1. フルーツと天ぷらの関係

フルーツと加熱
フルーツと天ぷらと聞くと妙な組み合わせと思う人もいるかもしれない。ただ、フルーツを天ぷらにすると美味しいのには、訳があるのだ。それが加熱。加熱によって甘みが増す理由はいくつかあるが、その1つは、加熱による温度上昇で甘みを感じやすくなるからである。また、酸味が和らぐことも影響していると考えられる。
専門店でも
天ぷら店や和食店でもフルーツを天ぷらにして提供している店は存在する。季節のフルーツをデザートとして出している店もあれば、ひとつの料理として提供している店もある。プロも同じようにフルーツを天ぷらにしているというわけだ。
海外でも
インドネシアでは、バナナの天ぷらは定番の料理として愛されている。屋台料理のひとつで、日本の天ぷらよりやや厚い衣が特徴だ。外はサクサク、中はとろーり。バナナの強い甘みが味わえる。
2. 天ぷらに似合うフルーツ

おすすめはイチジク
専門店でもたまに見かけるフルーツの天ぷらといえば、イチジク。半割りにしたものを揚げてあるものが多い。そもそも柔らかいイチジクが加熱により、さらにソフトにとろりと溶け出すようになるところが美味しさの要。サクサク感とのコントラストも重要なので、薄く衣をつけるとよい。中身が透けて見えると美しい。
作りやすいのはバナナとアボカド
バナナやアボカドは、天ぷら向き。初心者であれば、やや硬めのものをチョイスすると扱いやすい。かためのものが加熱によって柔らかくなるところもまた旨い。かたくて食べにくいというバナナやアボカドを美味しく食べるレシピとしても活躍してくれるだろう。
季節のフルーツ
作りやすさの優劣はあれど、基本的にどんなフルーツでも天ぷらにすることができるので、季節のフルーツを選ぶのもひとつの手段だ。これからの季節なら、りんごや柿がおすすめ。双方、しっかりと形のあるフルーツなので揚げやすい。同じ秋のフルーツ、梨は水分が多めなので、やや難易度が高め。缶詰のフルーツも天ぷらにすることはできるものの、水分が多く甘みが強すぎるので、できればフレッシュフルーツがおすすめだ。
3. フルーツ天ぷらの作り方

天敵は水分
フルーツの天ぷらは、ほかの素材よりも水分が多いことが難点。水気の少ないフルーツを選ぶ、しっかりと水気を拭き取るなどの工夫が必要である。そのほかの作り方は基本的に普通の天ぷらと同じ。生で食べられるものなので、表面がカリッとなれば完成。火の通りを気にする必要がないため、実は普通の天ぷらより、簡単に作ることができる。素材は細かくせずに、大きめにカットするとよいだろう。
揚げたてが吉
フルーツの天ぷらは前述の通り、水分が多く含まれているので、時間が経つとどうしても水分が出て、べちゃっとなり食感が悪くなる。また油っぽさが引き立ち、美味しさも半減してしまう。ぜひ揚げたてを頬張ってほしい。
結論
フルーツは意外にも天ぷらに合う素材だということがお分りいただけただろうか。火の通りを心配する必要がないため、実は初心者にも作りやすい。まずは季節のフルーツを使って、休日のおやつにチャレンジしてみるのがおすすめだ。初めは完熟前のややかためのフルーツを使うとよいだろう。
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