1. 牛のたたきとは

牛のたたきとよく似た料理にローストビーフがある。まずは、牛のたたきの作り方とローストビーフとの違いについて見てみよう。
牛のたたきの基本的な調理法
牛のたたきは、かたまり肉をフライパンや網を使い、中まで火を通さずに表面だけをさっと焼いたあとに、冷ましたものである。余熱で火が入らないように氷水で冷やすこともある。肉は薄くスライスして、醤油ベースタレや生姜やにんにくなどの薬味をつけていただく。タマネギのスライスなどの野菜が添えられることもある。
ローストビーフとの違い
牛のたたきに似ている料理にローストビーフがある。牛のたたきとローストビーフの違いとは何かご存知だろうか。じつはソースの味付けが和風と洋風の違いだけでなく、調理法が違っている。ローストビーフは、肉のかたまりに塩やコショウなどで下味をつけオーブンで蒸し焼きし、焼きあがったら薄く切ってグレイビーソースなどをかけて食べる伝統的なイギリス料理である。つまり、牛のたたきとローストビーフは、肉を焼いたあとに冷やすか冷やさないか、肉の中まで火が通っているかいないかの違いがある。
中は生なのに危険じゃないの?
牛のたたきは、鰹のたたきと同様に外側には火を通すが、中は生に近い状態で食べられる。では、牛肉は生で食べても大丈夫なのだろうか。牛肉は、豚肉と違い肉の内部には菌や寄生虫は存在していないといわれている(ただしレバーや消化器官には存在するので、生食は厳禁)。しかし肉の内部は無菌でも、表面には調理の際に手で触れた時やまな板などから菌が付着することがある。新鮮な牛肉で、購入後の保管状態がよいものであれば、肉の表面の菌は焼けば死滅するので、中は生でも心配はないだろう。したがって、牛のたたきやレアステーキは中は生の状態でも食中毒の危険が少ないのである。しかし、長時間常温放置すると菌が繁殖することになるので、できるだけ早く食べ、保存する場合にはラップや真空パックをしてすぐに冷蔵庫に入れるようにしよう。
2. 牛のたたきのカロリーはどのくらい?

カロリーが高そうなイメージがある牛肉だが、牛のたたきのカロリーはどのくらいなのだろうか。また、おもな栄養についても調べてみた。
牛のたたきに使われる部位は
牛のたたきには、一般的にランプと呼ばれるサーロインの後ろの部分やもも肉など赤身の肉が使われる。ロースなど脂が多い霜降りになった肉は、牛のたたきには合わない。これは牛肉の脂の融点が高いため、冷めた料理だと口の中で脂肪がなかなか融けずに後味が悪くなるからである。したがって、牛のたたきには脂肪の少ない赤身の肉がよいということだ。
牛のたたきのカロリー
牛肉は部位によってカロリーが大きく違う。牛のたたきに向いているとされるランプとほかの部位の可食部100gあたりのカロリーを比較してみよう。
- 輸入牛肉 肩ロース皮下脂肪なし 生・・・237kcal
- 輸入牛肉 リブロース皮下脂肪なし 生・・・223kcal
- 輸入牛肉 サーロイン皮下脂肪なし 生・・・238kcal
- 輸入牛肉 もも皮下脂肪なし 生・・・149kcal
- 輸入牛肉 ランプ皮下脂肪なし 生・・・190kcal
以上のようにロースやサーロインなど脂肪が多い部位に比べると、赤身肉のランプやももはカロリーが低いことがわかる。
牛のたたき1人前のカロリーは、大手醤油メーカーのレシピサイトでは、もも肉75gを使用して約193kcalとなっている。牛肉というとカロリーが高いイメージがあるが、赤身部分の肉を使う牛のたたきは、低カロリーでヘルシーな料理なのである。
また赤身の部分には、アミノ酸バランスのよい良質の動物性タンパク質が豊富で、ほかにもビタミンB群、鉄分が含まれている。
牛のたたき1人前のカロリーは、大手醤油メーカーのレシピサイトでは、もも肉75gを使用して約193kcalとなっている。牛肉というとカロリーが高いイメージがあるが、赤身部分の肉を使う牛のたたきは、低カロリーでヘルシーな料理なのである。
また赤身の部分には、アミノ酸バランスのよい良質の動物性タンパク質が豊富で、ほかにもビタミンB群、鉄分が含まれている。
3. 牛のたたきをヘルシーに食べるには

牛のたたきは、高タンパク質・低脂肪のヘルシーな料理である。牛肉にはタンパク質のほか、赤血球のヘモグロビン生成を助けるビタミンB12や皮膚を健康に保ち、糖質、脂質、タンパク質の代謝を助けるナイアシンが豊富に含まれている。
また、牛のたたきに添えられることが多いタマネギには、ポリフェノールの一種のケルセチンやにおいや辛みの成分である硫化アリルが含まれている。これらは血液の流れをスムーズにする効果があるといわれている。タマネギ以外にも、いろいろな野菜を添えてサラダのようにして食べると牛のたたきをよりヘルシーに食べることができる。
しかし、牛のたたきは酒のつまみとして出されることが多い料理なので、美味しいからといって酒を飲み過ぎてしまえば、カロリーを摂りすぎることになるので注意しよう。
また、牛のたたきに添えられることが多いタマネギには、ポリフェノールの一種のケルセチンやにおいや辛みの成分である硫化アリルが含まれている。これらは血液の流れをスムーズにする効果があるといわれている。タマネギ以外にも、いろいろな野菜を添えてサラダのようにして食べると牛のたたきをよりヘルシーに食べることができる。
しかし、牛のたたきは酒のつまみとして出されることが多い料理なので、美味しいからといって酒を飲み過ぎてしまえば、カロリーを摂りすぎることになるので注意しよう。
結論
霜降りになった和牛のイメージから、カロリーが高いと思われがちな牛肉。しかし、ランプなど赤身の部分を使う牛のたたきは、高タンパク質・低カロリーのヘルシーな料理なので、カロリーを気にする人も、ぜひ楽しんで味わってみてほしい。しかし、酒にあわせて食べられることが多いので、ほかの料理や酒の量などには注意が必要である。
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