料理番組やインターネットのレシピサイトではおなじみのアドボだが、男性の中には詳しく知らないという人もいるだろう。簡単にいえば、フィリピンの代表的な家庭料理で、肉に酢を加えた調味液に漬け込んで煮込む料理だ。先述したように、アドボを作るときに酢を使う人もいれば、ポン酢や黒酢を使用する人もいる。
では、酢とポン酢は何が違うのだろうか。酢とひとことでいっても穀物酢・米酢・黒酢など、いろいろと種類がある。アドボに使用されることが多いのは穀物酢のようだ。穀物酢は、日本でもとくにポピュラーな醸造酢である。材料は小麦・米・酒粕・コーンなどをブレンド。サッパリとさわやかな味が特徴で、アドボのような煮物料理に向いているという。
一方のポン酢は、小麦と大豆を含むしょうゆ・果糖ぶどう糖液糖・かんきつ果汁・醸造酢などが原材料だ。特徴はかんきつの風味がよく、鍋料理や焼肉はもちろん、アドボのように漬け込んで使うこともできる。また、黒酢はまろやかな味わいで、酢豚のような肉料理と相性がいい。それぞれの特徴をみると、酢もポン酢も黒酢もアドボ料理に使用するのに向いているようなので、あとは個人の好みで選ぶとよい。
2. アドボ料理に合うポン酢を使用した副菜
次に、アドボ料理がメイン料理のときに合う副菜について紹介しよう。アドボの味の特徴は、皆さんがよく知っている料理にたとえると豚の角煮のような感じだ。肉を使用するため、食べごたえがありコクがあって美味しい。その味にあう副菜といえば、ポン酢を使用したサッパリ味のレタスと海苔のポン酢和えだ。一般的にレタスは油の多いドレッシングやマヨネーズをかけて食べがちだが、アレンジをきかせてにんにく&ごまの風味の酢ダレでサッパリといただこう。
次におすすめの副菜は、フレッシュなトマトにポン酢やごま油、すりごまを合わせたトマトのごまポン和えだ。和えるだけで簡単に作れるうえにみずみずしく、アドボ料理の箸休めとしておすすめの副菜である。さらにキャベツとツナをポン酢で和えるおひたしもおすすめの副菜のひとつだ。アドボを煮込んでいる間にパパッと作れるうえ、野菜が補えるのが嬉しいポイントのひとつ。
3. アドボに使用する酢をポン酢にすると栄養価は変わるのか
先述したようにアドボを作るときに使用する酢はポン酢でも構わないが、変更すると栄養価はどのように変わってしまうのだろうか。アドボに使われることの多い穀物酢100gあたりに含まれる栄養成分は、タンパク質0.1g、炭水化物2.4g、ナトリウム0である。一方のポン酢はタンパク質3.7g、炭水化物10.8g、ナトリウム3,100mg、食塩相当量7.8gである。
穀物酢とポン酢を比較すると、ナトリウムの含有量が断然ポン酢のほうが多いことがわかるだろう。これは、ポン酢にはしょうゆが含まれているためだ。また、カリウム・カルシウム・鉄・マグネシウム・リンなどのミネラルや葉酸などの栄養価は、ポン酢のほうが高い。
とくに柑橘を使用してポン酢を手作りすれば、ビタミンCを増やすことが可能だ。またアドボにポン酢を使用すると味付けの調味料を減らせるうえ、使用量を調節すれば塩分量を控えることもできるのでおすすめしたい。
結論
先述したように、アドボに使用する酢はポン酢で構わない。米酢やすし酢でもアドボのような煮物料理が作れないわけではないが、どちらかといえば寿司飯に利用するのに向いているようだ。アドボを美味しく作りたいなら、穀物酢やポン酢を使用するのが無難かもしれない。
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